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http://www.magazine9.jp/desk/080319/080319.php
先週のこのコラムで、「裁判員制度」と「死刑判決」について触れた。 そこで私は、「厳罰化が進む裁判とメディアの影響」について、特にワイドショーなどのテレビ・メディアが、一方的に被害者感情に依拠して応報(仇討ち)主義的な報道を繰り返すことによる弊害について書いた。 「被害者の人権を守れ」、「被害者家族の悲しみを忘れるな」、「もしお前の家族が殺されても、お前は死刑に反対するのか」といった、とても分かりやすい議論だけが繰り返され、「少し冷静になって、死刑制度そのものについて議論を深めよう」などという意見は、ほとんど無視される傾向にあること。そして、そのようなメディアによって動かされた世間なるものの動向が、裁判結果に無視できない影響を与えているのではないか。 私は、そんなふうに書いた。 (この記事については、クレヨン伯爵さんからとても丁寧な私信メールを戴いた。私信なので、「みんなの声」欄には掲載できないけれど、ここでお礼を述べておきたい) どうも、その見方は外れてはいなかったようだ。 なぜこんなことが起きるのか。最近の風潮なのか。 では、テレビを含めたメディアの犯罪報道を、規制するべきなのか? いや、それは危険だ。思想表現報道の自由に著しく反することになる。むしろ、権力側の思うツボだ。ならばどうすればいいのか。 現在、「放送と人権等権利に関する委員会(BRC)」という機関があり、放送による人権侵害やプライバシー被害などの審査を行っている。1997年にNHKと民放各局がつくった、いわゆる自主規制機関であり、現在は、竹田稔(元東京高裁判事、弁護士)委員長のもと、崔洋一(映画監督)、中沢けい(作家)など9人の委員が審議に当たっている。 最後に、『死刑』(森達也著、朝日出版社)を、強力にお薦めしておく。どんな状況があろうとも、人を殺すということを肯定できないあなたに…。 <生きていてはいけない人って、いるのだろうか。>(同書の帯より) (鈴木 耕) |
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