★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK48 > 816.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
安いガソリン秒読み、値下げ巡り悩めるスタンド【読売・関西】
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20080329p102.htm
「暫定税率に関するお知らせ」の紙が張り出されたガソリンスタンド(大阪市阿倍野区で)=金沢修撮影
ガソリン税の暫定税率が31日に期限切れになることが確実となり、各地のガソリンスタンド(GS)が、4月からの値下げを巡って争奪戦と神経戦を繰り広げている。
政府・与党は再び税率を戻す意向で、「期間限定」の安いガソリンの需要は一気に高まりそう。
このため、各店は製油所から「蔵出し」された直後のガソリンを仕入れるため、配送のタンクローリーを前倒しで予約したり、1日からの即時値下げに踏み切るかどうか、ライバル店の動向を探ったりと、準備に大わらわだ。
■仕入れ
ガソリン税は製油所から出荷する時点で課税される蔵出し税で、税が上乗せされた在庫を4月に持ち越して値下げをすると、店側の持ち出しになる。
このため水面下では、期限切れ後に蔵出しされた安いガソリンをいち早く仕入れようと、争奪戦が始まっている。ガソリンをGSまで運ぶタンクローリーの数が限られているため、GSが元売り側と激しいやりとりを続けているという。
大阪市西成区のGSは、通常は前日の午前10時まで予約できたタンクローリーの配送について、元売りから「4月1日分は、3月28日午前10時までに予約を」と連絡が来た。担当者は「殺到しているようで、希望通りに配送できる保証はない、とのことだった」と打ち明ける。
同市福島区のセルフ式GSは「1日未明に仕入れる手配ができた。24時間営業という販売力があるからこそ」といい、在庫持ち越しの税分、数万円かぶる覚悟で、1日から25円値下げする。
大阪府泉佐野市の丸新石油は1日から、暫定税率分の1リットル当たり約25円の値下げに踏み切る。毎日の仕入れを3月27日から半分以下にし、31日には在庫を売り切る予定で、所長(35)は「客の期待にスピーディーに応えたい」と話す。
■見極め
大阪市旭区のセルフ式GSは、貯蔵タンクに満タンの状態でガソリン税をかぶった場合、約100万円の持ち出しになると試算。持ち越した在庫は価格を据え置く方針だが、所長(36)は「消費者はシビア。在庫分の値下げに踏み切る店が出てきたらどうすればいいか。さながら神経戦」と話す。
大阪府東大阪市の大船石油商会の店長(50)は、1日から値下げをするのか、客によく尋ねられるといい、「損覚悟で値下げをせざるを得ないかも」。京都府長岡京市のGSは、4月以降に3月分の持ち越しがないよう対応を検討しているが難しいといい、経営者の男性(66)は「値下げをあてにしている客とトラブルになるのが怖い」という。
一方、大阪府や兵庫県などで約40店を運営する石油販売会社(大阪市)は、31日ぎりぎりまで政治状況を見極める。担当者は「東北などでは、早々と値下げを始めた業者もいるが、無益な競争は自ら首を絞めるようなもの」と批判する。
■警戒
福田首相が27日、租税特別措置法改正案を衆院で再可決し、ガソリン税率を再び戻す意向を表明したのを受け「税のかからないガソリンの希少価値が高まり、販売競争が激しくなる」と警戒を強めるGSもある。
全国石油商業組合連合会は28日、「4月前半にお客様が殺到した場合、在庫切れをきたす恐れがあります」「冷静な対応をお願いいたします」とした消費者向けポスターをホームページに掲載した。
近畿地方で約50店舗を経営する大阪市内の会社社長(61)は「税率が元に戻っても、税のかからない在庫がある店とない店との価格差が続く。体力のない店はつぶれるかも。大混乱の極みだ」と憤る。この社長は31日夜からホテルに待機、トラブル警戒にあたる予定という。
(2008年3月29日 読売新聞)
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK48掲示板
フォローアップ: