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http://www.amakiblog.com/archives/2008/04/23/#000836
2008年04月23日
イランの核疑惑問題をめぐる米国の迷走
皆さんは 米「国家情報評価」報告書が、「イランは2003年秋に核兵器開発を停止した」と結論づけ、これを公表した事を覚えておられるであろうか。07年12月の事であった。
米国のイラン攻撃が囁かれていた中で、この突然の公表については当時さまざまな憶測が流された。
それらの憶測の真偽はともかくとして、この報告書の公表によって、ブッシュ政権のイラン攻撃が遠のいた事は明らかであった。
なぜならば、大量破壊兵器を持っているという嘘の口実に基づいてはじめたイラク攻撃が失敗に終わり、イラクが泥沼状態になっている中で、大量破壊兵器が無いのにイランを攻撃することは、さすがのブッシュ政権でもできないからだ。
問題はなぜ、CIAなどの政府情報機関が、あのタイミングで「イランには核兵器はない」と公表したか。なぜそれをブッシュ大統領がいとも簡単に許してしまったか。という疑問である。
これについての解答が、23日の読売新聞の記事の中に述べられていた。
すなわち、ジョン・マクローリンCIA元副長官(04年退官)が読売新聞に対し、本来は機密報告である国家情報評価報告が公表された経緯について、次のように話したというのだ。
「・・・当時、報告の概要がマスコミに漏れかかっていたので、先回りして発表したと聞いている」
もし、マクローリンのこの言葉が本当であれば、今までに語られた憶測は馬鹿を見る事になる。こんな低次元の理由で公表してしまったのだ。
しかも公表した後に、ブッシュ大統領は「イランは過去に核兵器開発計画を隠してきたし、今も隠しているかもしれない」(08年3月下旬、米政府系ペルシャ語放送)と、報告書と異なる事をしゃべり、ヘイデンCIA長官も「イランが核兵器関連物質の開発と、核弾頭ミサイル開発を急ピッチで進めている」(同3月複数の米メディアに)と、対イラン強硬姿勢を見せている。
あたかもあの公表は失敗だった、公表することを知らされていなかった、と言わんばかりだ。
米国の情報機関のいい加減さについては、「カーブボール」の著書ですでに明らかにされている。それにもまして報告書の公表に踏み切る経緯と、それに対する大統領の了解の有無があまりにも不透明である。
どうやらブッシュ大統領の米国は、安全保障政策の根本においてモラルハザードを起こしているようだ。
そんなブッシュ政権の命ずるままに軍事協力を進めてきた小泉、安倍、福田政権は、度し難い無能な指導者ということになる。
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