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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu171.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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新幹線や高速道路が出来れば、その地方は衰退する事が
分かっているのになぜ地方は新幹線や高速道路を作りたがるのか?
2008年7月3日 木曜日
◆2007-12-05 地方の衰退とホテル戦争 深町秋生の新人日記
http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20071205
で、仙台で遊んできた。
その際にリッチモンドホテル(旧ロイネットホテル。少し高めのビジネスホテル)に泊まったら、なんと新春に山形駅近くでもオープンするらしい。
「ええ!」と驚きましたね。来年には同じくビジネスホテルチェーンのコンフォートホテルもオープンするというのに。
山形駅周辺では激烈なホテル戦争が繰り広げられている。メトロポリタン、国際ホテル、ホテルキャッスル、ワシントンといった古株のシティホテル。それに東横イン、ルートイン、スーパーホテルといったビジネスホテルのチェーン店。さらに山形で独自に経営しているビジネスホテルもごろごろしている。ここ10年で急激に増えた。
なぜこんなにホテルがあるんだろうと不思議に思っていた。そしてさらにまた2つも開店予定である。正直なところ、ドキュメンタリー映画祭をやっているときはきれいに埋まるが、山形自体はさほど観光資源のある土地ではない。温泉はいっぱいあるが、それなら温泉宿に泊まるはずである。スキーもしかり。平凡な20万人都市にしては、過剰なほどの数である。
しかしこれはたぶん山形だけの話ではない。どこの地方も今はこのホテル戦争が激化している。地方の駅前に活気がないにも関わらず、なぜかピカピカのホテルがにょきにょきと建っているのだ。
結果から先に言ってしまえば、企業が「営業所」を置かなくなったからだろう。情報のやり取りがスムーズになり、交通の便がよくなって、わざわざ人を常駐させる必要はなくなったのだ。官官接待も減ったし、民間の間ですらそんなにかつてのように接待というものをやらなくなっている。昔はとにかく杯を酌み交わして、交渉相手の腹をさぐりあったりしていたようだけれど。
とにかく交通の便がよくなった。本当にありがたい。仙台はもう山形の通勤圏だ。(山形から仙台までは車で50分くらい)遊びにもらくらく行ける。東京だって日帰りで出張可能だ。しかしその一方で我が故郷は衰退していったともいえる。言い換えれば人を常駐させるだけの価値がなくなり、それでホテルがやたらとできたともいえる。つまり出張で済まされる程度にまでレベルが下がったというわけだ。実際、山形県全体の人口は恐ろしい勢いで減っており、高年齢層を占める割合が増えている。工場はどんどん中国あたりに移っているために、労働者は働く場所を求めて都会へと流出しているのだ。
昔は様々な「営業所」や「出張所」や工場があって、そこに通勤するよそ者のサラリーマンがいて、「山形って、住むにはいいところですねえ。メシはうまいし、女性はきれいだし」なんて社交辞令が聞けたわけだが、もうそんなに昔みたいにいっぱいいるわけではない。住む必要性がないのだから。もっといえばよそから人が来なくなったともいえる。
http://www.stat.go.jp/info/guide/asu/2007/11.htm(総務省の統計。ここ5年の減り方がかなりすごい)
駅前のシャッター街……というかシャッター街ですらなく、閉まった店舗が更地になって、駐車場の平野がどーんと広がっている山形の駅前だが、ただホテルだけがぴかぴかの大賑わいだ。
あの風景を見ていると、野坂昭如の「骨我身峠死人葛」を思い出す。死人を栄養にして、にょきにょきと伸びる葛だが、それはそれは美しく妖しい花を咲かせるという……まあ、そこまで極端な連想などホントはしてないのだけれど、だいたい20万人以下の地方都市では似たようなことが起きている。もう土建屋さんが潤いまくるような公共事業もなければ、若者が留まっていられるような雇用もそんなにはない。ただ郊外にある激安のショッピングセンターだけが次々に再編されて、よりモンスター化していくだけの光景(シネコンなんか出来ても、さっぱり見たいものをやってはくれないし)を見ていると、なんとなくそんな皮肉の一つでも飛ばしたくはなる。
◆2006-02-09 高速道・新幹線整備とまちづくり unizouの中小企業診断士への道
http://d.hatena.ne.jp/unizou1972/20060209
昨日の新聞に、高速道整備についての記事が掲載されていた。
高速道路整備を決める国土開発幹線自動車建設会議が開かれ、1999年に定めた整備計画(9342km)のうち、未開通の19路線49区間(計1276km)の事業主を決めたという内容である。
この決定については、「道路公団改革骨抜き」という意見が圧倒的に多いようであるが、そういった話ではなく、unizouとしては根本的な問題に言及したい。
それは、地方自治体が国土交通省に相変わらず「高速道整備」を陳情しているという事実である。
似たような問題に、新幹線整備がある。
陳情する自治体の目的は、地方都市の活性化という視点なのだろうか。
一体、都市に近づくことで何を実際は得られるのだろうか?
