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2008年08月11日
ギョーザ問題の正しい解決はありえない
ギョーザ問題に関する中国側の通報を国民に隠蔽していた事が読売新聞のスクープで明らかになった。
私は8日のブログで、その事に触れ、隠蔽批判は事実関係の判明をまって行なうべきだ、それより重要な事は、真相究明と責任者の処罰について、日中両政府が協力してそれを行なうべきだ、その事を福田首相は胡錦涛主席に毅然として申し入れることだ、と書いた。
どうやらそのような期待は見事に裏切られる事になりそうだ。
見ているがいい。政府、外務省は自らの仕事振りを国民にアピールするアリバイ外交に終始し、中国政府に対する申し入れなどは望むべくもなさそうだ。
私がそう確信するのは11日の毎日新聞は「読む政治」という特集記事を読んだからだ。
この毎日新聞の特集記事は、中国側からの通報を日本政府が一ヶ月も隠蔽していた事件の真相を見事に探り当てている。ジャーナリズム魂を感じさせる秀逸な特集記事である。
その内容が事実であるという保証はもちろんない。
しかしかつての同僚の顔を思い浮かべながらその記事を読んだ私には、そこに書かれている事は限りなく真実に近いと思うのだ。
いずれ公表される外務省発の説明は、例によってたくみに嘘がちりばめられている。
そんな説明よりも、この毎日新聞の記事のほうがはるかに真実に迫っていると思う。
それを読むと、まず、福田首相が如何に情報不足であったかがわかる。
そしてそれにもかかわらず、外務官僚を怒鳴りつけるでもなく、胡錦涛主席との首脳会談でも外務官僚の振り付けどおりにしか動かなかったかがわかる。
せの責任者は高村外相である。これは私の体験から言える事なのだが、高村正彦という政治家は、実に外務省に忠実な政治家なのである。外務官僚の代弁者のような政治家なのであある。さぞかし外務官僚は高村外相の留任を喜んだに違いない。
毎日新聞の特集記事の中の注目点をさらにいくつかピックアップしてみたい。
福田首相が中国側からの通報があったことを初めて知ったのは、ザ・ウインザーホテル洞爺での胡錦涛主席との会談30分前に行なわれた、外務官僚らとの打ち合わせだったという。
一週間も前に中国外交部から外務省に「正式な外交ルート」で知らされていたにもかかわらずである。
注目すべきは中国側の通報の内容である。
それは、中国でも発生していた被害者は4人、発生時期や場所まで特定した具体的な内容であったという。毒物混入も中国内で行なわれたことがほぼ確実となる重要な捜査情報だったという。
中国が国内の捜査情報を他国に知らせるのは異例である。しかも中国側は一旦は混入場所を日本だと主張していた。メンツまるつぶれである。
それにもかかわらず日本に通報したのは、福田首相との信頼関係を重視する胡主席のトップ決断だったという。
その政治決断を、外務官僚が直ちに福田首相に通報することなく握りつぶしていたのだ。
驚くべきは公表に対する外務省の対応振りである。
「外交ルートで来た情報なので表には出せない」、「捜査中の中国の意向を尊重するのは当然」(外務省幹部)などとと勝手に決め込んで、官邸と警察庁にしか知らせなかった。
しかも隠蔽に走った。
外務省はさぞかし新聞スクープにあわてたに違いない。
それでも、6日午後5時の記者会見で、町村官房長官に「コメントはしない」と言わせて隠蔽を続けようとした。
ところが中国側は異例の速さで日本の報道機関に事実関係を認めていた。
あわてた外務省は中国側に「問い合わせに答えていいのか」と確認し、中国側の返答をまって公表した。
しかも総理の代弁者である町村官房長官が外務省の振り付けどおり「コメントできない」とバカ正直にしゃべらされている、その時に、外務省の木っ端役人(報道官)が記者会見で、手のひらを返して公表していたのである。
こりゃあダメだ。
日本外交は救いようがない。
そんな外務官僚の言いなりになっている政治家はもっと救いがたい
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