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http://www.amakiblog.com/archives/2008/05/17/#000875
2008年05月17日
地震被災まで利用して中国批判を繰り返す心の貧しさ
昨日のブログで私は中国の地震報道はもう十分だという事を書いた。
その理由は、中国の地震報道の洪水の中で、我々が知らなければならないその他の重要なニュースがかき消されるおそれがあるからだ。
しかし、連日流される中国の地震報道で、私が耐えられない事がもう一つある。それは中国の不幸までも、対中批判の道具にしようとしている心の貧しさを感じるからである。
実は報道各社の中国地震報道の洪水には、もっと安直な理由がある。毎日毎日ニュースを見つけるのは大変な仕事である。ニュースの無い時も、何かニュースを流さなければならないからだ。
とくに最近のテレビなどは、政治・報道番組が安上がりと見えて、一日中ニュース番組を流しているかのようだ。ネタに困るのも当然だ。
だからこのような大きな事件が起きると、当分は頭を痛めなくてもよい。そればかりを流していればいいからだ。それに、他社が流す以上、自分ところも流さなければならない。しかも競って。
この世の中には、国民に知らせなければならないニュースは、本当は山ほどある。しかしそれを見つけ出すには、鋭いジャーナリズム精神と、知的努力が必要だ。それが面倒だから大きな事件に飛びつく。そしてそれで当分は稼げる。要するに安直なのだ。
そのような安直な理由は、まだ笑って見過ごすことができる。
しかし私が許せないのは、何でも反中国に結びつけようとする勢力が、大量の中国人民が天災で生き埋めになっている時に、それさえも中国たたきに使っているという卑劣さである。
やれ、救助態勢が整っていない、手抜き建築が被害を大きくした、なぜもっと早く国際支援を受け入れようとしなかったか、ドサクサにまぎれて詐欺が横行するのが中国だ、温家宝や胡錦涛の現地入りはパフォーマンスだ、などなどである。
よく考えたほうがいい。今度の中国の地震は阪神淡路大震災以上の大きさだ。被災者は1,000万人に及ぶという。未曾有の災害だ。
日本でこのような大震災が起きれば、上手く対応できるのか。阪神淡路大震災の時の日本政府の対応はどうだったか。
被害に無縁の日本が、傍観者的に中国の惨状を報道する。在留邦人に犠牲者はいなかったとか、日本の緊急援助隊の中国入り、などという自分の国に関係するところだけを報道する。
そのような第三者的観点からの報道は、もういい加減にやめたほうがいい。
何もできない我々がすべきことは、中国に同情し、犠牲者を悼むことだけだ。
ましてや、隣国のこの未曾有の大天災までも対中批判の道具にするような連中は、自らの心の貧しさ、卑しさを恥じるべきである。必ずわが身に返ってくる。
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