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http://www.amakiblog.com/archives/2008/07/27/#001036
2008年07月27日
研修生と言う名の外国人低賃金労働者
何が卑劣かといって、国が偽装制度をつくって、裁量権にまかせて違法まがいの事を行なうほど、卑劣な事はない。
何が醜悪かといって、貧者の弱みに付け込んで搾取を行なう事ほど醜悪な事はない。
しかし、それがこの国で公然と行なわれてきたのだ。
27日の朝日新聞は「外国人 名ばかり研修生」という見出しの特集記事を掲載していた。
日本の企業、とりわけ中小企業は人手不足を埋める単純労働者を必要としている。経費節約の昨今はとりわけ必要だ。
しかし外国人の単純労働者を受け入れるかどうかについては国内の議論がまとまらない。
それをまとめあげて、堂々と外国人労働者を認める法律をつくる覚悟も、努力も、事なかれ主義の官僚たちにはない。
その一方で、低賃金外国人労働者を求める企業側の要求は高まる一方だ。
それをはねつけ、あるいは企業の依頼を受けて圧力をかけてくる政治家を跳ね返す度胸は、官僚たちにはない。
そこで官僚の浅知恵で考え出したのが、研修生受け入れの名目で事実上の単純労働者を認めるという偽装研修生、名ばかり研修生制度である。
そのための組織として、91年には財団法人国際研修協力機構なるものが、法務省、外務省、通産省、労働省の談合で作られた。
そしてちゃっかりとその幹部ポストに各省は天下りを送り込んでいる。
研修と言う名の労働者受け入れが、関係者すべての幸福に繋がるのであればいい。
しかしどうしても無理が生じる。不透明さがつきまとう。搾取が起きる。
弱者である外国人研修生(労働者)にしわ寄せが行く。
この不合理さを糾弾しているのが朝日新聞の記事である。
「菓子づくりを教える」といいながら菓子の箱詰め作業だけをさせたり、時間外労働や賃金不払いなどの「不正行為」も急増しつつあるという。
悩ましいのは貧しい国からやってくる貧しい外国人労働者の中に、それでも大金をためる事が出来るので我慢して日本へ来るという者が少なからずいるという現実である。
雇用者側のすべてが悪徳企業ばかりではなく、労使ともども感謝しあって円満に行っている場合もあるということだ。
世の中は、何でもかんでも白黒をはっきりさせなければならない、という訳ではない。
しかし、やはり今の状況は改められなければならない。
単純労働者がどうしても必要ならば、制度を見直して正規の労働者として迎え入れるべきである。
「外国人を招いておいて、奴隷のように働かせる」(ある弁護士の言葉)
日本はそんな国であってはならない。
政府がそれを放任しているようではいけないのである。
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