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2000年6月に施行された大規模小売店舗立地法の影響は、東京から1500キロ離れた本土最果ての地でも本格化し始めました。
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投稿者 TORA 日時 2008 年 7 月 26 日 18:40:13: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu172.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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2000年6月に施行された大規模小売店舗立地法の影響は、東京
から1500キロ離れた本土最果ての地でも本格化し始めました。

2008年7月26日 土曜日

◆イオンとノスタルジーの関係 2008年1月30日 プレジデント編集部 九法崇雄
http://www.president.co.jp/pre/special/editor/369/

さて、年が明けて1カ月が過ぎようとしていますが、みなさま、どのような年末年始を過ごされましたでしょうか? 私は故郷・鹿児島に帰省していました。正月を実家で迎えるのは3年ぶりのこと。しかし、やすらぎは束の間でした。一昨年結婚し、嫁を連れて帰ってきた弟と比較して、「オレが定年で辞める前には、結婚しろよ!」という父。第一子が生まれたばかりの従兄弟には、「早く親孝行してやれよ!」と言われる始末。悪気のない攻撃は、一番ダメージが大きい。両親には、「結婚するまで2度と帰らない!」と捨て台詞を残し、3日の午前中には鹿児島を後にしたのでした。

 それはさておき、久方ぶりに戻った我が故郷・最大のニュースは、ショッピングセンター・イオンの誕生でした。全国どこへ行ってもみかけるこの巨大艦隊が鹿児島に初上陸を果たしたのは、昨年10月。元日のテレビでは、イオンの初売りで福袋を抱え嬉々とする主婦の映像が流れていました。なんと平和な正月の光景であることか!
 正月2日、特にやることもなかった私は、早速ネタづくりにと行って参りました。まずは、その大きさ(敷地面積110,656平方メートル)に唖然。そして、客層に驚愕。中年夫婦はもちろん、来年30の大台に乗る私とほぼ同年代とおぼしき子連れ夫婦、それよりさらに若い女子校生の集団までもが、"巨大艦隊"のトリコとなっていました。無印良品、ユニクロ、紅虎餃子房など東京でもおなじみの店を中心とした約200の専門店は、大いに魅力的に映るのでしょう。
 2000年6月に施行された大規模小売店舗立地法の影響は、東京から1500キロ離れた本土最果ての地でも本格化し始めました。地元の商店街は戦々恐々としています。「イオン進出を機に地元は結束を固めつつある。県内一の商業集積を誇る天文館地区は、JR鹿児島中央駅のアミュプラザ開業に次ぐ試練を前に『We Love 天文館協議会』を発足させ、まちの活性化に取り組み始めた」(南日本新聞2007年10月4日 社説)とはいうものの、成果はいつになることやら。今や、中心市街地にあった3つの映画館も消えてしまいました。もはや、集客装置は、飲み屋とパチンコ屋しかなくなりつつあります。

「この街ではジャスコに行くと必ず旧友に会える」とは、北海道出身の漫画家・滝波ユカリさんが描く人気漫画『臨死!江古田ちゃん』の主人公のぼやき。かつて一番の繁華街に行けば、中学・高校時代の同級生に必ず出会ったものでした。今や、それが郊外のショッピングモールに移ってしまったのです。
 もちろん、この状況は鹿児島ばかりではありません。昨日、劇作家・本谷有希子さんの取材で訪れた石川県・金沢市の郊外でも、金沢駅から20キロほどの道中に3軒のショッピングセンターが覇を競っていました。(この模様は、小誌の巻頭連載「クローズアップニッポン」に掲載します。季節が変わるころ、みなさまへお届けできる予定です。)

 どこへ行っても同じ風景では、故郷へ帰ってもノスタルジーさえ感じることができません。そう考える人が増えれば、帰省客も減るでしょう。地方自治体にとって、盆・正月の帰省客が及ぼす経済効果は相当なものになると思うのですが……。


(私のコメント)
日本全国に張り巡らされた高速道路網と巨大ショッピングセンターは日本全国を郊外化しました。つまり東京の郊外も日本最南端の鹿児島の郊外も同じ風景になったということです。高速道路網が建設されると言う事はそれだけ自動車の普及が進んで、日常生活に欠かせないものと成っている。

これは日本だけではなくフランスでも同じ風景が見られると言う事で、メキシコやチリでも同じ光景が見られると言う事です。それだけ自動車が安くなって地方では一家に一台ではなくて一人に一台という家も多い。もはや地方都市は鉄道と駅前商店街の時代ではなくなり、幹線道路と巨大ショッピングセンターの時代になっている。

これには2000年の大店法の改正が大きなきっかけになっている。東京近辺でも続々と巨大ショッピングモールが作られて近県から自動車で買い物客がやってくる。都内に住んでいる私には縁の無い生活ですが、アメリカ的な車を中心にしたライフスタイルが定着している。

