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http://www.amakiblog.com/archives/2008/07/08/#000994
2008年07月08日
ビッグ・イシューという雑誌を知っていますか?
読者の皆さんはザ・ビッグ・イシューという雑誌を知っているだろうか。
私は知らなかった。
その知らない雑誌から、平和特集をするから、平和について何か書いてくれという依頼がこのブログに寄せられた。
しばらくして、ビッグ・イシューの過去のバックナンバーとともに、丁重な依頼状が私のもとに送られてきた。
なかなかいい雑誌である。
今の私には失うものは何もない。ビッグ・イシューなる雑誌の背景に何があろうとも、構わない。
いい雑誌だと思って寄稿を引き受けた。次号のビッグ・イシューに私の主張が掲載される事になる。
私がビッグ・イシューに興味を持ったのは、その内容がよかったから、だけではない。
何よりも、その雑誌の創設目的が気に入ったからだ。
ホームレスの仕事をつくり、自立を応援する。慈善の施しではない。自分の手で生計を立てる。そのやる気を支援するのだ。そういう目的で1991年にロンドンで始まった。
国際的な化粧品会社ボディショップの創始者ゴードン・ロディックのアイデアを、友人のジョン・バードが英国で実現して始まったのだ。
それを知った日本のNPO活動家が、是非とも日本版を作りたいと英国を訪ね、始めた雑誌である。
フリーペーパーが氾濫するなかで、たとえ300円といえども、わけの分からない無名の雑誌など誰が買うのか。ましてや活字離れの昨今だ。
おまけに、ホームレスが街頭で売るというのだ。それを買うような習慣、文化は、日本にはない。
そんな企画は日本では100%失敗する。
そういう声にひるむことなく、2003年9月11日に創刊号が発行された。
発行された日が9月11日というのもいい。強烈なメッセージが込められている。
発行された年が2003年というのもいい。私が外務省を追放され、新しい人生を歩み始めた年だ。
負けてたまるか、という反骨精神を全身から振り絞って生きた年だ。
それに、何と言っても、貧しい人たちに、施しではなく、自分の力で生き抜いてみよ、支援をするからそれに応えて頑張ってみよ、と励ます姿勢がいい。
これは私が漠然と考えていた構想である。
もし私が大金持ちになったなら、そして、そんな事はまずありえないことなのだが、ビル・ゲイツのように寄付するのではなく、若者たちに好きな事業を起業させるチャンスを与える回転基金をつくりたい、などと思ったりする。
ビッグ・イシューの発想は、その一つだ。
定価300円の雑誌をまず10冊無料で与える。その売り上げ3000円を元手に、以降は140円で仕入れ、300円で売って、差額の160円が自らの収入となる。
一日10冊売れば1600円の収入になる。20冊で3200円という勘定だ。
そう思っているうちに、はたと思い出した。
かつて私は御徒町近辺を生活圏として暮らしていた事がある。その時、駅前の街頭で見たこともない雑誌を売り歩く姿をよく見かけた。
いかにも怪しげな雑誌ではないか、販売人を装ってCIAかなんかの諜報部員が活動をしているのではないか、などと敬遠して見ていた自分を思い出す。
今から思えば、申し訳なく思う。
その反省も込めて、私はこれからは、街頭でビッグ・イシューを見つけたら購入する事にした。
ビッグ・イシューの販売が、どんどんと拡大していく事を応援したい。
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