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『建築家が眺望するニッポン』−文化から見る日本人の底力−
5年前に石原都知事が東京都の出資1000億円で鳴り物入りで作った新銀行東京が936億円の累積赤字をかかえ破綻寸前に追い込まれています。石原都知事はこれに400億円の追加融資を決めたようです。
この銀行は計画時点から破綻することがわかっていました。少なくとも個人で事業などをしていて、世間というものを多少なりとも知っている大人の男(女でも)なら誰でもすぐにそう思ったことでしょう。仕事仲間と「本気かよ、なに考えてるんだ」と言って笑った記憶があります。(これほど早く破綻するとは思っていませんでしたが)
世間には金融のプロフェッショナルである国民金融公庫相手でさえ(民間より審査が甘いので)最初から踏み倒す気で融資を受ける人がたくさんいるのです。ましてや東京都が作る銀行をだますことなど彼らから見れば赤子の腕をひねるようなものでしょう。
元役人がどうやって融資内容を査定するのか。また、温室育ちの役人がヤクザまがいの人たちを相手に厳しい取立てなどできるのか。さらに役人は本質を考えずに実績を作ることばかりに固執します。融資高を上げろといわれれば後先考えず右から左に融資OKの印鑑を押すでしょう。
この銀行のスタート時、殺到した顧客のかなりの部分が、紙の上だけの適当な事業計画書(1日か2日でできます)を持ち込んで融資を希望した、最初から返済する気などさらさらなかった人たちです。この人たちは素直に「石原さん、お金くれるんだって?ありがとう」と思ったことでしょう。
お坊ちゃん育ちで世間知らずの石原都知事には想像もつかない世界が実社会にはあるのです。選挙で中小企業の票が欲しいなどという軽い気持ちではじめたことでしょうが、どうやって責任を取るのでしょう。
元経営陣の責任ではなかったことくらいすぐに明らかになるでしょう。上層部を総入れ替えしても本質は何も変わらず、新たに導入する400億円もあっという間に泡と消えるだろうからです。
戦後、ほとんどの国民が塗炭の苦しみで必死に生き抜こうとしていたころ、湘南でヨットと酒と女を相手に遊びまわっていた石原慎太郎という世間知らずの大人になりきれていない男の道楽の結果が、1400億円という都民の税金の消滅です。
『建築家が眺望するニッポン』−文化から見る日本人の底力−
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