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(http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu2)
一院制議連―参院が邪魔なんですね
テストの成績がふるわない生徒が、自分の努力不足を棚にあげて「テストの制度が悪い」と開き直る――。あえて例えてみれば、そんなところか。
自民党の有志議員が旗揚げした一院制を目指す議員連盟のことである。衆参両院を統合し、「国民議会」という一つの院の国会にすべきだと主張する。もちろん、憲法改正が必要だ。
福田首相の側近を自任する衛藤征士郎衆院議員が中心になって呼びかけ、70人以上が参加を申し込んだという。森、小泉、安倍の歴代3首相が顧問に就任する予定というから、かなり本格的な議連である。
現在のような二院制でいいのかどうか。参院は不要ではないのか。そうした議論は以前からあったし、政治のかたちをめぐる重要な論点である。
ただ、それがなぜ今、議連なのか。
設立趣意書を読んでみよう。
「世の中のスピードが早くなっているのに、一刻を争う国政上の課題が遅滞し、国民のコストは膨大だ」
「国家国民の損失は、両院による二重チェックや慎重審議の利点をはるかに上回る」
では、一院制にすればどうなるか。
「審議をはるかに迅速化でき、内外の政治課題に今まで以上に臨機応変、的確かつ迅速な対応ができる」
参院がなければいいのに、という思いは痛いほど伝わってくる。参院の主導権を握った民主党に鼻づらを引き回されることもないし、日銀総裁の人事はすんなり決まっただろうし、10年間で59兆円分の道路をつくれる。
そもそも参院がなければ昨夏の参院選はなかったし、そこで有権者に手厳しい審判を下されることもなかった。安倍政権も安泰だった。
だが、二院制もそう悪いことばかりではあるまい。
道路予算のあきれるばかりのムダが表に出たのは、「ねじれ国会」のおかげだろう。それがなければ、福田首相が道路特定財源を何にでも使える一般財源にすると口にしたかどうか。
3年ごとに参院選があるからこそ、衆院の解散・総選挙をあまりやりたがらない首相に、有権者がもの申すこともできる。
これらをすべて「国家国民の損失」と言われても、少なくとも国民の方は納得できないのではないか。
スピードに劣るのはその通りかもしれない。衆院で対決法案が可決されると、今の国会は60日間の「待ち」状態に入ってしまう。だから制度を変えてしまえ、という話ではない。
「臨機応変、的確、迅速」のために、首相にぜひお願いしたいことがある。早く衆院を解散し、最新の民意のもとで、ルールをつくることだ。それが一番の近道と思うのだが、議連の皆さん、どうだろう。
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