もはや鉄道は過去の遺物であり、都内の路面電車はとっくの昔に撤去されてしまった。モータリゼーションの時代が来れば駅前商店街が寂れるのは時代の必然であり、家庭の主婦も車で買い物に巨大スーパーに行くのが当たり前になった。車で買い物をすれば沢山の物を買っても車に積んで帰るからまとめ買いができる。

食品なども冷凍物などが中心となって毎日買い物に行かなくてもよくなった。そして各家庭には大きな冷蔵庫に冷凍食品が保存されて、調理は解凍して暖めるだけでよくなった。このようなライフスタイルが九州から北海道までまったく変わらない生活を定着させた。

もはや東京も地方も生活のスタイルは差が無くなったし、地方のほうが物資的に豊かなのではないかと思う。日常生活品はショッピングセンターに行けば何でも揃っているし、生活空間は都内のマンションよりもゆったりしているから電化製品なども置き場所に困らない。

だから大店法の改正は時代の流れでもあるし、地方の消費生活を豊かに変えた。しかし地方には中心となる商店街が解体して、散在する住宅があるだけになりつつある。幹線道路も車の往来はあっても人影を見かけることは無い。テレビドラマや映画などで見られる地方の日本的風景は過去のものであり、ハリウッド映画的なネオンサインが24時間点滅する光景が当たり前になった。

地方においてもコンビニが24時間営業しているし、大都会の不夜城が地方においても変わりがなくなった。だから夜中に未成年者が出歩いて事件や事故が起きていますが、ライフスタイルの変化は家族関係も変えつつあるのだろう。犯罪にも自動車が使われるのは当たり前であり、よそ者がどんどん入り込んできて地方と言えども犯罪が増加した。

東京では車を持っていても、車を止めるところも無く、駐車違反の取締りが厳しくなり、スクーターでも止めていると違反切符を切られる。だから最近では自転車で都内を出歩いていますが、地方では駐車場がない所は無いから車の普及はますます進む。

このような郊外型のライフスタイルはこのまま定着して行くのだろうか? 自動車なしでは生活できないと駐車場が無ければ生活できなくなり、駅前商店街が寂れたのも駐車場が無かった為だ。その結果地方都市も駐車場の確保が必要となり市街地の半分近くを駐車場が占めるようになる。その結果中心市街地も虫食い状に駐車場になって寂れて行ってしまう。


◆車社会の行き着いた先で考えたこと 2005年08月01日 佐藤研一朗
http://www.im-sendai.jp/archives/2005/08/post_150.html

私が今住んでいるロッチェスターは車社会の行き着いた先だ。このコダックの本社がある人口20万の地方都市であるロッチェスターは、ニューヨーク州の北のはずれにあり、中心部は非常にさびれている。

しかしこのロッチェスターも、40年前までは、非常に栄えていて一時期は人口が30万人に近づいたこともあった。繁華街はひとであふれ、歩くのに苦労するくらいだったのだ。1950年代までは、このロッチェスターには路面電車が走っていて、街の端から端までこの路面電車で移動できたのだ。

しかも、驚いたことに、その上ロッチェスターには地下鉄まで走っていたのだ。アメリカで地下鉄をもった一番小さな市だったそうだ。しかし、車社会の到来とともに路面電車がクルマのじゃまだということで、廃止された。もともと赤字運行だった地下鉄は、路面電車が廃止されたため乗り継ぎができず、その利便性をうしなって、60年代には廃止されてしまったのだ。

この間、この閉鎖された地下鉄のトンネルに、懐中電灯をもって、見に行った。まるで猿の惑星にでてくる人類が滅んだ後のニューヨークの地下鉄の場面のようだった。なんと愚かなことをしたんだろう。何千億もかけていながらと思わずにはいられなかった。「懐にやさしい交通手段でないと長持ちしない。」大内教授のコメントを思い出すようではないか。毎年赤字を出している仙台の地下鉄が、こうならないと誰が言えるのか。

この後、地下鉄を廃止したロッチェスターがしたことは、道路の幅を広げ、郊外への幹線道路整備に全力をあげた。そのおかげで、幅の広い高速道路はきれいに整備され、半径2キロの市の中心部の周りをりっぱな環状線が走っている。ロッチェスター人の自慢は、高速道路にのれば、クルマで、市内どこでも15分から20分でいけること。ラッシュアワーといっても、仙台で言う渋滞というのはない。でも渋滞がない本当の理由は、道路が立派だからではなく、もう誰も中心部にいくひとがいないからだ。

