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http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10082854949.html から転載。 2008-03-25 20:58:19 ============================================ 以下は「しんぶん赤旗」3月25日付「学問・文化」欄から直接貼り付け。 無謀無益な新銀行東京への追加融資/空洞化した死に体銀行 醍醐 聡 新銀行東京へ東京都が四百億円の追加出資をする補正予算案をめぐって都議会での議論が大詰めを迎えています。そこで新銀行東京の財務データを分析して、同行に都が巨額の追加出資をしてまで存続させるに足る価値があるのかどうかを検討してみたいと思います。 表は新銀行東京と地方銀行の預貸率の推移を比較したものです。「預貸率」とは、銀行が調達した資金(預金、譲渡性預金、債券)のうち、本来の業務である貸出にどれだけを回しているかを表す指標です。 表を見ますと、新銀行東京は設立初年度こそ民間銀行を上回る高い比率でしたが、その後は20〜30%台へと急落し、地方銀行の平均値よりも30〜35ポイントも低い水準で推移しています。これは、新銀行東京が集めた資金を活用する貸出先を確保できていないこと、利用する側からいえば、新銀行東京よりも他の民間銀行から融資を受けようとする個人、事業者が多いことを意味しています。 名ばかりの中小企業支援 ちなみに、新銀行東京の融資先に占める中小企業の割合は開業初年度は100%でしたが、その後、62・5%、51・5%へと下がり、二〇〇七年九月末現在では47・2%にまで落ち込んでいます。これは大手銀行よりも新銀行東京の方が利率が高い、融資の期間が短いなど、中小企業にとって利用しづらいためといわれています。新聞報道によれば、「大手銀行のある幹部は『発足まもなく、大企業向けで構わないので貸付先を譲ってほしいと打診があった。中小企業向けという理念が当初から破綻していた』と明かしています(二月二十四日付朝日新聞)。これでは、中小企業支援銀行という看板も名ばかりです。 では、新銀行東京は預金等で調達した資金を何に使っているのかというと、総資産の約47%を国債など有価証券に投資していますが、そこでも約二十億円の評価損(値下がり損)を抱えています。そのうえで、一千十六億円に達する累積赤字を計上しているわけですから、新銀行東京は一金融機関としての実体も空洞化した死に体の銀行というほかありません。 追加出資は損失を拡大 ところで、新銀行東京は二月二十日に発表した再建計画で2010年度には預金を二百億円まで、融資残高を七百億円まで縮小するとしています。かりにこの計画が達成されたとすれば、預金の三倍を超える貸出をすることになりますが、その意味するところは、今回東京都が出資する四百億円を融資に回すということです。しかし、それなら、わざわざ新銀行東京を経由せず、東京都が直接制度融資をすればよいのです。まして、融資に回された追加出資が焦げ付くとなれば、追加出資は都の一般会計の損失をいっそう拡大するだけです。 石原都知事は事ここに至って初めて実態を知った被害者かのような弁明を繰り返しています。しかし、新銀行東京は石原知事自らが選挙公約に掲げて設立し、東京都が84%の出資をした事実上の都の公設銀行です。こうした自らの責任を知らぬそぶりをして旧経営陣に責任を転嫁する石原氏の言動は醜悪です。今回の無謀無益な追加出資案が可決されることがないよう、都民が強い抗議の意思を石原都知事と都議会与党に向けることが急務です。 【関連資料】 (新銀行東京の財務データ)のオリジナル
gataro-cloneの投稿
無謀無益な新銀行東京への追加融資/空洞化した死に体銀行【醍醐 聡】
テーマ:石原/都知事選
「新銀行東京への追加出資:可決が一蓮托生なら責任も一蓮托生で(醍醐聡のブログ)」で見苦しくあさましい石原都知事の自己保身を厳しく批判した醍醐聡・東京大学大学院経済学教授が、3月25日付「しんぶん赤旗」紙上で、空洞化した死に体銀行である「新銀行東京」への無謀無益な追加出資を改めて断罪した。
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/singinko_tokyo_zaimu_deta.pdf
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