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談笑議員もいた「ガソリン税再議決」衆院本会議を傍聴(JANJAN)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 5 月 01 日 23:39:11: twUjz/PjYItws
 

http://www.news.janjan.jp/government/0805/0805016133/1.php

談笑議員もいた「ガソリン税再議決」衆院本会議を傍聴
ひらのゆきこ2008/05/01

ガソリン税暫定税率が再議決された衆議院本会議を傍聴した。国民生活に大きな影響を与えるガソリン暫定税率を復活させる議決をするというのに、与党議員の表情に緊張感はなく、議員同士で談笑する姿もあった。河野議長も余裕のある表情だ。圧倒的多数の議席を持つ与党で採決が粛々と行われたという印象だった。

 4月30日、ガソリン税暫定税率が衆議院で再議決されると報道されていたので、衆院の本会議の傍聴をしようと思い、国会に行ってみた。本会議などの傍聴には国会議員の紹介が要るということなので、筆者の選挙区の国会議員に紹介してもらうことにした。国会議員の秘書は親切な方で、わざわざ議員会館から本会議場まで連れていってくれた。

 暫定税率が復活すると、せっかく安くなったガソリン代がまた高くなるので、全国のガソリンスタンドには長蛇の列ができているそうだ。再議決に反対するために、国会の前はさぞかし抗議の声が上がっているのではないかと思ったが、予想に反し、抗議をしていた人たちはいたものの、それほど多くはなかった。その代わり、警察官の姿がやたら多かった。

 報道関係者の数も多かった。本会議場の前の廊下には、記者たちが大勢いて、なんとなく緊迫した雰囲気だった。傍聴券をもらい、中に入った。傍聴人の数は少ない。傍聴席の前が報道席になっていて、テレビカメラがズラリと並んでいた。モニターに河野洋平衆議院議長の姿が映っていた。


民主党議員は本会議の開会を阻止しようと、プラカードを掲げ、衛視や与党議員ともみ合った。(ロイター/アフロ)

 筆者が議場に入ったのは午後2時半過ぎだった。秘書の方の説明によると、「第1ラウンド」が終わり、「第2ラウンド」に入る前の待機状況なのだそうだ。3時に休憩に入り、本会議は3時40分から再開するということだった。河野議長はそのまま議場に残った。新聞の報道によると、再議決阻止のため、野党は、河野議長を議場に入れないといった実力行使も辞さない構えだと報じられていた。すでに、第1ラウンドでは与野党の攻防があったようである。

 野党は欠席戦術に出ているらしく、本会議には、民主、社民、国民新党などの姿はない。出席しているのは、自公と共産党などである。自民党の数が圧倒的に多い。なるほど、この数の力があれば、どんな悪法でも強行採決でやすやすと成立させることができると思った。世論調査では、国民の大多数がガソリンの暫定税率に反対している。山口補選2区で自公候補が野党候補に大差で敗れた原因は、年金問題、ガソリン暫定税率、後期高齢者医療制度など、国民を苦しめる悪政に対する有権者の怒りである。

 国民生活に少なからず影響を与えるガソリン暫定税率を復活させるため、これから強行採決をしようとするのに、自公の議員からは、その緊張感がまるで伝わってこない。テレビなどに出ているタレント議員たちについ目がいってしまうが、ほかの議員たちもリラックスした感じで、談笑している者もいる。

 議員だけでなく、河野議長も余裕のある表情でほかの議員たちと話している。大島国対委員長が来て、河野議長と壁際でなにか話していた。そのあと、大島国対委員長は公明党の冬柴鐵三議員とガッチリ握手をした。次いで、安倍晋三元首相が来て、冬柴議員となにか話している。

 安倍氏は山口補選2区では候補者に張り付いて応援をしたと伝えられている。総理大臣を何人も出した保守王国で、2万票もの大差をつけられて敗れたことは相当のショックであったと思われる。だが、それほど疲れた様子もなく、元気そうに見えた。筆者の後ろに座っていた男性たちも、「安倍さん、元気そうだね」とか、「さっき歩いているのを見たけど、さっさと歩いていましたよ」とか、「総理大臣経験者だからねえ」などと言いあっていた。

