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2008年08月06日
中国ギョーザ事件に望まれる日本の外交力
今日6日のビッグニュースは何といっても読売新聞のスクープである。
一面トップで、あの中国の「天洋食品」社のギョーザが、事件後に回収されたにもかかわらずそれが中国国内で流通し、それを食べた中国人がメタミドホス中毒を起こしていたと報じた。
関係筋が5日明らかにしたというこのスクープは、もし事実であるとすれば大きな外交的意味を持つ。
不明のままに終わろうとしていた毒入り中国ギョーザ事件が、中国での混入の可能性が強まった事で、再び動き出す事になるからだ。
断っておくが私はこの問題で再び日中間が緊張関係になることを願っているのではない。
日中間が互恵平等の正しい関係になっていくためにも、その試金石としてこの問題を正しく解決して欲しいと願うのである。
読売新聞の報道によると中国側がサミット直前の7月はじめに外交ルートを通じて日本側にこの新事実を通告してきたという。その際、中国での混入の可能性を示唆したという。
面子を重んじる中国が自ら通告してきたのだ。今までの中国では考えられなかった事だ。
小泉元首相の下での事件であったなら、それでも中国は通告してこなかったに違いない。
間違いなく福田外交の功績だ。日中関係は正しい方向へ変化しつつある。
これを契機に日中両国の捜査協力が進み、原因の究明がなされ、責任の所在が明らかにされ、そしてその責任を批判し合うのではなく、今後の対応策について協力関係に発展させてもらいたい。
それが出来れば、日中関係はさらなる時代に発展していくに違いない。
中国ギョーザ事件に望まれる日本の外交力である。
禍転じて福となすのたとえである。
折から4日にはウイグル自治区では邦人記者が武装警察官に暴行されると言う事件が起きた。
直ちに抗議した日本政府に対し、中国警察は謝罪し、中国外務省は遺憾の意を表明した。
これも今までにはなかった中国側の対応である。
これまでの日本の対中外交といえば、何かと騒ぎを大きくしないという慎重な対応に終始してきた。
その対応を一概に否定するものではない。
何かが起きた時、まず冷静に情勢判断を行ない、その初動態勢に慎重である事は外交の要諦である。
しかし中国の反日的対応を恐れるあまり、言うべきことも言わず、事実を抑え込んで物事の沈静化を
図るこれまでの日本外交は、慎重と言うより怠慢である。
五輪を控えた中国は今、かつて経験した事がないほどの試練と向かい合っている。
中国と言う国が、責任ある国際国家、民主主義国家として世界から認知されるために避けては通れ
ない試練である。
その中国を日本は支援していかなければならない。
しかし支援するということは中国との間に波風を立てる事をおそれ言うべき事まで黙ってしまう事ではない。
時には激しく自己主張し、あるいは相手の非を指摘していかなければならない。
そのことによってまた中国も学ぶのである。
その時一番重要なことは、中国への思いやりであり、中国の安定、発展、民主化は日本にとっても有益であるという現実的な認識である。
過去の過ちに報いるという謙虚な気持ちも必要である。
日本もまた中国の発展と競い合ってみせるという自負心もあってもいい。
あけてもくれても中国の非ばかりを唱える事は、国益にとって何のためにもならない。
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