unizouは、仕事の関係で長野支店に2年間新幹線通勤した経験がある。
unizouにとっては、毎月の出費は痛かったものの、家から通えるという精神的な部分で恩恵を蒙った。
だから、新幹線があるほうがありがたい。
しかし、地元の人達の反応はどうかというと、確かに長野オリンピックの前と期間中は、たくさんの観光客が来てくれたということであるが、終わってしまえば、今まで1泊して観光したりビジネスできたりするところを、日帰りで帰ってしまう観光客やビジネスマンが多くなったという。
そして、どの旅館やホテルも苦しい状況に陥っているという。
若者の就職先も、買い物先も、県内から都内へと移っているという事実もあるようだ。
では、陳情して作った高速道路や新幹線の整備で、地元は何を得たのだろう。
きっと、便利になれば、観光客も人の流れも長野へ向かうと思っていたのだろう。
でも実際は、長野から他県や都市へ流れるお客が増えたのである。
昔の幹線道路沿いの商店も、高速道路を使う観光客などから見放されてしまった。
unizouは、高速道路整備や新幹線整備がいけないということを言っているのではない。
高速道路や新幹線整備が、万能の薬でなく、地域経済の活性化や地方都市の活性化にはつながらないという事実を知っていて欲しいと思っている。
最近のunizouのブログで「所得格差」を話題にしているが、「地域格差」についても、マスコミは一緒に話題にすることが多い。
地域格差をなくすという意味で言えば、生活のレベルの格差をなくすのはいいことだが、同じように便利にすることがいいという幻想に惑わされないで欲しいと思う。
高速道路建設についての地元の素朴な願いと、高速道路整備によって得られる一時的に得られるお金を目当てに蠢く欲望が、本質を見誤らせているという気がしてならないのはunizouだけだろうか。
高齢者が多くなって、社会保障の負担が大変だという地方都市の問題は、都会志向の人間心理とどこの町でも同じにしてしまう街づくりのあり方に問題があるのではないのか。
どこに行っても魅力のない同じような街づくりよりも、思いっきり不便でも、そこにしかない街づくりのほうが、地元への愛着を若者に植え付け地元への回帰志向を生み出し、そして、観光や産業を生むのではないかという気がする。
便利さを追求して、結局、地域が不活性化していくことがないよう、もっと、足もとを見つめていくほうが大事だと思うのだが・・・・。
(私のコメント)
中央と地方の格差は年々広がっているようですが、その原因としては新幹線や高速道路が発達してきたからともいえると思います。その地方の人にとっては新幹線と高速道路が出来れば地域が活性化するという目論見なのでしょうが、結果としてはストロー効果で衰退してしまうという結果をもたらしている。
代表的で有名な例としては長野がありますが、新幹線と高速道路が一気に出来たことで長野は発展するどころか衰退してしまった。東京から日帰り圏になったことで支店や出張所が減ってしまったからだ。山形あたりだと日帰りというわけには行かないがホテルで一泊すれば十分に用が足せる地域になった。
このようの日本全土が新幹線と高速道路網が整備された事で大都市への人口集中が加速されるようになった。極端に言えば日本全土が東京の郊外化して一極集中が激しくなってしまった。それに対して中央政府は一極集中よりも地方分散の意味で新幹線や高速道路を整備したのでしょうが、結果は逆の効果を生んでしまった。
東京の繁華街を見れば若い人で溢れかえっているのに、地方では駅前はシャッター通り化してしまって駅前商店街は見る影もない。買い物は新幹線に乗って東京にまで行ってしまうし、日常の買い物は郊外に出来た巨大ショッピングモールに車で行ってしまう。
おまけに地方にあった工場などが中国などに引っ越してしまった為に若い人の職場が無くなり、若い人は職を求めて大都市に出て行ってしまったから残されたのは老人ばかりになってしまった。これでは地方は衰退しないほうが不思議だ。しかし地方は新幹線や高速道路を作れば活性化すると思い込んでいる。
◆路線価:16年ぶり下落歯止め 金沢駅周辺、新幹線に期待感−−県内 /石川 7月2日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080702-00000172-mailo-l17
石川県といえば森元総理のお国元であり、総理大臣が出たところは新幹線と高速道路が出来るようだ。国会議員から見れば週末になるたびに新幹線で選挙区に帰れればこれほど好都合な事はないだろう。国会議員や秘書たちは無料パスがもらえて新幹線はまさに便利なものだろう。
国会議員が週末になるたびに選挙区に帰れれば、選挙区の人も週末には東京にまで買い物に出かけられるということになる。つまり東京にお金が吸い上げられてしまうという事だ。それを支えているのが新幹線と高速道路だ。はたして地方はそれでいいのだろうか?
