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http://indai.blog.ocn.ne.jp/osorezan/2008/05/post_29c3.html
少子化・高齢化・人口減の三題噺は、国の経済力の低下というオチがついて、毎日どこかで議論されていて、耳にしない日を数える方がむずかしいところですが、素人がツラツラ考えるに、根本的な対策は二つしかないのではないでしょうか。
一つは、あくまでこれまでの経済規模と経済成長を維持し続け、平均的生活水準もさらに向上させるか、現状を維持しようというなら、大規模な移民の受け入れをしなければならない、というアイデアです。ある程度の国内市場の大きさと納税者の数は、どうしても必要でしょうから。
もう一つは、社会・経済状況の変化にあわせて、日本という国が戦略的に撤退し、あらゆる局面でダウンサイジングと再編成を進め、社会・経済的に縮小均衡を目指す、ということです。この場合、「戦略的」というところが肝心で、外交・防衛問題を含め、発想の大胆な転換が必要でしょう。
ただ、いずれにしても、さらに根本的な問題は、どちらのアイデアを採用するにしろ、それは我々日本人全部に困難を再配分することになる、ということです。移民の大規模な受け入れも、縮小均衡も、これまでに経験したことのない困難をもたらすでしょう。それをどう配分するのか。
これまで日本の政治の根幹は、経済成長の果実、つまり利益をどのように国民に再配分するか、ということでした。これは、配分される利益の大小に差があるにしても、誰もが利益を手にすることができる以上、最終的に人々の不満が危険な水準にまで膨らむことはなかったと言えるでしょう。
しかし、困難の再配分となると話は違います。どんな小さな困難だろうと、引き受けるのは嫌なのが人情です。それを国家規模で再配分しようとするなら、政治家にはよほどの決意と、正直で明確な言葉が必要です。
このことを、知人のある政治家に話してみたら、彼曰く、
「困難の再配分かあ・・・。そのとおりだと思いますが、選挙で言いにくいなあ・・・」
いや、まったくそのとおり、言いにくいでしょうが、これ以上黙って知らないフリをしているのは、政治と政治家に対する信用の土台を掘り崩すことになるのではないでしょうか。と、同時に我々も、困難の再配分に取り組む政治を支持する覚悟を決めておくべきだと、私には思えます。
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