★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK51 > 234.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://mainichi.jp/select/world/news/20080616k0000m030121000c.html
イラン邦人誘拐:パキスタンが協力 急転直下で解決へ
8カ月ぶりに解放され、テヘランの空港に到着した中村聡志さん=2008年6月15日、春日孝之撮影 【テヘラン春日孝之】イラン南東部で横浜国立大生、中村聡志さん(23)が武装麻薬密輸団に誘拐された事件は、中村さんが14日、無事解放されるまで約8カ月を要した。今年3月、解放交渉はいったん合意に達したが、密輸団が要求をエスカレートさせたため決裂、さらに長期化の様相を見せていた。国境警察幹部によると、イラン政府がパキスタン政府に捜査協力を要請。急転直下で解決に向かったとみられる。
少数民族バルチ人の密輸団「シャハバフシュ」は当初、中村さんの解放と引き換えに収監中の仲間3人の釈放を要求した。だが、イスラム革命(79年)以降、「麻薬との戦い」による死者は密輸団、イラン当局双方で3000人以上にのぼる。釈放要求リストには当局者を殺害した人物も入っており、当局は事件の再発防止と、現地治安当局の感情にも配慮し、拒否し続けた。
そんな中、密輸団は昨年11月、南東部シスタン・バルチスタン州内の潜伏先で治安部隊の包囲に気づき、パキスタンのバルチスタン州に逃げ込んだ。
イランとパキスタンは長く「冷たい関係」が続いてきた。イランは反米のシーア派国家だが、パキスタンは親米でスンニ派が主体。パキスタンが支援していたアフガニスタンの旧タリバン政権を、イランは敵視していた。タリバン政権崩壊後も両国の不信感は根強い。
パキスタンのバルチスタン州もイラン側のバルチスタンと同様、「辺境」に位置する最貧困地帯で、パキスタン中央政府への不満がくすぶる。また、イランがパキスタンに捜査協力を求めることは「貸し」を作ることにもなり、連携は当初から期待薄とみられ、密輸団に「安全地帯」を提供する格好となった。
だが、イラン当局は今年3月、密輸団の要求を基本的に受け入れる「苦渋の決断」(テヘラン外交筋)をし、中村さん解放で合意した。ところが翌4月、密輸団はイラン人の聖職者を新たに誘拐して、解放条件を死刑囚を含む仲間5人の釈放と引き上げたため、イラン政府は態度を硬化。パキスタン政府への協力要請に踏み切ったようだ。
イランのアフマディネジャド大統領は4月下旬、パキスタンなど南アジアを初めて歴訪。イランからパキスタンを経由しインドに至る天然ガスのパイプライン敷設計画の推進で基本合意しており、両国は信頼醸成の一環として事件解決に取り組んだ可能性もある。パキスタン当局は13日、収監していたイランの反体制派武装組織「神の戦士」幹部の身柄を引き渡している。
毎日新聞 2008年6月16日 2時30分(最終更新 6月16日 2時30分)
[新世紀人コメント]
中村さんが解放されて急転解決した事には恐らく大きな背景がある筈だ。
私は解決が為された事は、米国のイラン攻撃(ブッシュは何度もこれを宣伝している)の危険性が無くなった事を表わしているかもしれないし、反対に、その危険性が高まったから中村さんと日本国とを取り敢えずその外に置く事を考えて解放に至った可能性も考える必要があると思ってきていた。
しかし、記事から推測できる事はイランとパキスタンの関係改善なのだ。
これはパキスタンのムシャラフ政権が倒れてイスラム原理主義勢力と対話を始めた動きに見られるような大きな変化がパキスタンで起きている事を背景としている。
それ(関係改善)には第三国(例えば英国など)の尽力もあるのかもしれない。
大きな変化を背景として中村さんは解放されたと言う事ではないのか。
2 81 +−
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK51掲示板
フォローアップ: