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2008年08月15日
敗戦記念日における野坂昭如の言葉
毎日新聞に隔週で連載されている野坂昭如の「七転び八起き」という随想がある。
脳梗塞からのリハビリと戦いながら執筆活動を続けている、もうすぐ78歳になる野坂のその随筆は、淡々とした中にも、もはや人生において一切の虚飾を必要としない今の彼の覚悟が感じられて、読ませる随筆である。
この事は以前このブログでも書いた。
私が彼の随筆で一番強く感じるのは、野坂の反戦、平和への思いである。
それは、平和主義者と称せられている現役の識者の誰の言葉よりも、私には強烈に感じられる。
8月15日の「七転び八起き」もまた、それが感じられた。
終戦記念日をあえて敗戦記念日と書く事にこだわるところも彼らしい。以下一部引用してここに紹介したい。
因みに15日の各紙の社説はいずれも終戦記念日という言葉を使っていた。
「・・・今日は8月15日。敗戦記念日である。8月に入ると突然、戦争反対の機運が高まる。この意味もよく判らないまま反戦を唱え、殊勝な面持ちの世間。それでもいい。意味は判らなくてもいい。殺し合いに反対するのに意味は要らない。
8月15日よりも思い起こすべきは12月8日ではないか・・・いわゆる真珠湾攻撃。つまり12月8日は戦争が始まった日。
日本は中国を侵略、かの地に日本の勢力を定着せしめようとしていた。だがその思惑は行き詰まっていた。その行き詰まりを打破したのが12月8日である。
ハワイを攻撃することで天窓が開いた思いだった。当時の指導者たちは、軍の上層部、その他文化人、知識人も一緒になり好戦性をむき出しにした。
これこそ、忘れてはいけない人間の本性である・・・
反省すべき、または振り返るべきは、12月8日であろう。
今日、敗戦の日に開戦の朝を思う。」
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