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2008年08月09日
乗り越えられない戦後
8月9日の東京新聞に次のような言葉を見つけた
・・・毎年八月になると実感する。日本の戦後は終わることなく、歳月だけが過ぎていく。広島、長崎の原爆はもちろん、憲法9条、日米安保、そして靖国問題などなど、私たちは、戦後を乗り越えていないのだ・・・昭和の戦争が歴史的に決着をつけられないまま、延々と戦後が続く現状がある・・・
これは政治学者や歴史家の言葉ではない。「アートで表現するYASUKUNI展」を評する美術評論家の藤田一人という人の言葉だ。
その展覧会のどこを見てそのような感想を藤田氏が感じたかは私にはわからない。
しかし、私はまったく別の出来事から、藤田氏と同じ感慨を抱かざるを得なかった。
それは民主党「核軍縮促進議員連盟」会長の岡田克也副代表が、8日長崎市で記者会見し、日本の非核三原則を韓国、北朝鮮に広め、北東アジアに非核地帯を設ける事を目指す「非核兵器地帯条約案」を発表したという記事を見つけたからだ。
これは、米国による核の傘に依存した日本の戦後の安全保障体制を「やむをえない」とする自民党との違いを際立たせる狙いであるという。
しかし、それは大きな勘違いだ。そうでなければ日米安保体制を否定できない民主党の、意図的な平和外交ジェスチャーでしかない。
そもそも韓国、日本、北朝鮮の三者だけの非核など北朝鮮はおろか韓国さえも賛同するはずはない。
核兵器廃絶は米国抜きでは無意味なのだ。
米国との関係がよければ他のどの国との関係がよくても意味がない。米国との関係が悪ければ他のどの国との関係がよくてもダメだ、という歴史的な迷い言を国会で堂々と語ったのは、あの小泉元首相であった。
これが、滑稽なまでに間違いである事は言うに及ばないが、こと核兵器に関してはそれは正しい。
米国が参加しない核兵器廃絶は意味がなく、米国が率先して提唱する核兵器廃絶は、それを拒絶する国はない、のである。
東アジアの非核は中国の非核なしには意味がなく、中国の非核は米国が率先してこれを提唱して初めて現実的なものとなるのだ。
目指すべきは米国の核兵器廃絶なのだ。それなくして戦後を乗り切ることはできない
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