つまり新幹線と高速道路が出来れば東京の商店街と地元の商店街が競争する事になりますが、当面は東京が圧勝するだろう。最初は珍しいから地方の人は東京に出かけて買い物をするだろう。それに対して地元はより努力をして東京に負けない商店街を作れば勝てますが、わざわざ東京からその地方にまで買い物に来るだろうか?
つまり一極集中は時代の流れであり、新幹線や高速道路はそれを加速させたに過ぎない。日本全体から見れば東京や大阪や名古屋や福岡のような大都市が競争しあうような形で発展できれば理想的ですが、東京の真似ばかりして個性がないように見える。これでは永久に東京に勝てない。
地方そのものが産業構造が変わって工場のような製造業は中国に行ってしまった。地方に残っているのは農業だけになってしまった。人もいなくなったのだからサービス業も観光しかないだろう。人が集まらなければサービス業は成り立たないから若い人は大都市しか職業がない。
これからの日本は大都市と農村しか無くなって町や村の集落は消えていくだろう。現在の日本の農村は人家が散在して、電気・ガス・水道・電話・下水などのインフラ整備が金のかかるものになっており、配管設備も数十年おきに交換する必要があるのに地方は金が無くてメンテナンスもままならなくなっている。だから高速道路も作る事はいいけれど長期的な都市づくりをしておかないとインフラも費用ばかりかかるものとなるだろう。
それでも散在する住宅に住みたい人は、電気や電話はともかく、ガス・水道・下水や医療や老後の介助サービスなどは極端に費用のかかるものとなるだろう。公共交通なども大都市は新型の路面電車などを走らせて老人でも買い物が出来るようになるが、散在した住宅に住む人は車がないと生活できない事になるだろう。
新幹線や高速道路が出来ると地元も東京のような大都市になれると妄想が膨らむのでしょうが、地方の人が減っているのにそれを加速するだけだ。東京に負けないだけの都市づくりこそ重要なのですが、地方の人は東京に陳情に来るだけで自立精神に欠けている。
東京に負けないような都市づくりはどうしたら出来るのだろうか? 東京は乱開発でどうにもならないが、地方の中核都市ならこれから都市計画を立てれば快適な都市生活ができる街になるだろう。富山のような新型の路面電車を走らせてインフラを整備する事が大切だ。そうすればこれから増える老人でも歩いて生活ができる都市になり発展するはずだ。
これからの街づくりは新幹線よりも新型のライトレールだ。
◆21世紀、まちの主役は路面電車 富山ライトレールTLR0600形電車
http://www.news.janjan.jp/photo-msg/0805/0805270046/1.php
バリアフリーで人に優しく、乗用車などより温室効果ガス排出が少なく、高架線などで街並みを乱すことも無い路面電車。ついでに建設費(あるいは整備費)も安く、自治体財政にも優しいといいとこづくめ。欧米では着々と、LRT(ライトレールトランジット/軽量軌道交通)にリニューアルし、ルネサンスといわれるブームを呼んでいる。
もともとはJRのローカル線だった富山港線は、市民と市政の熱意によって、富山ライトレール(愛称:ポートラム)としてリニューアルした。ドイツの技術を導入し、全国自治体などの注目も集める。TLR0600形が、路面電車として史上初のブルーリボン賞(鉄道友の会)を受賞した他、路線そのものがグットデザインやバリアフリーなどの各賞を受賞した。
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