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今日は福田首相の緊急記者会見が行われました。既報の通りの内容であり、09年度から一般財源化を明言したこと、及び道路中期計画を10年から5年に短縮することが新たに盛り込まれた内容です。重要なものですが、周辺環境の方からまず見てみることにします。
これは与党内で調整された内容ではありません。福田氏は守旧派の意見に従い、与党案を固守していては支持率が凋落して政権はジリ貧になる、との危機感があったのでしょう。よって支持基盤であった守旧派を振り切り、政府案としてこの案を提出したのです。この案は改革派の意見に沿った形ですが、改革派にとってはこの提案をしても福田氏を担ぐ必要はありません。
守旧派にとってこの提案は裏切りであり、与党案を堅守して矢面に立ってきた冬柴氏にとっては梯子を外された思いであり、改革派にとっては福田下ろしの絶好の機会でもあります。つまりこの提案とは、自ら党内で孤立することを覚悟して世論の支持に頼ったものであり、事の成否は国民がこの提案を支持するかどうかにかかって来ます。しかし不人気の福田氏に今更国民が期待することはないでしょう。
4月に様々なことが起こります。増税分は減税で対応するようなので、1ヶ月は特別会計分が減収になります。またオフショア市場の非課税分に関していえば、税還付で対応するとしていますが、金融機関が嫌うのは手続きの猥雑さと短期でもコストアップすることです。還付を受ける手間とその間の事業費が担保されなければ、当然その市場から資金は逃げることになります。
また仮に4月後半で見なし否決か時間切れか、どちらにしろ再可決に至れば4月中に二度のガソリン供給不安に陥ります。それを防ぐために原油をガソリンや軽油に振り向ければ、他の石油製品の出荷に大きく影響してきます。そうなると単純にガソリンだけの問題ではなく、精製所を巻き込んで全産業に混乱が拡大します。その他でも減税分の商品取引が企業間で膨らめば、供給不足が起きて負の影響は計り知れないことになります。
提案の前提に08年度中の歳入法案の可決がありますが、全てを含めてこの提案をする時期が遅すぎました。政権が力を失った後、先送りを提案するようでは約束の重さもありません。
時間切れで国民に危機感を煽り与党支持を取り付ける、全てこの戦略で貫いてきたことが、この政権の最大の失敗です。野党は寝ていても内閣総辞職が確実ですから、この提案に乗ることはないでしょう。混乱の責任の押し付け合い、そうした側面は国民が事実上租税特別措置の失効を容認する方向にある今、あまり大きな意味を持ちません。全てはやはり、政権の戦略ミスが招いた結果、ということになるのでしょうね。
★他に取る手段がなかったはいえ、ぎりぎりまで引っ張って正面突破とはあまりに無策、子供だましの戦略だった。
背後で画を描いたのは一部の官僚(財務省)だろうが、お子ちゃまのごっこ遊びの感覚に等しい。
官僚の劣化極まれり、といったところか。
これではアメリカに子ども扱いされるのも宜なるかな、だ。
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