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「研究者は100年後を言うことができない」 by 武田邦彦教授
http://www.asyura2.com/08/senkyo50/msg/646.html
投稿者 スパイラルドラゴン 日時 2008 年 6 月 06 日 18:46:45: 0zaYIWuUC0gac
 

http://blogs.dion.ne.jp/spiraldragon/archives/7247833.html より全文転載。

「らくちんランプ」の管理人スパイラルドラゴンです。今日は、2008年6月6日です。
 中部大学の武田邦彦教授が、御自身のHPhttp://takedanet.com/にアップされた、「研究者は100年後を言うことができない」というタイトルの日記は、独立行政法人国立環境研究所 http://www.nies.go.jp/ 所属の職員や、環境省から研究費を受けとって地球温暖化問題を研究されている全ての方々に、是非とも読んでいただきたい内容ですので、以下その全文を転載します。

(以下転載)

 研究者は100年後を言うことができない
http://takedanet.com/2008/06/post_353d.html

 これから科学を志して勉強している若い人のために、少し書いておきたいと思う。

 最近、よく「100年後の気温が平均2.7℃あがる」とか、「100年後に白神山地のブナ林が消える」というような報道がされていて、その記事は国立環境研究所というところからだから、研究者の発表が元になっている。

 だから、もしかすると「研究者が100年後を予測した」と思うだろうと心配になった。でも、「研究者」というものは100年後は予測しない。

 研究者は100年後を語ることはない・・・それはなぜだろうか?

 世の中にはさまざまな役割をもった仕事がある。その一つ一つは社会で意味があって、お互いに相反するように見えても全体として調和している。

 たとえば「伝統を守る職人」という仕事があるが、昔からの伝統をかたくなに守って文化を伝承する。実に立派な仕事だ。仕事を進める上では改善をしても、伝統を守るのだから、伝統自身を自分の考えで変えることはしない。

 それとまったく正反対なのが「研究者」だ。私は長く研究をしてきたが、研究とは目の前にあるものを疑うことが基本だ。当たり前と思っていることになにか間違いがあるのではないか、私たちは真実を知らないのではないか?といつも疑っている。

 もし、現在の状態がまったく変わらなければ、研究というのはほとんど必要がない。一見、昔のことを調べているように見える考古学でも、発掘によってこれまでの定説が覆るのではないかと信じている。ただ、これまでの知見を積み重ねるだけでも意味がないわけではないが、研究者は新しさを目指す。

 だから、研究者は「100年後」は語らない。なぜかというとそれは「100年間、学問が進歩しないので、概念も変わらない」ということを自ら認めることになるからだ。

 自分は明日を覆そうとして活動しているのに、このまま100年続くという仮定は同時に成立しないからだ。

 今、考えていることは「今、正しいと思っていること」であり、それは明日には覆される。だから「今のまま、温暖化したら」などいう前提自体が研究者の出すべきことではない。

 研究者なら「100年後」を計算するなら、100年間におこることを正確に予測しなければならず、「100年間、今のままなら」などという仮定はあり得ないのだ。

 事実、この社会は30年も同じ状態ではない。それが100年も経てば科学も全く様変わりになるし、社会自体も変化していく。とても「100年間、今と同じ」などという仮定はあり得ない。

 そのところをしっかりと見極めてほしい。

 研究というのはいい加減ではない。「確かに、100年間にいろいろ起こるかも知れないが、たとえば、現在の状態が続いたとしたらという仮定だ」ということもできない。もしそのように言ったなら、「それでは現在の状態がそのままつづく確率はどの程度ですか?」と質問され、「0%です」と答えざるを得ないからだ。

 そうなると100年後を予測する研究者は、確率0%と自分で思っていることをいうわけだから、詐欺師になる。

 研究は未来を語ることはできない。このことは古今東西、多くの人がいっており、未来学という学問が予測をしないということからもわかる。「100年後は、こうなる」という研究者や研究機関は名前を変えなければならない。若い人が誤解するから。

(平成20年6月6 執筆)

 武田邦彦

(転載終わり)

 国会議員やマスコミ関係者に求められる資質とは、何よりも詐欺師を見抜く能力であり、決して騙した方が悪いという言い訳を口にしてはいけない職業だと思います。
 特に有能な国会議員ほど、重要な法律案の賛否を判断する際には、事前に多くの人々から幅広い意見を聞くものです。

 あと数年も経れば、高性能コンピュータを駆使して弾き出した、地球の100年先の平均気温予測を根拠としている「地球温暖化対策関連法」の全てが、全く効果が無いばかりか、税金の無駄遣いに過ぎなかったことが判明するでしょう。

 その時に地球温暖化対策に熱心な民主党や社民党の国会議員やマスゴミの連中は、「世界中の多くの専門家すら二酸化炭素地球温暖化理論の間違いに気付いていなかったので、自分達が事前に気付かなかったのはしょうがない」という言い訳をするでしょうが、その時までに地球温暖化対策として日本政府が支出した予算とは、高齢者医療費や福祉予算を削減した一部から捻出した予算であり、国民に対して謝罪すれば済む程度の問題で無いことくらいは、今から肝に銘じておくべきです。

スパイラルドラゴン拝
 

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