 さて、午後3時30分、河野議長が議長席につき、3時40分に本会議が再開された。参議院から戻ってきた(と見なす)暫定税率など3法案を一括でやるという動議が、大島国対委員長と102名の議員から出ているそうだ。河野議長がやや早口で憲法59条第2項に基づき、衆議院で再議決を行うことを告げ、議決に先立って討論の許可を与えるとした。反対(共産党)と賛成(自公)の立場からそれぞれ訴えがあった。

 共産党の討論のときは与党からヤジが飛んだ。そのヤジをかき消すように壇上に立った2人の議員は、朗々とよく通る声で、国民が歓迎しているガソリン暫定税率廃止をなぜ復活させるのか、その必要性がないことなどを訴えた。

 一方、与党議員による賛成討論は、混乱の原因は全部民主党にあり、国民の皆さんが安心して暮らすために暫定税率は必要であること、地方もそれを求めていること、環境のためにも必要であるといった、これもよく通る声で力強く訴えていた。与党席から大きな拍手を起こっていたが、傍聴席で聞いていた筆者には、暫定税率を復活させたらなぜ国民の暮らしが安心なのか、まったく理解できない、というのが率直な感想だった。

 新聞などでは、民意に反した再議決は有権者の反発を招くので、与党から造反者が出るのではないか、と報道されていたが、筆者が見た限りでは、反対票の青票を投じたのは共産党と田中真紀子さんやごく少数の無所属議員だけだった。自公の議員は全員賛成の白票を投じていたように見える。ちなみに、記名投票は2回行われ、1回目は出席者348名中、賛成(白票)336名、反対(青票)12名。2回目は、総数349名中、賛成(白票)337名、反対(青票)12名だった。

 採決前の討論で共産党が(再議決に対する)反対の主張をしているとき、与党からかなり激しいヤジがあったが、それ以外は大きな混乱もなく、民主党や社民党や国民新党が欠席する中、圧倒的多数の議席を有する与党による採決が粛々と行われたという印象だった。国会議事堂を出たあと、横断歩道の前で信号を待っていると、筆者と同じように本会議を傍聴した男性たちが、「記名投票じゃ造反はできないよな」と話している声が聞こえてきた。


☆  ☆  ☆


 元衆議院議員の白川勝彦さんは、ガソリン暫定税率を衆議院の3分の2を使って再議決するのは、憲法違反の疑いがあると指摘している。また、4月30日に再議決を行うのは、公明党の事情によるものではないか、と推測している。租税特別措置法改正案の中には、公明党が公約に掲げている自動車重量税(購入や車検のときの税金)の暫定税率延長が含まれている。それが4月30日に切れるので、一時的にでも廃止されると、暫定税率引き下げによる納税者への還元の公約が果たせなくなる可能性があるのだそうだ。

 筆者は法律のことはよく分からないが、国民の過半数が反対しているガソリン暫定税率に憲法59条第2項の再可決を使うことに、そもそも正統性はあるのだろうか、と疑問を感じている。憲法は国民ではなく権力者を監視し、その行いを縛るものである。その憲法のあり方からすれば、民意を無視した今回の再議決によるガソリン暫定税率復活は、憲法違反ではないのか。民意を問うというのなら、数の力で強行採決をするのではなく、解散総選挙をすべきだと思う。

 山口補選2区では、自公の支持者の相当数が野党候補に流れたと言われている。現代の姥捨て山制度と言われている後期高齢者医療制度など、国民生活を困窮に陥れる悪政を行っている自公に対し、支持者でさえノーを突きつけている。民意を無視し、ガソリン暫定税率を復活させたら、さらに支持者が離れていくのは当然のことであると思った。

筆者の感想

 暫定税率復活で、5月1日からガソリン代が一気に上がり、1L当たり160円を突破するガソリンスタンドもあるそうだ。淡々とした様子で賛成の白票を投ずる自公の議員を見ながら思った。国民の代弁者であるはずの国会議員が民意を無視し、山口補選2区で示された国民の苦境を訴える声にも耳をかさず、限られた空間の中で自分たちだけの政治を行っている。改めて、政治はなんのためにあるのかを考えさせられた1日だった。

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