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(回答先: 石破氏進退再燃も(毎日新聞) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 3 月 22 日 14:14:16)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2008032202097382.html
2008年3月22日
幕引きへの思いが露骨すぎないか。防衛省はイージス艦衝突事件の中間調査報告と処分を発表したが中途半端との批判が出ている。いずれ大臣のけじめが問われる。そのことを忘れないでほしい。
イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突後、釈明で右往左往してきた防衛省にしては、今回の発表はスピーディーだった。道路、年金問題などで福田内閣は苦境にある。最近は日銀総裁人事の迷走も加わっただけに、少しでもトゲを抜いておきたい計算が見え隠れする。だとすれば、拙速批判ももっともである。
報告では「艦全体として見張りが適切に行われておらず、回避義務があったのに十分な措置が取られなかった可能性が高い」と、海上自衛隊に責任があることを事実上認めた。
現場は船舶の交通量が多いところにもかかわらず、艦橋外にいるはずの見張り員がいなかった。衝突一分前になって当直士官は「この漁船近いなあ」と語ったという。のんきな言葉が全体の気の緩みを象徴しているのではないか。
ただ、報告では事故原因につながる肝心な部分は分からない。海自の事故調査委員会は乗組員たちから聴取したが、海上保安庁の捜査の関係上、全員からは聴取できていないという。事故後、石破茂防衛相が漁船を確認した時刻を衝突の「二分前」から「十二分前」と変更した経緯については明確な言及がなかった。説明責任を尽くす内容とはとてもいえまい。報告という体裁を整えることありきの対応ではないか。
処分も同様だ。防衛省はあたご衝突事故のほか、護衛艦「しらね」火災、イージス艦中枢情報流出の三件を一括し、八十八人の大量処分を行った。石破氏は給与の一部を自主返納し、幹部も減給処分などとした。吉川栄治海上幕僚長は更迭されたが、三月末に退職が予定されていた。このタイミングに合わせた「駆け込み処分」の印象は否めない。
求められているのは、真相究明と再発防止だ。だが、防衛省は事故後一カ月余も、背広組と制服組間の連携のまずさをさらしてきた。石破氏は省の組織改革を解決策として提示しているが、急ぐべきは、あってはならぬ事故がなぜ起きたかの原因を詳しく検証し、再発防止の徹底を図ることだ。
安全という最大の危機管理を任務としながら、不祥事が相次ぐ防衛省を、国民は今懐疑的に見ている。石破氏自身のけじめをあいまいにしたままその職にとどまっていて、信頼回復の一歩を踏み出すことはできるだろうか。
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