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憲法記念日に「憲法を使おう」と呼びかける = 保坂展人のどこどこ日記
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投稿者 ダイナモ 日時 2008 年 5 月 04 日 19:22:17: mY9T/8MdR98ug
 

http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/8cd4a063acd618d57d4d539df5dc5b48

昨日は、憲法記念日。朝10時から社民党恒例の上野駅公園口での街頭演説会。そして、午後1時からは、日比谷公会堂での憲法集会。さらに、午後3時からは、日本青年会議所関東地区協議会主催の『憲法フォーラム』に参加した。さらに、夕方の6時半からは、幕張メッセで今日から2日間開かれる『9条世界会議』のレセプションに出かけるなど、「憲法尽くし」の一日だった。とくに、青年会議所主催のフォーラムでは自民党の木原誠二衆議院議員(東京20区・1975年生まれ)、民主党衆議院議員の小宮山泰子(埼玉7区)のふたりと議論をすることになった。木原さんはJCの会員、小宮山さんは3年前にJCA卒業したといういわば身内の人たちで、30代と40代の若手議員である。私は、ここ30年近くパネルシンポジウムに出席しているが、つい最近まで「私が最年少」だったり、少なくても若い方だった。「パネリストでボクが一番若いなんてはじめての経験だなあ」と言うと、「JCは40歳で卒業ですから、会場を含めて最年少ですよ」と小宮山さんに言われてしまった。

 このシンポジウムで発言したことを、今日は少しだけ記しておきたい。

 昨日の朝日新聞の世論調査で「憲法9条」を「変えない方がよい」66%(昨年4月49%、「変える方がよい」23%(33%)と9条改憲反対の声か大きく上回ったという記事が出ていた。安倍政権だった昨年は1月、「私の内閣として憲法改正をめざす」と明言して憲法調査特別委員会での強行採決を指示したことで「自民・公明・民主」で進んでいた国民投票法案の調整をブチ壊して、与党単独で突き進んだ。衆議院で17回強行採決されにという異常な国会運営のひとつとして「突破口」を開いたということになるが、安倍氏の言う「私の内閣」は参議院選挙の惨敗を受けて空中分解する。同時に、憲法審査会も法律上は設置することになっているが、昨年8月以降10ヶ月間、委員数さえ決まらず衆参両院で設置さえされていない。

 私は「改憲、改憲と草木もなびく」ような空気が冷静になっているのはいい。小泉・安倍と、「構造改革」という旗の下に、規制緩和と社会保障の弱体化が急激に進行した。その結果、非正規雇用で生活が出来ないような低賃金の労働者から「生きさせろ」という声があがっている。さらには、今回の後期高齢者医療制度では、保険料支払いが滞ると保険証を取り上げられてしまう。「生命」が脅かされている現実は、「憲法25条」の生存権があらためて語られることが多くなった。

第25条(生存権・国の生存権保証義務)
1、 すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2、 国はすべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

「60年たって古くなった。だから改憲を」という前に、「憲法をもっと使おうよ」と呼びかけたい。逆に言えば、ようやく日本国憲法が使える時代になってきたということではないか。

 自衛隊が憲法の拡大解釈で、どんどん海外に派遣されている。だから、憲法と現実の乖離を放置出来ないから、憲法9条を改正しようという議論には首を傾げる。小泉総理が陸上自衛隊がサマワから帰ってきた時に、「ひとりの死者も出なかったことを誇りとしたい」と言ったのが印象的だったのだが、
これこそ「憲法9条」の力ではないか。
 私たちは、自衛隊のイラク派遣に反対してきたし、先日の名古屋高裁の自衛隊派遣違憲判決もアタリマエの良識が示されたと思っている。けれども、憲法9条は拡大解釈でぎりぎりまで浸食されているが、最後に残った「首の皮一枚」のところで自衛隊の活動を統制しているという現実もとくんと見ておこう。自民党の「新憲法草案」のように、「自衛軍」として派遣されていたのであれば、米英に次いで戦死者も出ただろうし、ファルージャの街を包囲した市街戦でイラク市民殺戮に加担して、戦争の当事者になっていたのは間違いないことだ。

 しかもイラク戦争はパウエル国務長官が国連で虚偽説明をして始めた「正義と道理なき侵略戦争」である。自衛隊員が、自衛軍として派遣されなければならないのはブッシュ政権の要望であり、出口なき泥沼の戦争に際限なく日本も従属しますよということになる。「国益」=「ブッシュの忠犬」ということではないはずだ。

 こんなことを何度かに分けて発言した。「最年長の護憲派」の言い分を会場の皆さんはどう聞いただろうか。このシンポジウムは、JCの機関紙に掲載されるとのことなので、楽しみにしている。
 


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