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知られざるバラク・オバマの実績
http://www.asyura2.com/08/senkyo51/msg/248.html
投稿者 ヤマボウシ 日時 2008 年 6 月 17 日 10:07:25: WlgZY.vL1Urv.
 


 ここ何十年かの間に米国では共和党と民主党が政権交代を何度か繰り返していますが、その中でも日米安保体制は維持ないし強化されてきたので、米国の大統領が誰になろうが日本には関係ないという見方があります。

たしかに一面的にはそのとおりなのでしょうが、だからと言って今のG・ブッシュがそれまでの大統領と同じだったと考える人はどれくらいいるでしょうか。もちろん政権が代わったからといって、何もかもが変わるわけもないのですが、今が悪すぎる以上は、よりマシな状況を期待するのは自然なことでしょう。

では、期待できるか否かという問題があります。それは多分に、どういう情報を持っているかによるでしょう。ある人はオバマ陣営の「チェンジ」という標語を日本の小泉政権の「カイカク」と同じと見立てて嘲笑っていました。それだけ取り上げればなかなか気の利いた表現であるかもしれないのですが、以下にご紹介するバラク・オバマの人物像と比べてどうでしょうか。

大沼安史さんのブログからの引用です。大沼さんは元北海道新聞記者で、海外特派員の経験もあり、現在は大学の先生ですが、そのオバマ評はおそらく今読める中では最も行き届いた一つと思われます(ぜひエントリーをお読みください)。

「机の上の空 大沼安史の個人新聞」
2008-05-18
〔いんさいど世界〕 ミーハー的オバマ論 大統領になってほしい5つの理由
http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2008/05/post_16af.html

--[引用開始]---------------------------------------------

 僕の「オバマ・ミーハー」の第2の理由は、「あれか、これか」の「2項対立」を超える柔軟な発想力である。対立しているだけでは、何の解決も生まれないし、結果として「勝者がすべてを分捕る」だけである。

 そんな「2項対立」の間に道を通していく。これはすでに紹介したことだが、オバマ氏はイリノイ州の上院議員時代、死刑制度賛成・反対派、双方から批判を浴びながら、死刑になりうる犯罪容疑者の取り調べについて、「自白」場面だけでなく、取り調べの全過程のビデオ撮影を捜査当局に義務付ける法案(捜査当局は、これに抵抗したという。日本ではこの抵抗に屈し、「自白」場面のみのビデオ撮影になった)を上程、結果的に死刑賛成・反対の両派から支持を取り付け、成立させてしまった。

 無実の人を処刑する、取り返しのつかないことだけは、とにかく避けようという現実的な知恵。
 オバマ氏は、「自白」の信憑性を裏付けるためには、取り調べの全過程に「強制」や「誘導」がなかったことを証明しなければならない、そのためには全過程をビデオに記録する必要がある、と訴え、州議会の全会一致の賛成を取り付けたのだ。

 イリノイ州では当時、地元・ノースウェスタン大学ジャーナリズム大学院のプロテス教授のチームが、「無実プロジェクト」という、冤罪の死刑囚を救出する再捜査プロジェクトに取り組み、ある年老いた黒人死刑囚のケースでは、なんと執行48時間前に救い出される、といった劇的な事態が続いていた。(この点については、宣伝めくが、拙著、『緑の日の丸』(仙台「本の森」刊、109頁以下、参照)

 このオバマ氏の「2項対立」を超えてゆくスタンスは、その先の「大所高所」からものを見、政策を構想する力(アドバテージ)を、この人に与えているようだ。

 たとえば、オバマ氏は連邦議会の上院議員として、「ハイブリッドでヘルスケアを」という法案を提出したことがある。

 この法案は、ガソリンと電気で動く「ハイブリッド車」の開発に取り組む米国の自動車メーカー(ビッグ3)に対し、連邦政府がそれを立て替える形で補助金を投入、その代わりメーカー側に退職社員への健保の維持を義務付ける法案だ。

 自動車産業の育成、環境対策、エネルギー対策に医療保障を加味する「合わせ技」。

 黒人(ケニア人=ルオ族)を父に、白人(カンサス出身)を母に持つ、いかにもオバマ氏らしい、「ハイブリッド」な発想ではある。オバマ氏はハワイの生まれだが、カリブ海の「クレオール」的な資質の持ち主らしい。
 
-------------------------------------------[引用終了] --

バラク・オバマについては最近も、イスラエル支持を表明したといった過剰な期待を戒めるべき情報も流れていますが、大沼さんが書いているイリノイ州議員時代の仕事ぶりからすると、簡単な判断はできない人物のように思えます。

ちなみに、ジョージ・ブッシュは大統領になる前にはテキサス州知事を務めていましたが、在任中の1997年4月に6名、5月と6月にはそれぞれ8名の囚人に死刑執行命令を出しました。これは連邦最高裁が死刑を合憲と判示して以来、30日間としては州の中でも最多の記録を連続で更新していたことになるそうです(『死刑百科事典』明石書店)。こういう人物が大統領になるとイラク戦争を始めたわけです。とすると、バラク・オバマのイリノイ州議員時代の仕事からすれば、やはり期待せざるをえません。

ただ問題はむしろ、期待できる黒人初の大統領には、米国史の暗い伝統ともいうべき暗殺の影がチラつくことなのですが、ケネディのときほど意外性がない分だけ警戒が行き届くと考えたいところです。

 

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