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日本社会をよくするために必要なこと『累進課税の強化』(天夜叉日記)
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投稿者 忍 日時 2008 年 3 月 12 日 17:04:06: wSkXaMWcMRZGI
 

日本社会をよくするために必要なこと『累進課税の強化』
テーマ:日本の崩壊
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現在の日本では、貧しいものはどんどん貧しくなり、その一方で、富めるものは益々裕福になっている。

1984年、最下層20%と最上層20%の合計額の差は13倍でした。ところが、2002年には、この差がなんと168倍になっているのである。(内橋克人著、「悪魔のサイクル」p7より引用。この本はすでにご存知の方も多いと思いますが、新自由主義によって破壊された日本の現実を知り、その対策を考えるのに非常にいい本でおすすめです。)

ワーキングプアの問題が深刻化していることを考えると、現在、この差はさらに拡大しているものと推測されます。

これは、「富の再分配」ができていないということですよね。

もっと簡単な言葉でいうと、『日本は、富めるものが困ったひとを助けることをしなくなった社会』といってよいのではないでしょうか。

少し古いですが、gendai net にいい記事がありました。

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日本で確実に進行中 階級社会の恐怖

ひとたび貧乏になったら、その子供はもちろん子々孫々まで貧乏から抜け出せない――日本は今、そんな「階級社会」に突入しようとしている。本屋に行けば「不平等社会日本」「日本の不平等」「しのびよるネオ階級社会」といったタイトルの本が並んでいる。「昔から貧富の差はあったし、オレはそこそこの収入がある“中流”だから大丈夫」なんてタカをくくっていると大変なことになるぞ。

前述の「しのびよるネオ階級社会」の著者で、階級社会が今も続く英国で長くジャーナリストをしていた作家の林信吾氏がこう言う。

「日本でも成果主義の導入で親世代の収入格差が拡大し、それが子供世代の教育格差につながり、その格差が世代を超えて固定化しつつある。言い換えれば、特定の階層が“おいしい仕事”を世襲的に独占する社会になりつつあるのです」

かつて士農工商や自作農・小作農といった“階級”があったが、平等とされてきたサラリーマンの間で「ネオ階級社会」が形成されつつあるというのだ。

確かにそれを裏付ける統計がある。昨年末に発表された経済開発協力機構のリポートによると、日本では1世帯あたりの平均所得(476万円)の半分以下しか稼げない貧困世帯が15%を超え、この10年で2倍近くに膨らんだという。

日本の貧困率はメキシコ、アメリカ、トルコ、アイルランドに次いで5位。
一方、国税庁の調査では年収2000万円以上のサラリーマンは10年間で2万人も増えた。所得格差は確実に広がっているのだ。

こうした所得格差を世代を超えて固定化させるのが「教育格差」だ。

「これからの日本企業が求める人材は(1)経済のグローバル化に対応できる少数エリート(2)専門分野に通じたスペシャリスト(3)低賃金で雇える多くの労働者の3種類です。文部科学省が打ち出した公立学校の“ゆとり教育”を見ると、国はそんな企業のニーズに応えるために少数の“優秀な人材”と大勢の“元気のいいバカ”を作り出そうとしているとしか思えません」(林信吾氏=前出)

公立学校でトップクラスの生徒が受験のために予備校や塾に行くと、偏差値は30台、40台でしかない現実がある。

「都会の金持ち層の子供は有名大学進学に有利な中高一貫校を目指す傾向にあります。社会に出て高収入を稼げる有名大出身者の多くは富裕層の子供が占めることになる。実際、東大合格者の7〜8割の親が年収1000万円以上というデータもあります」(大手予備校関係者)

かつてはたとえ貧乏人の子供でも、公立学校で刻苦勉励すればいい大学に進んで立身出世も望めた。だが、これからの日本では、私立に通える裕福な家庭の子供でなければロクな大学に入れないというのだ。
だとすると、親としていま何をすべきなのか。

「私立に通わせるカネがなければ、子供の尻をたたいてでもシッカリ勉強させることです。特にコンピューターと語学はエリート階級に入るのに必須です」(林信吾氏=前出)

奥さんをパートに出してでも塾に通わせるか、あなたが平日の夜や土日に勉強を見てやるか。子供の自主性に任せるなんてのんびり構えている場合ではない。子供がフリーターやニートになったら、即おしまいだ。

【2005年8月30日掲載記事】
[gendai.net 2005年9月2日10時0分 ]

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いったいなぜこのような階級社会の恐怖がはびこる社会になってしまったのでしょうか。

お金が貧困層から富裕層に移動していることが階層を形成し、格差を拡大しているひとつの大きな原因だと思われます。

したがって、格差社会が形成された主たる原因のひとつは、

「累進課税の緩和」にあるのではないかと思います。

所得税の最高税率は83年までは75%であったのが、何度も引き下げられて、2004年度には37%とかつての半分以下になった。こうした軽減措置によって、90年から2004年までの間に、所得税と法人税の税収額は、44.4兆円から23.2兆円へとほぼ半減した。現在は最高税率が40%になっている。

財務省HPより


累進課税を強化すると、高所得者層が働く意欲をなくしてしまうという意見があることは知っています。
たとえば、2000万円以上所得があると2000万円を超えれば100%税金にとられるということであれば、働く意欲もなくなるはわかります。

しかし、富裕層には社会に対する責任があるはずです。

ですので、たとえば、2000万円を越える分は60%程度の課税にし、一年前よりも所得が増えた分に関しては、20%の課税に抑えるというようなルールにすれば、累進課税を強化したことによってひきおこされる働く意欲をなくしてしまうという負の部分と、富裕層が社会に対する責任を負うという正の部分のバランスをとることができるのではないでしょうか。

新自由主義者はいいます。富裕層から高率の所得税をとれば、社会の消費は抑制され、貧困層にも悪影響が及ぶと。

でも、実際におこっていることは、お金が貧困層から富裕層に移動しただけで、富裕層が余ったお金を投機にまわしているだけではないですか?

富裕層が所得税をもっと国庫に納めるようにすれば、それを財源にして、福祉や医療にお金をまわすことができます。

新自由主義を駆逐し、『富めるものが困ったひとを助ける共生できる社会』を形成するために、

逆進性のある消費税をあげるまえに、累進課税を強化するべきではないでしょうか。


天夜叉日記
http://ameblo.jp/showatti/entry-10078528714.html

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