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防衛汚職「証人喚問生中継ナシ」というNHKの「論理」
5月27日10時0分配信 日刊ゲンダイ
22日の参院外交防衛委員会の証人喚問は見モノだった。防衛汚職事件の渦中にある防衛商社「山田洋行」元専務の宮崎元伸被告(69)から、新証言が次々と飛び出したからだ。
社団法人「日米平和・文化交流協会」の秋山直紀専務理事に対する1億円の送金、額賀財務相との宴席、久間元防衛相と山田洋行のオーナー親子との親密ぶり……。「山田洋行のある方が『山田親子は久間先生が後見人になった。先生なんてカネを出せばどうにでもなるんだ』と言っているのを聞いた」なんて、関係者にはさぞ鳥肌モノの発言だったに違いない。
ところが、これほど緊迫感あふれる場面を目にした国民はほとんどいない。NHKが「放送の基準」を理由に生中継しなかったからだ。いつでも証人喚問を生中継してきたのに妙だ。そもそも基準って何なのか。
NHKによると「証人喚問の中継は、議決の全会派一致、全会派出席の場合が原則」(広報局)らしい。いつ決まった「原則」なのか不明だが、今回は、与党が欠席したため中継しなかったというのだ。「(その代わり)ニュースで(証人喚問を)取り上げた」(同)と胸を張るが、そんなのは当たり前だ。生中継を期待した視聴者も多かったろうに、それに応えられないNHKに存在価値はあるのか。「政党が操る選挙報道」などの著書があるジャーナリスト・鈴木哲夫氏はこう言う。
「NHKは安倍内閣の時、安倍首相の委員会答弁は延長中継したのに、直後の強行採決は放送しなかった。与党委員も事前に承知しているから『放送終了後に強行採決だ』と言っていたのです。もはや与党にくみして放送する姿勢は周知のこと。それなら報道機関、ジャーナリズムを標榜しないでほしい」
こんなことを続けていたら、受信料の不払いが再燃するゾ。
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