今日(2008年3月14日)中にわが白川サイトのホームページにあるアクセスカウンターは、間違いなく160万を超える。ガソリン税の暫定税率をめぐる問題で国会は最終局面を迎えている。自公“合体”政権は、日銀の総裁問題でチョンボを犯した。これで自公“合体”政権は1週間以上も貴重な日時を失った。租税特別措置法改正案が3月31日までに参議院本会議で採決されない可能性は日々強まっている。そうなれば勝負は勝ちである! 私はアクセスカウンターが150万を超えたとき、これが200万ヒットを超えたとき政権交代は実現する、と大見得を切った(永田町徒然草No.613「数字は語る――150万ヒットに寄せて」参照)。そのころ早期解散が取り沙汰されていた。それじゃ、政権交代はできないということではないか、と思った人もいたであろう。だが私にはそれなりの予測があった。自公“合体”政権はそんなに早く解散などしないと考えていたからである。議席を大幅に減らすことが分かっている選挙を好んでやるほど自公“合体”政権はお目出度くない。 もうひとつは、政権交代を国民が本気で思い始めたとき、アクセスの状況は大きく変わってくると考えたからである。昨年の参議院選挙のときがそうであった。それ以上の盛り上がりがなければ、政権交代など実現する筈がない。衆議院の任期満了まであと1年半である。そこまでいかなくても解散総選挙までにはもう少し日数はある。現在は少し低迷しているが、国民の政治への関心は必ず高まる筈である。私のホームページのアクセスカウンターが200万ヒットを超えるかどうかは微妙なところにある。これに関連する私のある小論を恥を忍んで紹介しよう。 デジタル情報の伝播力 私は長い間政治活動や選挙活動をやってきた。しかし、個別に投票をお願いすることは苦手であった。それがたとえ自分の選挙でも。それでも衆議院に6回当選してきた。 嘘だろうと思う人が多いと考えるが、これは本当のことである。自分を含めて“特定の個人に対する投票を依頼する”こと自体は、恥ずかしいことでも卑しいことでも何でもない。しかし、特定の個人に投票することが嫌だという人にそれでも投票してもらうようにお願いすることは苦手である。 選挙で誰に投票するかは、その人が決めることなのだという諦観が私にはある。候補者であろうが支援者であろうが、投票を決めるために必要な情報を伝えることはできても、最後に誰に投票するかを決めるのは所詮その人なのだという諦観である。“必要な情報”には必死の懇願や体で表現する情報(例えばあのヒラリーの涙など)もある。しかし、基本は言葉や画像を主とする情報である。 言葉や画像がアナログ情報であるかデジタル情報であるかは関係ない。人間の知覚にキチンと訴えるかどうかが大切なのである。デジタル情報の方が優れているという人がいるが、政治や選挙の情報として知覚レベルでは殆どその差はないと思う。 インターネットが優れているのは、その伝達速度が速いということである。しかし、それはあくまでも見てもらえてのことである。残念ながらここに大きな難点がある。政治的情報は残念ながらあまり見てもらえないのである。公職選挙法は、選挙期間中のインターネットの使用が制限されている。インターネットで送りたくてもできないのである。 意外に見落とされがちなのは、インターネットで政治や選挙の情報を発信することは非常に安価だということである。少なくとも最近では非常に安価になった。しかし、インターネットでカバーできる人たちが少なければ、“安かろう悪かろう”ということになってしまう。 インターネットでカバーできる人は理論的には多いのだが、現実に見てくれる人は少ないのである。政治的ツールとしてのインターネットは、残念ながらまだまだ“安かろう悪かろう”という評価なのである。そのような評価なのであるから、インターネットに良い政治的な情報が載ることがどうしても疎かにされる。 デジタル情報で構成されるインターネット情報の優れた点は、他に伝播する力があるということである。デジタル情報をインターネットを通じて他の人に伝えることは、非常に簡単で安価である。政治や選挙でいちばん大切なことは、ある人からある情報を伝えられることである。政治や選挙の情報はそれを誰から得たということが非常に重要なのである。 政治を長く職業としてきた私であるが、自分を含めて執拗に投票を依頼することは苦手であった。インターネットに多くの時間を費やす人は、きっと私と同じように他人に政治や選挙のことを頼むのはあまり好きでないと思う。自立した個人が多くなるとこういう傾向はますます強くなると思う。しかし、インターネットの優れた点のひとつが、伝播力である。自分が得た情報を他の人に伝え易いということである。 だから雑誌や新聞などに掲載された自分の記事をWebサイトに掲載するとき、私はテキスト原稿も必ず載せるようにしている。これはその一例である。このようにするのは、私が主張したいことを他の人が引用したり転送してもらいたいからである。最近では原稿の送付をメールで行うので、テキスト原稿はあるのである。 本稿の読者からデジタル情報=インターネット情報の伝播力ということに気が付いてもらい、その力を活かしてもらいたいと私は思っている。SPAMにならないように気を付けながら(笑)。
これはHNNというWebサイトに私が投稿した小論である。HNNは若い人たちがはじめたWebサイトである。まだまだ発展中だが、彼らが目指すものに私なりに共感できるものがあったのでお手伝いするようにした。私の担当は隔週の水曜日である。“きっこの日記”のきっこさんなども担当している。永田町徒然草とは別のトーンのものを書いていこうと思っている。 私がこの小論でいいたいことは、賢明な読者ならば分かってもらえると信ずる。政権交代をやり遂げることは一大事業である。そのためには、反自公“合体”体制の輪を広げなければならない。インターネットに熱心な人たちは、私と同じように特定の個人への投票を個別に依頼する選挙運動は苦手という方が多いのではないだろうか。しかし、白川サイトや永田町徒然草の一部分を引用して友人に紹介することはやりようによって抵抗感なくできることがあると思う。私は紹介者が恥をかかないようなものを書いていく決意である。200万ヒット=政権交代の達成に向けて改めて読者諸氏のご協力を切にお願いする。 それでは、また。
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