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2008年04月26日
米国に翻弄される国際政治(その4)−チベット騒ぎに振りまわされる日本
人権問題にしても、チベットと言う国にしても、およそ無関心だった日本が、なぜ急にチベットの人権問題で大騒ぎをしているのか。いったい誰がチベット問題で騒ぎを大きくしているのか。
それを冷静に考えると、この問題の真相が見えてくる。
ねじれ現象がはやりの昨今の日本で、ついにチベット問題までもねじれ現象を起こしているとは、冗談のような話ではないか。
少数民族の人権などにおよそ関心のない反中国右翼が、ここまでチベット自由と叫ぶ。そして右翼とは水と油の人権問題至上主義の左翼が、このチベット問題に関しては、同床異夢で、チベット解放を叫ぶ。
おかしいと思わなくてはいけない。
メディアは、他社に遅れてはならじと、競ってニュースに飛びついて大騒ぎをする。一般の国民は訳がわからないままに、そんなメディアに翻弄される。
しかし、そんな空騒ぎも、長野の聖火リレーが大過なく終わったとたんに、終わるであろう。メディアも取り上げることなく、国民の忘れてしまうだろう。
所詮日本人にとって、チベット問題の歴史的意味などわからない。関心もない。
こんどの騒ぎの英雄は、星野をはじめとしたリレー走者たちに違いない。
政治の事など分からない。人権問題は大切だ。しかし、そんなことよりも、自分にとって大切な事は、4年に一度の祭典を素直に喜び、その五輪に参加してメダルを目指す事だけだ。
だから、その成功を祈って聖火をもって走る、それがなぜ反対されるのか。そういって、走りぬいた走者たちを、誰が非難できるというのか。彼らこそこの馬鹿騒ぎの中の英雄である。勝者である。
先日上海から来た中国人の知人とチベット問題について話す機会があった。その彼が言っていた事はこうだ。
・・・中国人の多くは、この動きの背後に米国がいると思っている。
米国は中国を警戒している。当面は中国の経済発展を願い、中国の経済力を利用しようとしている。しかし心の底では決して米国は中国を認めない。むしろ中国を潜在的な脅威とみなしているいる。
だから米国の対中政策は常に二面性となる。経済的には重視するが政治的には不安定化工作を忘れない。
中国はこのような米国の本性を知っている。だから中国も、表面的には米国と協力して自らの経済発展を目指すが、決して米国を信用しない。米国への警戒は怠らない。
中国はまた、米国が、日本と中国の間を離反させようと考えている事も知っている。そもそも米国は日本と中国の関係が良好になる事を好まないのだ。
日本もそんな米国ともう少しうまくつき合ったほうがいい・・・
この中国人の友人の言葉が正しいかどうかは私は知らない。
しかし少なくとも、突如として起きたチベット騒動が、米国と中国を主役とする国際政治そのものである事だけは確かである。
日本も、中国に見習って、これからの対米関係を、友好心と警戒心の二面性を持って、したたかに進めていかなければならない。
チベット問題は日本が率先して取り組む問題ではない。ましてや日本が大騒ぎをする話ではない。
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