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http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20080313ddm005070110000c.html
社説
石原銀行 ひど過ぎる知事の責任逃れ
新銀行東京の経営破綻(はたん)回避を目指した400億円の追加出資を盛り込んだ08年度補正予算案の都議会での審議が大詰めを迎えている。これに先立って新銀行東京は、05年4月から07年6月までの経営調査報告を公表した。
都議会での石原慎太郎知事らの答弁も、調査報告書も同行が危機に陥った責任は設立時の仁司泰正元代表執行役以下経営陣にあるとの主張に終始している。
融資を急速に拡大するため、貸出先の経営内容を精査するという審査の基本を無視したことや、債務不履行の発生を不問に付したことは、信用システムの一端をになう金融機関の経営陣として許されることではない。早期に債務不履行貸出先増加防止策を講じていれば、焦げ付きが今年1月時点で累計285億円まで積み上がらなかったかもしれない。その意味では、旧経営陣の責任追及は当然のことである。
では、それがすめば、追加出資は認められるのか。そんな話ではない。
まず、都議会は仁司元代表執行役らの責任を明確にする上で、本人から意見聴取することが欠かせない。調査報告書は都庁出身の津島隆一代表執行役が委員長になってまとめた。都寄りの内容になってもおかしくない。客観性を高めるためにも、旧経営陣からの意見聴取は不可欠だ。そこで責任追及を深めるべきだ。
石原都知事の責任逃れの発言も、許されない。
石原知事は「すべて私の一存で進めてきたかのような指摘は当たらない」というが、新銀行計画は石原都政第2期の目玉として03年春に発案された。しかも、都は約85%の株式を保有している。実質都営銀行だ。それにもかかわらず、経営を監視できなかったとすれば、怠慢である。しかも、津島氏はマスタープラン作りにかかわった。
行政が設立した銀行である以上、石原知事や設立にかかわった幹部は責任を免れない。
また、今回、400億円投入してもそれで経営が立ち直り、中小企業振興に役立つ金融機関になるとは考えられない。新銀行東京が累積赤字解消のため検討している減資を実行すれば、さらに600億円を超える追加支援が必要になる。400億円と合わせれば1000億円を超す。
石原知事は清算となれば1000億円を超える負担が生じると説明してきた。何のことはない、存続しても、清算しても同程度の負担なのだ。地域の中小企業振興のために経営を立て直すといっても、そのニーズは低い。存在意義はなくなっている。
都議会各会派はこのことをしっかりと押さえて、審議に当たるべきだ。追加融資を認めることは、問題先送りになってしまう。それでは傷がさらに深くなることは目にみえている。
毎日新聞 2008年3月13日 東京朝刊
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無謀無益な新銀行東京への追加出資(醍醐聡のブログ)
http://www.asyura2.com/08/senkyo48/msg/355.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 3 月 12 日
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