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http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080816k0000m010121000c.html
民主党の小沢一郎代表は15日、来年5月から実施される裁判員制度について、「日本の風土になじまない」との判断から、民主党が政権を獲得すれば、制度のあり方そのものを見直すべきだとの意向を固めた。共産、社民両党は実施延期を求めており、民主党は当面、秋の臨時国会で延期を軸に野党共闘を進めるが、「見直し」に廃止の可能性も含めるとなれば、民主党内の反発も予想される。
同制度は刑事裁判に一般の人が参加するものだが、数日間仕事を休む必要があることや、守秘義務などの負担が重い。小沢氏は13日に鳩山由紀夫幹事長と会談した際、抜本的に見直す必要性を示唆し、「政権を取ってから(対応を)考える」と述べたという。
今年初めの最高裁の意識調査では、同制度について「義務なら参加せざるを得ない」44.8%、「義務でも参加したくない」37・6%と、消極的な国民意識が明らかになっている。党内では「国民が不安なら先延ばしを考えないといけないかもしれない」(幹部)との意見が出ていた。
次期衆院選のマニフェストへの盛り込みも検討される見通しだが、制度の根拠となる裁判員法は、04年に民主党も含む全会一致で成立した。党内には「制度を前提に党の司法政策を組み立てている。それをやり直すとなったら無責任と取られかねない」(若手議員)との懸念があり、党内の意見調整に手間取る可能性もある。
共産、社民両党も制度自体には今も賛成しており、「実施のための環境が整っていない」として延期を求める立場。制度自体に懐疑的な小沢氏とは温度差があり、野党共闘実現にもハードルがありそうだ。【野口武則】
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