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2008年05月10日
政権交代なき自民党の終焉
5月9日号と16日号の週刊朝日において、田原総一郎が二回にわけて二人の自民党政治家とのインタビューを行っていた。中川秀直元幹事長と与謝野馨前官房長とのインタビューだ。
それを読んでつくづく思い知らされた。自民党はもはや政権政党として終わっている、と。
10日の各紙は、財務省が9日に発表した07年度末の国の債務残高をいっせいに報じている。前年度より増えて過去最高の849兆円となったという。
いうまでもなく財政赤字削減は政権政党である自民党の長年の最大の公約であった。
そのために、痛みを伴う改革を自民党政治は国民に強いてきた。その象徴が小泉政権5年半の「改革」政治だった。
ところが、掛け声だけの改革は、赤字を解消するどころか増加させた。
小泉は逃げて口を閉ざし、残された自民党は、今、その解決の方法において、さらなる緊縮(増税)の与謝野と、財政支出による経済成長(上げ潮)の中川が、真っ向から対立している。
政策の基本のところで対立している。そのような政党が、どうして政権政党を続けられるというのか。
しかし、私が自民党は終わっていると言うのは、その事ではない。
解散・総選挙を恐れて逃げ回っている事である。
政策で真っ向から対立している中川と与謝野も、この点では見事に一致している。
週間朝日のインタビューのなかで、中川は、「任期満了まで解散・総選挙はすべきではない」言い、与謝野は「自民党の国会議員はみんな、それだけは(解散・総選挙だけは)やめてほしいと思っています」と、国民に公言しているのだ。
こんな政権政党など見た事がない。
それにもかかわらず政治に緊張感がまったくないのは野党の弱さである。
天下分け目の山口補欠選挙はいったい何だったのか。
民主党は、なぜ政権交代の絶好のチャンスを、指をくわえて見逃そうとしているのか。
野党はなぜ団結して自公政権打倒に突き進めないのか。
その答えは、ずばり政界再編である。政権交代といい、キャスティングボートを握るといい、すべては、来るべき新たな政治状況において、有利な地位を確保したい、あわよくば政権政党になりたい、という保身である。
選挙に勝つためにはどういう組み合わせがいいか、選挙の後に連立政権入りができるには、誰と組めばいいか。そんな政治家の打算だけが走り出している。
そこには、国民の視点にたって信念を貫くという政治家は一人もいない。
どんなに逃げ回っても、自民党はやがて政権政党を終えることになる。しかし自民党政治が終焉しても、政権交代後のあたらな政権でも、何も変わらないとすれば、どうだろう。国民は救われないに違いない。
今までにない新しい政党や政治家が出てこない限り、この国の政治は面白くならない。この国は変わらない。勝ち組の支配が続き、皆が勝ち組の仲間入りを目指してなびく事になる。
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