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http://www.amakiblog.com/archives/2008/03/21/#000773
2008年03月21日
嘘の外交を堂々と告白する岡本行夫氏
岡本行夫という人物がいる。北米一課長のポストを最後に外務省を辞めた元キャリア外交官である。私の一年先輩にあたる。米国研修でも、本省勤務でも、一時期をともにした間柄だ。
いまここで彼の人物評価をするつもりはない。彼との個人的関係も決して悪いわけではなかった。しかし、外務省を辞めた後の目指すところがさっぱり分からない。
ベンチャー・キャピタルを立ち上げたり、企業のコンサルタントを行ったりと、金儲けに走っているように見える。それならそれで分かりやすい。
しかしその一方で、首相補佐官や内閣参与などの肩書きで日本政府の外交に関与したりする。外交に未練があるのか。いずれ外務大臣に声がかかるのをまっている野心があるのか。
メディアに頻繁に登場する。しかし政府擁護の発言をする一方で、政府の外交批判を行ったりする。何が言いたいのか分からない。
その岡本氏が、朝日新聞月刊誌「論座」の4月号に掲載されているインタビューの中で、見事にその本性を告白して見せた。
岡本氏が、内閣参与の肩書きで小泉政権下に出来た「対外関係タスクフォース」の座長についたのは01年9月である。それから一年ほどたった02年の11月に、最終報告書を発表した。
その報告書には、「米国は、反対意見や異なる価値体系に関する寛容の精神が弱まりつつある」、とか、「米外交の道義性が弱まる可能性がある」などという、アメリカに対する厳しい表現があるという。
そこをついて、インタビュアーの薬師寺克行「論座」編集長・発行人が、どういう理由で対米批判のごとき言及をしたのか、とたずねたのに対し、岡本氏は、驚くべき率直さで次のように答えているのだ。
・・・日米安保は絶対的に必要で、安全保障の面では日本はアメリカと一心同体であるべきだと思います・・・(しかし、イラク開戦が囁かれている中で)国民の間に嫌米主義やアメリカは怖い、という感じが出始めていましたから、(アメリカに批判的な事を言う事によって)国民の米国離れ、安保離れを食い止めようという意識がありました。すべての問題についてアメリカべったりということになれば、日米安保への国民的支持が弱まってしまうという危惧感がありました・・・(それを防ぐための政治効果を狙ったレポートだったのです)。
何の事はない。本音とは反対の言辞を弄して国民の嫌米意識のガス抜きを図ろうとしたのだ。日米安保を守るための作文だったのだ。
実はこれこそが外務省のやってきた外交なのである。国民のためではなく、日米同盟関係の維持を最優先する外交に終始し、そのために情報操作を行う、その意味で岡本氏は外務省を離れてもなお外務官僚を超えることが出来ないでいるのだ。こころざしが感じられないは当然である。
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