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2008年07月04日
イスラエルの代弁を繰り返す外務省OB
ここ当分の間、外交に関する記事はサミット一色になる。そこで報じられる事柄は、殆ど意味のないことばかりだ。
膨大な議題の渦の中で、何一つ具体的な成果は期待されそうもない。
おまけに、「指導力を失った首脳ばかりだ。
しかも、どの議題もG−8だけで解決できるものではない。首脳会議は事実上拡大されてしまった。
もはやサミットは事実上国連化しつつある。拘束力のない共同宣言づくりがすべてだ。
もはやサミットは五輪化しつつある。参加する事に意義がある。無事終われば成功だ。
そのようなサミットに関する記事を読む時は、同じような記事を飛ばし読みし、誰も書かない視点からの記事を見つけることに限る。
私にとっては、7月4日の東京新聞にでていた野上義二元外務次官のインタビュー記事がそれであった。
彼は8年前に日本が沖縄サミットを主催した時、外務審議官としてシェルパ(首脳個人代表)をつとめた経験がある。だから東京新聞の記者は彼をインタビュー相手に選んだのだろう。
最初の質問は、「沖縄サミットは、日本では初めての地方開催だった。どの点に力を入れ、どんな苦労があったか」というつまらないものであった。
その後に続く質問も、答えも、東京新聞や野上元次官には失礼だが、読むに値しないものであった。だから飛ばし読みをした。
ところがある箇所で私の目が留まった。それは野上元次官がイランについて言及した箇所である。
質問が北朝鮮の核問題に及んだ時である。彼は次のように答えていた。
「・・・この問題(核拡散)で、世界的に見て一番深刻なのはイランだ。(「日本国内はイランよりも北朝鮮だが」という問いをさえぎって)日本の国益は拉致問題であってイランは国益に関係ないという議論にはならない・・・イランが核兵器国になり、湾岸ですごみを聞かせたとき、世界のエネルギー状況はどうなるのか・・」
見事なイスラエルの代弁である。ユダヤロビーに屈した米国の中東外交の代弁である。
一般の国民には、野上元外務次官といえば、田中真紀子外相と対立しともに更迭された「ヒゲの野上」ぐらいしか思い浮かばないだろう。
しかし彼こそ、日本の中東外交をイスラエル寄りにゆがめた外務次官だった。
彼が外務次官のとき、私はレバノンの大使であった。その時私は、彼が訪日中のイランの外務次官と公式会談をした中で、「イランはパレスチナ問題から手を引け」と面と向かって発言した事を知った。
中東問題では中立を保つことに苦慮してきた日本外交であった。欧米と違って日本は中東では手が汚れていない。アラブの対日感情も悪くない。中立は日本外交の強みであった。
その日本外交を担う外務省のトップが、どうしてこのような発言ができるのか。
私は本省に直ぐに質した。
「中東問題で中立を保つ事に腐心してきた日本ではなかったのか。この発言は野上次官の個人的な発言か、それとも日本外交の公式な立場なのか」と。
東京からはなしのつぶてであった。
後で知った事だが、野上元次官に関してはいくつかのエピソードがある。
米国大使館勤務時代にユダヤ系米国人に評価され、「これで俺の出世はまちがいない」と外務省内で吹聴していたことや、彼が中近東局の参事官の時に起きたマルコポーロ事件で、ユダヤ批判の言論をする出版社を非難したこと、などである。
駐英大使を5月に退任した野上氏はみずほコーポレート銀行の常任顧問に請われたという。
ユダヤ金融資本の代弁者になって日本経済を売り飛ばすような事がないことを願う。
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