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http://www.amakiblog.com/archives/2008/03/22/#000774
2008年03月22日
横須賀タクシー刺殺事件と私のブログ
今日のブログは一つの時事テーマについて私の見方を書くのではない。ここで少し立ち止まって、私のブログの趣旨を読者の皆さんに今一度説明しておくことが重要であると思ったので、横須賀タクシー刺殺事件などと関連して、以下にそれを書いて見る。
読者の中には自分の関心の高いテーマについてこのブログで取り上げてもらいたいという声を寄せる者がいる。それに応じたい事はやまやまだ。しかし私の能力は限られている。どうしても自分の関心のあるテーマに限られる。
さらにまた、どのようなテーマでどのように書こうとも、必ず反論が寄せられる。私は誰とも論争をするつもりはないが、どのような論争を挑まれても動じないためにも、確信を持って断言できるテーマしか書かない事にしている。
そして私がこの際最も強調しておきたい事は、私は決して自己満足や自己宣伝の遊びでこのブログを書いているのではないということである。
世の中の一人でも多くの人に、日本のカラクリを知ってもらいたい、真実に少しでも近づいてもらいたい、そうする事によって権力者の嘘や横暴から、身を守る知恵を皆に持ってもらいたい、その一念でブログを書いているのだ。
私がこのブログで最も重要視しているテーマとは何か。それは日本の政治家、官僚、財界、メディアが絶対視し、タブー視している日米同盟関係の誤りを指摘することである。
なぜならば、この問題こそ戦後62年の日本の歴史を覆ってきた最大の問題であるからだ。そしてこの対米従属関係の呪縛こそ、政治、安全保障問題はもとより、経済、社会、文化などおよそあらゆる問題の元凶であると思うからだ。
それはまた、私がこのブログで重視するもう一つの問題、すなわち権力者の嘘や情報操作、法の支配の放棄、戦争をはじめとした暴力、弱者を犠牲にする不正義、などが、つまるところは日米関係の異常さとそれをタブー視する日本の空気から来ていると思うからだ。
たとえば今日の新聞を見てみよう。横須賀のタクシー刺殺事件は大問題である。ところが米兵の犯した事件であるがゆえにその情報さえ米国に依存せざるを得ない。一ヶ月も前に米兵が脱走していた時点で犯罪が起きる危険性があったにもかかわらず、知らされなかった。タクシー運転手は、暴行された少女や、少し前の老女の殺害と同様、日米同盟のゆがみの犠牲者なのである。
それにもかかわらず、日本政府にとってこの問題は何よりも深刻な問題であるがゆえに、政府は封じ込めようとしている。メディアもそれに協力的だ。今日の各紙の中でこの問題を大きく取り上げたのは毎日新聞だけであった。読売、サンケイなどは三面記事並みである。
その産経新聞はチベット問題で全紙を埋め尽くしている。あたかもチベット問題が最大の国際問題であるかのように。なぜか。それは中国叩きの格好の材料となるからだ。中国たたきこそサンケイの売りなのだ。
私はチベット問題についてこのブログで詳しくは書かない。なぜならば情報不足であるからだ。断言できるほどの意見を持ち合わせていないからだ。しかし次の事だけは言える。
およそ人権問題であれ民族自決問題であれ、これは世界中で常に問題になる厄介な問題である。そして人権抑圧や少数民族弾圧は許されるものではない。
しかしある国の人権問題や民族、宗教問題に国際社会が介入する時、そこには公平性がなければならない。政治的道具に使われてはならない。
突然起きたチベット問題は、産経新聞の如く中国を批判するだけで済ませるには、あまりにも大きく、不透明な国際問題であるのだ。
最後にアントニオ・ネグりの訪日中止の問題に触れておく。この問題も、読者の一人から書いてくれと投稿のあったテーマである。結論から言えば22日の東京新聞「こちら特報部」に書かれている事が全てであると思う。
これは外務省の判断ミスが起こした問題であると私は思っている。
ネグリは過激な思想を持った学者である。しかしその著書が世界的にベストセラーとなった。外務省の担当官は入国問題なしと判断をし、それに基づいて関係者により全国で講演が予定されていた。
ところが話が上に上がった時点で、何者かの判断で拒否反応が出たのだ。グローバリズムと新自由主義を否定するネグリは好ましくないという判断である。これも対米配慮なのだろう。
拒否の理由は、懲役や禁固刑を受けた外国人の入国は日本の出入国管理法で禁じられている、という出入国管理法である。しかし政治犯は例外である。だから担当官は入国を認めたのだ。
ところが横槍が入った。何か理由をつけなければならない。政治犯を証明するためには資料が必要である。それが間に合わなかったという説明だ。これはおかしい。そんな事ははじめから分かっていたはずだ。
これも外務省の嘘であり情報操作だ。その背景には対米配慮がちらつく。
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