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2008年06月14日
拉致被害者とその家族がかわいそうでならない
拉致問題の進展は、いつかはこうなると思っていた。
そして、いずれそう遠くない時期に、拉致被害者とその家族は、国家に見捨てられる事になる。
彼らの泣き崩れる姿を、われわれは見る事になる。
拉致被害者救出に何もできない、何もしてこなかった私には、何を言う資格もない。
それを承知で敢て書く。
拉致被害者とその家族がかわいそうでならないからだ。
最後は国民を切り捨てる国家権力の非情が許せないからだ。
すべてを隠し続け、終始国家権力の側に身を置き続けて来た官僚の不誠実を知っているからだ。
田中も藪中も佐々江も斎木も、ついこの間まで机をならべた同僚であり、後輩だ。
彼らのやってきた事、考えている事が、手に取るようにわかる。
拉致被害者の一人や二人のために、国交正常化実現という国益が損なわれていいのか。
そういう彼らの言葉は、聞こえが良い。
しかしその裏で彼らが行ってきた事は何か。
功名心にあせった政治への迎合だ。
責任逃れに走る情報操作であり、アリバイづくりだ。
拉致問題の最大の矛盾は、
一方において、本来ならば人権を尊重し、政府を糾弾する立場の左翼政党、政治家が、拉致被害者救出よりも日朝国交正常化を重視してきた事だ。
他方において、拉致被害者救出に熱心な政治家が、アジアを敵視する右翼政治家たちであったという事だ。
この「ねじれ」こそ、拉致被害者家族の最大の不幸であった。
左翼政治家も右翼政治家も、国民の救出という本来の目標よりも、あるいはイデオロギーに基づいた北朝鮮との国交正常化を重視し、あるいはアジア敵視からくる制裁一辺倒を声高に叫ぶ。
それぞれの政治的思惑を優先させてきたのだ。
拉致被害者家族はそんな政治に弄ばれてきた。
救出できないのは、勿論北朝鮮政府の悪である。
しかし、拉致被害者家族が真っ先に詰めよりべきは、その悪と裏取引した、日本政府なのである。
拉致問題のパンドラの箱を開けたあの小泉訪朝の裏で、一体何が話し合われ、何が行われたのか。
その後の日朝交渉がこじれ続けた理由は何だったのか。
日本側にまったく非がない拉致問題の解決に、なぜ日本はここまで譲歩し続けてきたのか。
そして今、なぜ突然に制裁解除する事になったのか。
我々は一切知らされていない。
さすがに14日の社説は、すべて、今回の政府の動きに疑義を呈している。
しかし、いくらメディアが疑義を呈しても、北朝鮮のテロ解除は行われ、日本は北朝鮮との関係正常化に向けて舵を切っていくに違いない。
それは、ブッシュ政権がそう決めたからであり、日本は米国に追従するしか「選択の余地はない」からだ。
米国追従に為には国民を切り捨てる、それは政府や官僚にとっては朝飯前だ。
あれほど拉致被害者救出を求めてきた右翼、保守政治家さえも、最後は米国の前に沈黙することになる。
横田めぐみさんら拉致被害者の救出が、何らかの理由で、もはや100%ありえないのであれば、政府は潔くそれを明らかにすべきだ。
そして、今までの情報をすべて公開し、拉致被害者の補償と、拉致被害者が受け続けた精神的苦痛に誠意を持って謝罪、補償すべきである。
これまでの闇を不問に付したまま、拉致問題の最終決着がはかられるとしたら、
そしてやがてそのような決着がなされるに違いないが、
それでは拉致被害者とその家族は、あまりにもかわいそうである。
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