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(回答先: 宇宙基本法、共同提案へ 偵察など防衛利用を容認(東京新聞) 投稿者 そのまんま西 日時 2008 年 5 月 08 日 00:42:11)
宇宙基本法の成立を妨害する官僚たち(日経BP)
2008/05/01 13:50
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http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080501/151265/?P=1
故意に流された情報
2008年4月22日火曜日の朝、私は日本経済新聞の1面を見てびっくりしました。なんと「宇宙基本法 防衛目的利用を解禁」と出ているではないですか。
実は、前日の夜にある新聞社で記者をされている方からお電話をいただき「文部科学省から宇宙基本法の話が漏れてきている」との情報を得ていましたが、まさかこんな論旨で流されているとは思っていませんでした。
びっくりしましたが、同時にこのような流し方をした文部科学省の方々の考えもすぐに理解できました。こういうことです。共産党と社会民主党は、宇宙の平和利用を非常に重視しています。そこへ、このような情報が報道されれば、宇宙基本法の立法に関与している民主党と、社会民主党・共産党の間に不協和音が生まれかねません。特に共産党は、猛烈に反発するでしょう。文部科学省は、こうした状況をつくることで民主党をけん制し、私たちが超党派(自民党、公明党と民主党)の議員立法で進めている「宇宙基本法」の国会での成立を阻もうとしているのです。
今、参議院で民主党は、国民新党や新党日本のみならず、社会民主党や共産党とも連携をとりながら活動をしています。特に4月27日に実施された山口での衆議院議員補欠選挙では、社会民主党とは選挙協力までやりました。つまり、この連携を大切にしようとすれば、民主党は両党に配慮せざるを得ません。
新聞報道に誤りはありません。1969年に宇宙開発事業団法を成立させるとき国会が採択した平和利用原則の決議があります。この決議では宇宙開発を「平和目的の利用に限り」と明記しています。つまり、このままでは宇宙開発によって取得した技術をミサイル防衛に応用することはできません。この点を見直し今回の立法では、宇宙条約や憲法の理念に基づいた「専守防衛」の範囲内であればミサイル防衛への技術転用を可能にするようにしています。
目的は防衛利用ではない
ただ、私たちが考える宇宙基本法の主目的は、宇宙を防衛に使えるようにしようということではありません。一番大きな目的は、宇宙開発委員会や宇宙航空研究開発機構(JAXA)といった宇宙政策の関連組織が文部科学省の下にあるという問題を解決しようとしているのです。現組織体系でも宇宙に関する研究開発はできるかもしれませんが、それしかできません。あくまで研究開発に限られてしまうのです。これを「宇宙の利用、宇宙産業育成」にまで広げようというのが大きな目的です(関連記事―http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080303/148309/)。
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http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080501/151265/?P=2
もう少し具体的にいえば、現状ではJAXAは文部科学省の一つの局である「研究開発局」の傘下にあり、以前は総理府にあった宇宙開発委員会は「JAXAの活動しか議論できない」ようになっています。つまり、宇宙行政の一番大きな実施部隊であるJAXAと宇宙開発委員会は、文部科学省の所管である「研究開発」しかできなくなっているのです。この状況を変えるのが宇宙基本法です。
私たちが作った宇宙基本法案では、これを以下のように改めようとしています。
宇宙開発委員会を廃止し、内閣官房に総理大臣直轄の「宇宙開発本部」を設置する
宇宙開発本部には、文部科学省、経済産業省、JAXAなどの宇宙政策関連の企画調整機能を担う「宇宙局」を1年後に設置する
このようにして文部科学省から宇宙政策を切り離し、宇宙の開発と利用を長期的な視野から推進できるようにするという法律なのです。
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http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080501/151265/?P=3
成立で利権を失う文科省
この内容を知り、文部科学省の方々は、自分たちの権益を守るために宇宙基本法を中傷するような情報を流したとしか私には思えません。私たちの法律が成立すれば、2000億円近いJAXAの予算は内閣府の宇宙局が持つことになり、文部科学省には予算の権限がなくなります。さらに、現在JAXAの理事9名のうち2名は文部科学省OBとなっていますが、新しい宇宙基本法では、JAXAには中央官庁からの天下りはできないようにしています。当然、事務レベルの方々が片道切符で行かれるということはありますが。
このように、宇宙基本法が成立すれば文部科学省は、予算と人事という両面で大きな権限を失うことになるのです。こうした事態に危機感をつのらせたのか、聞くところによると文部科学省の方たちは、共産党や社会民主党の国会議員に直接説明を始めているということです。官庁の方たちが特定野党の人たちに、自ら進んで説明をして歩くなどというのは、普通はあり得ないこと。私の知る範囲では初めてのケースです。
これもやはり「ねじれ国会」の影響でしょう。今までだったら、官庁が法案に反対だったら自民党にだけねじこめばよかった。自民党さえ丸め込めれば、自分たちの意に反する法案は成立しなかったのです。しかし、今は自民党の意見がすべて通るわけではないのです。民主党は参議院で第1党になり、政府体制の抜本的な改変を打ち出しています。今回の法案にしても、民主党が参加することで、当初の自民党案である宇宙基本法案を大幅に書き換えることができました。これには、文部科学省の官僚もあわてたことでしょう。彼らは私たち野党を抑え込む手段を持っていなかったのです。こちらには文教族議員はいませんから。
官僚は政治活動をすべきではない
官僚機構は、政治が決めた政策を実施するために存在します。官僚機構が政治家を動かそうとすることは、民主主義のルールを犯すものだと私は思います。イギリスでは、官僚は国会議員に会うことができなくなっています。政府と国会の調整は政府に送り込まれた数多くの国会議員が行うようにルール化されているのです。
まだまだわが国は官僚支配の国家です。これを絶対変えていきたい。そう私に誓わせるような出来事でした。その第一歩がこの基本法。ゴールデンウィーク明けに必ず宇宙基本法は成立させて見せるぞ、と決意を新たにしているのです。
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