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昨日はアユタヤに行った。バンコク市内を案内者がいないまま回ったところでタイという国の何たるかは掴める筈がない。ぶらぶら歩いて探索するには、バンコクは広すぎる。それにタイの自然を少し見たくなったからである。私はどこかの国に行ったとき、とにかく地方を少しでも観るようにしてきた。私が行く所は仕事柄ほとんど首都であった。しかし、首都はどこの国でも大都会である。 地方に行くといっても、地方にもいろいろある。過疎地の地方をみるとなると2〜3日は必要になる。そんな時間はなかなか簡単に取れない。だから私は大使館に頼んで予定が許す限り首都から離れて地方に連れて行ってくれと頼んだものである。だいたい2〜3時間も自動車を飛ばせばそれなりの地方の風景が見れる。昨日もバンコクの友人に地方に連れて行って欲しいとお願いした。私がバンコクにいることを永田町徒然草で知って、一昨日メールをくれた方である。私の永田町徒然草の愛読者である。一昨日の夜にお会いし、昨日さっそく出かけることになったのである。 アユタヤはバンコクの前に都があったところである。前に来たとき一度行ったことがある。それほど行ってみたいとは思わなかったが、要は少し地方に行きたかったのである。アユタヤはバンコクから70キロメートルくらい離れている。バンコクは大きな都市なのでかなり走っても農村にはならない。アユタヤもそれなりの都市だが、その間にはタイの農村の雰囲気があった。いまは乾季なので緑はそれほど綺麗ではなかったが、雨季になると緑は深くなるそうだ。こんなことでタイの農村を視たなどというつもりはないが、私は救われた。タイのほとんどは農村であろう。バンコクは紛れもなくタイの一部であるが、あくまでも特別なところなのである。 私が行った所も、地方のほんの一部にすぎない。だが、それだけでも私のタイのイメージは広がる。明日もできれば、地方に行くつもりだ。何事も全体像を把握することはこのように難しいものだ。道路特定財源の暫定税率の10年間延長問題ひとつを捉えてみてもこのことは分かって貰えると思う。私はこれまでにあらゆる論点を述べてきたつもりである。いろいろな説にお目にかかるが、私の考えを変更しなければならないという説はなかった。全部論破できる自信がある。あとは、国会の場でどう決着をつけるかだ。こちらの方はだいぶ上手くいっている。 日銀総裁の問題も昨日書いたとおりである。かつての大蔵省も現在の財務省も日銀総裁などひとつの天下り先くらいにしか思っていないのである。野党がこれだけ反対してもその天下り先は譲れないと考えているのだろう。官僚のこの渋(しぶ)とさはこのようなものなのである。国民がこれだけ反対しても利権のタネである道路特定財源の暫定税率を手放そうとしない道路官僚と同じである。財務官僚や道路官僚を押さえつけなければならない政権党が、完全に官僚たちの“傀儡”になっている。恥ずかしくないのだろうか? 自公“合体”政権はこれらの官僚が自分たちを守ってくれると錯覚しているようだが、自公“合体”体制が政権を失ったときこれらの官僚たちは臆面もなく新しい政権に必ず擦り寄ってくる。平成5年自民党が野党に転落したとき、このことを私は目撃した。平成8年の総選挙の時、官僚たちは完全に“洞ヶ峠”を決め込んだ。そのことが分からないのであろう。自公“合体”体制は私にいわせれば相当に暗愚である。官僚たちの出来の悪いシナリオにのって無様に踊っている“操り人形”である。だから傀儡だと私はいうのだ。国民はもうこのことに気が付かなければならない。 それでは、また。
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