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2008年05月19日
その国の政権と国民は確かに分けて考える必要がある
18日の読売新聞に、長野・諏訪中央病院名誉院長である鎌田實氏の次のような言葉があった。
・・・ブッシュ大統領になって・・・アメリカが好きではなくなった。世界の嫌われ者になりつつあるアメリカのモノ真似など、何で日本はするのだろうと、不満に思ってきた。
でもちょっと考えが変わった。最新刊「なげださない」(集英社)という本の中に、広島で被爆し、憎い敵国だったアメリカに渡り幸せをつかんだ、笹森恵子さんの事を書いた。その笹森さんが最近日本に里帰りした。その恵子さんが話し始めた。「アメリカは世界一の強国になって、世界から嫌われ者になった。でも、一人ひとりのアメリカ人は変わらない。温かさがいっぱい残っている。明るくて親切だ」・・・
そう書いた後に、鎌田氏は、若い女性であった笹森さんが、アメリカに招待されて被爆のケロイド治療を受けた時に体験したアメリカ人の温かさは、今でも変わっていないと述べた内容を紹介するのであった。
私はまた、19日の産経新聞の投書欄で、56歳の保育士の方が「忘れられない英国流の親切」と題して寄せていた次のような投稿を、一つの感動をもって読んだ。
・・・葉加瀬太郎の11日の「新饗地 英国流の粋な計らい」を読み、十数年前の事を思い出した。
スコットランドの福祉施設を訪れるため、2人の娘を連れ、ロンドンから長距離列車に乗った。満員でやっと見つけた席に上の娘を座らせ、障害を持つ下の娘は少し離れた優先席に。傍らに立つこと数時間。長距離列車のためか席はあく気配はない。車内を何度か行き来していた車掌が私にどこまで行くのかと尋ねた。「グラスゴーまで」と答えると「立ちっぱなしでは遠すぎる」と空席を探しに行ってくれた。戻ってきて席を一つ見つけたから座らないかという。感謝しつつも「下の娘は障害を持っているので離れるわけにはいかない」と答えた。彼はまた探しに行ってくれたが、3人分の席を見つけられなかった。彼は、「一等席に空席があるから行こう」と私たちの荷物を持ち、席まで案内してくれた。「差額の料金を払います」と言うと、「その必要はない。この席はどのみち目的地まで誰も座る予定はない。どうせ空いているなら、今必要としている人が座ったほうがよい」。忘れることができない体験だった・・・
私は外務省に在勤している35年ほどの間に、合計8カ国にのぼる国に勤務して、その国々の人たちとつかの間の生活をともにした。そしてつくづく思った事は、どこの国の国民も、みな善意に満ちた人たちであったということだ。どんなに国の発展が遅れていても、そしてどんなにその国の政権が悪政で、支配者層が腐敗していても、国民はみな、親切で明るかった。
悪いのは権力を持った為政者なのだ。権力者なのだ。
確かに、国と国民は分けて考える必要がある。
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