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民主党枝野幸男氏の行動を注視しよう
民主党の岡田克也氏が民主党代表選に出馬しない方針を示した。出馬見送りは妥当な決断だ。枝野幸男氏が代表選出馬を検討しているとのことだが、反小沢一郎代表陣営の示威行動として出馬するのなら、政権交代を希求する民主党支持者への背信行為である。出馬を辞退するべきだ。
私は7月27日付記事「政・官・業・外・電 悪徳のペンタゴンとの闘い」に次のように記述した。
「民主党の岡田克也氏が民主党代表選挙への出馬に関して、「政権交代を実現するために何が一番望ましいかという観点で熟考中」と述べた。
政権交代を実現するためには、総選挙に向けて挙党一致の体制を固めることが何よりも大切だ。
国民生活を真剣に考えることなく、官僚利権を温存し、国民福祉を切り捨てる福田政権に対する国民の怒りを民主党は代弁すべきだ。
小沢代表体制を継続して総選挙に臨むべきであることに異論が存在しないなかで、党内抗争の意味しか持たない代表選に無駄なエネルギーを注ぐことは、民主党支持者への背任行為だ。
野党で結束して、ガソリン暫定税率と後期高齢者医療制度廃止に向けての国民運動を民主党がリードすべきだ。
9月21日の党大会を、民主党を軸にした国民運動決起大会に転用すべきである。
民主党議員が、闘う対象を民主党内部に求めるのは間違いだ。」
岡田代表は2005年9月の総選挙で民主党が大敗した時の党首である。私は民主党が
@弱肉強食奨励VSセーフティーネット重視
A官僚利権温存VS官僚利権根絶
B対米隷属外交VS独立自尊外交
の対立軸を明確にして総選挙を闘うべきであるとの考えを当時の岡田党首にも提示した。
弱肉強食奨励に反対する姿勢を「障害者自立支援法反対」によって明示すべきことも述べた。
「郵政民営化と天下りの根絶。あなたはどちらが本当の改革だと思いますか・・・民主党」という選挙対策コピーも考えた。
しかし、総選挙には生かされなかった。
2005年9月の総選挙では「郵政民営化=改革=正義」のプロパガンダが国民に刷り込まれ、自民党が地滑り勝利を収めてしまった。
岡田氏はこの選挙での民主党総責任者だった。したがって、今回の民主党代表選に出馬しないとの判断は適正である。いずれまたチャンスが訪れると考える。
共同通信を除くマスメディア報道の大半は7月30日の日本記者クラブでの岡田氏講演の最重要発言を伝えていない。次の発言だ。
「衆院解散・総選挙が近い時期の代表選は本来なら望ましくない」。
岡田氏は代表選に際して民主党が熟慮しなければならない点をしっかり認識しているのだ。総選挙を目前に控えて、民主党は挙党一致体制を固め、総選挙での勝利に向けて全精力を注がねばならない局民にある。
総選挙にプラス効果をもたらす代表選を実現できるなら代表選を実施すべきだが、党内抗争、党内対立を煽る意味しか持たない代表選であるなら、小沢氏の無投票再選を決定するのが望ましい。
枝野幸男氏は前原誠司氏、仙谷由人氏とともに、反小沢一郎代表陣営の中核である。民主主義政党であるのだから、党内に各種意見があるのは当然であるし、党内での意見対立存在も自然だ。
しかし、政党所属の代議士が国民の政党に対する負託を受けている存在であることを忘れてもらっては困る。日本の政治はいま、最も重要な局面にさしかかっている。
昨年7月の参議院選挙、本年4月の衆議院山口2区補欠選挙、本年6月の沖縄県議会選挙で、国民は自公政権に明確に「NO」の意思を示した。次期総選挙で野党が勝利すれば、政権交代が実現する。国民の多数が現在の自公政権を終焉させることを熱望している。
もちろん、政権交代は「ゴール」ではなく「スタート」だ。「大資本」、「特権官僚」、「外国資本」、「マスメディア」と「政治」が癒着して結託し、一般国民を不幸にしている「政官業外電 悪徳のペンタゴン」を打ち破り、「国民を幸福実現を目指す政権」を樹立し、「真正の改革」を始動させなければならない。
民主党の一部勢力が「小沢一郎氏憎し」の感情から、民主党代表選を党内抗争の場に変質させ、政権交代に向けて高まりつつある「空気」を壊すなら、その行為は「自公政権NO」=「政権交代熱望」の意思を持つ有権者に対する背信行為になる。
自己の利益、感情のために公共の利益を損なう、利己的行動でしかない。
岡田克也氏は講演で、「衆院解散・総選挙が近い時期の代表選は本来なら望ましくない」と述べたあと、(代表選は)「党をアピールするステップと位置付けることもできる。意欲をお持ちの方はどんどん出ればいい」とも発言した。
これでは、発言の力点がどこにあるのか分からなくなる。
@代表選は党をアピールする重要な機会である、
A総選挙に近い代表選は好ましくない、
はいずれも「真」だが、問題は9月21日の代表選についてどう考えるかだ。
「代表選は本来、党をアピールできる優良な機会だが、総選挙を目前に控えているので、小沢氏の無投票再選が望ましい」と考えているのか、はっきりしない。
岡田氏は「他の民主党議員にも総選挙への影響を熟慮して代表選への対応を考えていただきたい」と発言するべきだったと思う。
日銀総裁人事で民主党は財務省出身者の総裁、副総裁就任人事案に不同意した。武藤敏郎元事務次官、田波耕治元事務次官の総裁就任への不同意を決めたあと、渡辺博史元財務官の副総裁就任人事案については紆余曲折があった。
小沢一郎氏がテレビ番組で渡辺氏人事に不同意の方針を表明した後、民主党内部で渡辺氏の副総裁就任に同意する動きがあった。小沢一郎氏の民主党内での影響力を低下させる狙いがあったと考えられる。ぎりぎりのところで、謀略成就は回避された。
民主党議員が次元の低い思考で行動するなら、大願成就は覚束ない。賛否両論があるのは当然だが、大きな目標の前では、小異を残して大同につかなければ、前に進むことができない。
マスメディアが「総選挙を控えての代表選が本来望ましくない」との岡田氏の正論を伝えないのは、政府与党が民主党に代表選を実施させて、小沢氏の求心力を低下させようと考えているからだ。
また、「国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」」主宰者の小野寺光一氏は、サポーター制度に基づく民主党代表選投票制度には、自民党などの政権与党勢力が関与できるリスクがあり、代表選が歪められる可能性が高いと指摘されている。
自公政権に「NO」の考え方を持つ人々の間に、民主党を軸とする勢力による政権樹立について、さまざまな意見が存在するのは事実だ。
「村野瀬玲奈の秘書課広報室」の村野瀬さんが指摘されるように、政権樹立を目標と考えずに出発点と考えることが大切だと思うが、大資本と外国資本の利益増大だけを追求し、官僚利権を死守し、国民に背を向ける利権まみれの自公政権を打倒することに総力を結集するべきだと思う。
政権交代を希求する有権者に対する背信行為を監視する視点から、枝野幸男議員の行動を注視しなければならない。
2008年7月31日 (木) 決戦は「総選挙」
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