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2008年05月03日
「広告を出さない」と新聞社に圧力をかけた財界人
このブログでもたびたび取り上げてきたが、毎週土曜日の読売新聞に連載されている堤清二(辻井喬)の回顧録「叙情と闘争」には、ときおり超ど級の史実が明らかにされることがある。
5月3日の連載15においても、次のような興味深いエピソードがあった。
新日鉄の副社長で「財界の政治部長」といわれた藤井丙午に誘われて、堤が朝日新聞社へ出向いて行った時のエピソードである。
「おお、君、ちょうどいいところで出会った。これから皆で朝日新聞に行くことになっている。君もこないか」と僕を誘った。
見ると彼と一緒に小坂徳三郎とか警視総監から参議院議員になった原文兵衛とかの顔が見えた・・・
いわゆる財界の、政治に関するオピニオンリーダーが揃っていたので、新聞社側も広岡知男社長、重役の田代喜久雄氏をはじめ、各部の部長が出てきて、双方7,8名ずつの会談になった。
広岡社長「今日は何ですか、お歴々がお揃いで」
藤井丙午「おたくの新聞は、ここのところ二度にわたって、アメリカ空軍は北爆を止めるべきだ、という社説を掲げています。これは明らかに偏向である。もしこういう主張が続くなら、我々はあなた方の新聞に広告出稿ができなくなる。その事をお伝えするために来たんです・・・」
ベトナム戦争で北爆が激しくなった時であるから、60年代前半の頃の事である。
それから40年以上たった今日、新聞業界はかつて以上に広告収入に依存するようになった。
だから今日では、ますますこのような圧力が強まっている事だろうと思ってこれを読んだ。
そのせいで朝日新聞の論調が変わってきたのか。それとも、このような圧力をかける必要がないほど、朝日新聞が権力側にとって都合がいい新聞に変容してしまったのか、どちらだろうと思ってみたりする。
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