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2008年08月03日
アイゼンハワー米大統領の言葉
アイゼンハワー米国大統領の有名な言葉の一つに、1962年の退任演説で米国の軍産複合体の危険を予言した言葉がある。
いずれ米国は軍産複合体の深刻な結果に向かい合わなくてはならないであろう・・・という例の言葉である。
しかしその言葉よりも、もっと素晴らしいアイゼンハワー大統領の言葉を見つけた。
8月3日の毎日新聞書評欄で、五百旗頭真防衛大学校長(神戸大学名誉教授)が、「アイゼンハワー政権の封じ込め政策」(佐々木卓也著、有斐閣)という本を論じていた。
五百旗頭氏は、三十年後には原則として機密政府公文書が公開される米国においては、外交史家が新たな原文書を読み込んで新事実を発見し、あるいはあらたな解釈を試みることが出来る、その結果再評価の津波がたびたび押し寄せる事がある、と指摘する。
そして、米国外交文書を誠実に読み込んで、アイゼンハワー大統領の真実の姿を我々に教えてくれている佐々木氏の最近著を絶賛している。
すなわちアイゼンハワー米大統領の在任中の評価は決して高くなかった。ダレス国務長官が冷戦外交を牽引する強力な手腕家であったのに対し、軍事的一辺倒を避けたため、政治的ダイナミズムを欠いた凡庸な軍人大統領と見られがちであった。
しかし史実はそのアイゼンハワー大統領を再評価させることになる。
アイゼンハワーは、強硬派ダレスの操り人形ではなく、ここ一番はダレスをしっかりとコントロールしていた。そして実際の戦闘によって相手を破壊するよりも、宣伝・広報工作や東西交流計画を通じ、ソ連の内部変化を追求した大統領であったのだ。
アイゼンハワーの退任から27年後の1989年、冷戦は一発の銃声もなく歴史的な終結を迎えた。
その事を考える時、アイゼンハワー大統領の次の言葉が一段と輝いて見える。
「私は十分に戦争を経験した。平和に優るものはない」
この言葉の迫力はどうだ。
米国の元軍人大統領アイゼンハワーのこの言葉に反駁できる者はいないに違いない。
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