ロッチェスター市が道路の整備の他に力をいれたこと、それは市の中心部に駐車場を沢山作ること。すべての人が車で中心部に乗り言えるのだから、それだけ大きい駐車場が必要だ。それで、どんどんビルをつぶして駐車場をつくった。その駐車場からオフィスまで、外にでずにいけるようにと、スカイウエーという、ビルとビルの間に通路をつくった。その結果、人はとおりを歩かなくなり、小売店はつぶれ、中心部はガラガラと音をたてるように、さびれていった。人が行かなくなったので、中心部にあった三越のような立派な百貨店は郊外のショッピングモールに移っていった。そして取り残されたように空っぽなビルだけのこった。

そうしていくうちに、基幹産業のコダックの業績不振もあり、中心部にあったオフィスもどんどんなくなっていった。オフィスもなくなり、小さな商店もなくなり、百貨店もなくなった。中心部は加速的に衰退していった。私はこのロッチェスターの中心部にすんでいる。ここには人もあまり住んでいなく、スーパーマーケットの一つもない。クルマのない私は、食料品を買いに行くためにはバスに20分もゆられなくてはならない。中心部のアーケード街なんてなく、ぶらぶらと買い物もできない。バスにのって40分、郊外のショッピングモールまでいってやっと買い物ができる。

市は何とか街を立て直そうといろいろやっているが、やることなすことうまくいかない。この間、鳴り物入りで登場したカナダ行きの高速フェリーもたった3ヶ月でつぶれてしまった。「なんて、あほな街なんだろう。」ロッチェスターの数々の失敗を見るたびに、そう、私はつぶやく。

ロッチェスターの人はたまに自嘲気味にこんなことをきいてくる。「おまえ、なんでこんなロッチェスターにきちゃったの?」と。「私もお金があればこんな所にいないんだけどね。。。」ロッチェスターは、街の中心をうしなって、自分たちの街に誇りをうしなった。そして自分自身にいつも自信なくこう問いただしている。「なんで、おれはこんな所にいるんだろう。」かと。

こうして、中心部は、この空っぽのビルと、空っぽでだだっぴろい駐車場だけがのこる街の抜け殻になった。眺めのいい私のアパートのまどから街をみおろす。この日曜日の午後ひとっこ1人もあるいてはいない。ばたんと言う音がしてそちらの方向をみると、だだっ広い駐車場で、少年がひとり、スケートボードの練習をしている。「ばたん、ばたん」と乾いた音がむなしく響き渡る。

こんな風景をながめながら、仙台の未来をかんがえ、今回の特集記事を書かせてもらった。国がついているから大丈夫とか、税金だから問題がないとかいって、自分の身の程もわきまえず、需要もない、そして巨額な建設費をかけ交通機関をつくれば、いつしか財政が破綻し、地下鉄を廃止せざる得なくなる。その時、僕らは、広い道路もなく、公共交通機関もなく、道路はいつも渋滞し、中心部は寂れ、教育費も捻出できなく、誇りを持つこともできないような仙台に住むことになるだろう。

仙台人よ。もうすこし、自分たちのことを考えてくれ。自分には関係ないとか、誰が政治家になても同じだとか、ナニをやっても変わらないとか、ふざけたことばかり言っていないで、自分でいろんなことを調べて、考えて、人にあって議論をして、自分の意見をどうどうと発言して、どうか自分に自己規制しないで、どんどん行動してほしい。

結果は結果。原稿用紙にして100ページ。言いたいことはいった。提案できることは提案した。自己規制をしないでやれば、このくらいのことが自分にできることがわかったから、いい機会だった。

これからも自己規制せず、どんどん文章をかいていくことにする。それがいくら、仙台人にいやがられてもだ。仙台には批判がないのだといことが今回よくわかった。

(私のコメント)
今でも地方では道路を作れと国会議員が騒いでいますが、自動車中心の生活は市街地を破壊していく。国も地方も今やらなければならない事は、車がなくても生活できる都市づくりであり、まったく日本の政治家は正反対の事をしているのだ。高速道路と巨大ショッピングセンターの生活は確かに地方の消費生活を豊かにしたが、駅前商店街を始めとして地方都市を破壊して行く。

地方都市などいらないという人がいるかもしれないが、ならばどうして地方から東京などへ人が集まるのだろうか? 地方にも都市がなければサービス業などの仕事も出来ないだろうし、農業だけではやっていけないのだ。地方の人は活性化のためにイオンなどの巨大ショッピングセンターを誘致するのでしょうが、消費生活は豊かになっても仕事が無い。

鹿児島では三つあった映画館も無くなり中心市街地の空洞化も始まっているようだ。人が集まらなくなり散在するようになれば産業も起きなくなりロッチェスター市のようになる。地方都市が衰退するからますます若い人は東京に集まってくるようになる。だから地方都市においても車がなくても生活できる都市づくりをすべきなのだ。

 

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