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http://www.amakiblog.com/archives/2008/08/16/#001080
2008年08月16日
米国の情報公開の凄さ
16日の読売新聞に、14日米中央情報局が、その前身である米戦略情報局(第二次大戦中に設立)のスパイリストを公開した、という記事を見つけた。
米国立公文書館で公開されたそのリストの中には、約2万4000人の名前が列挙されており、アカデミー賞を受賞したジョン・フォード監督をはじめ、野球選手、俳優、最高裁判事、歴史学者、元大統領の子息など、有名人の名前が多数含まれているという。
さすがに、CIAが名前の公開を容認したことに不満の声が上がっているらしい。
また、ブッシュ大統領はイラク攻撃をめぐる不都合な情報を隠すために、情報公開を一部制限するという動きを見せ始めた。
しかし、少なくとも今日までの米国の情報公開に対する姿勢は見事である。
問題はそのような公開された情報の中から、日本にとって重要なものを見つけ出し、それを我々日本国民に伝える役割を、誰が果たしてくれるかである。
これまでにも、学者やジャーナリストの手により、我々がそう思い込まされていた歴史的「事実」の嘘が、断片的に明らかにされてきた。
たとえば沖縄密約がそれである。日本政府は今でもその存在を否定し続けるが、米国立公文書館による極秘資料の公開で、密約の存在は確認された。
誰かが、米国の公開情報を体系的、組織的に読み解いていかねばならない。
そう思っていたら、そのような人を見つけた。
8月12日の朝日新聞「ひと」欄で、米外交文書発掘の実践マニュアル本ーアメリカ国立公文書館徹底ガイド(凱風社)−を出版した仲本和彦さん(43)という人が紹介されていた。
沖縄の英語教師であった仲本さんは、留学先の米国の大学院で公文書の管理を学び、人生が一転する。
米国に残り、沖縄県の公文書専門員として9年間、米軍の沖縄統治の資料を収集してきたという。
彼が集めた沖縄関係文書の資料目録だけでも2000ページになったという。
彼は言う。
「・・・米国立公文書館は現代史の宝の山である・・・(しかし)書架の長さにして210キロという文書の量に圧倒されて、たいていの人は途方にくれてしまう・・・鉱脈を探し当てて、その地図を描き、あとから来る人に知らせるのが役目なのです・・・」
彼の残した業績が、後につづく人たちに受け継がれなければあんらない。
彼の作ったマニュアル本を活用して、これからの学者やジャーナリストが、どんどんと新しい史実を発見し、我々の前に公開してくれる事を、期待したい。
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