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2008年03月07日
胡錦涛国家主席の来日延期の動きに注目せよ
桜の咲くころと言えば4月だ。思い出してほしい。昨年12月末に福田首相は駆け足で訪中した。その時に「桜の咲くころ」に中国の国家主席来日で双方が合意した。これで決まりだった。
ところがこの来日日程がずれ込むという報道がなされ始めた。首脳外交の日程が直前まで決まらない。おまけに直前になって延期の動きが出る。これは極めて異例である。
メディアはあえて大きく取り上げていない。おそらく外務省は騒がれたくないに違いない。なにしろ10年ぶりの中国国家主席の来日問題が、政府・外務省にとって、当面の最大の問題となってしまったのだから。
一旦合意した日程を何故ずれ込まさなければならなかったのか。日本と中国のどちらがそれを言い出したのか。
6日の毎日新聞によれば、「・・・日本側は4日、宮本雄二・駐中国大使を通じて中国側に『5月の連休明けに訪日日程を延期できないか』と打診・・・」とある。これが事実ならば延期の要求は日本側がしたことになる。
おそらくそうだろう。中国側が延期する理由はない。7日の読売新聞によれば、武大偉外務次官が6日北京で邦字紙の取材に対し、「現在協議中だが7月や5月の後はありえない。5月はまだ春だ。桜も八重桜が咲いている」と、延期されても5月中には来日したいという中国側の希望をほのめかしている。
それでは何故日本側が延期を要請しなければならなかったのか。6日の日経新聞によれば、
「・・・日程調整に時間がかかっている理由の一つに、皇室行事との兼ね合いがある・・・今回の来日は儀典上で最も格式が高い国賓待遇。迎賓館での歓迎行事など天皇、皇后両陛下が出席する行事が4回開かれるが『皇室も公務がつまっており、まとまった日程を確定しづらい』(政府関係者)という事情がある・・・」
これは嘘だ。皇室の都合を確認することなく、昨年12月に福田首相が胡錦涛主席を招聘できるはずはない。それに、イスラエルのオルメルト首相でさえ天皇陛下に謁見させているのだ。むしろ急に延期するという話になったので、皇室は日程調整を苦慮しなければならなくなった、ということだろう。
延期の動きがでてきた最大の理由は、それまでにギョーザ問題の明確な解決が出来ないということだろう。しかも訪日時に首脳間で解決する事になっていたガス田開発の問題も見通しがつかない。
しかし延期したことは大きな誤りである。諸般の事情を考えると、たとえ延期しても大幅な延期はできない。遅らせば遅らせるほど来日の日程が難しくなる。来日できないとなると日中関係改善のアピール性は完全に失われてしまう。外交的大失敗となる。
なによりも、ギョーザ問題にしても、ガス田開発についても、今の日本の外交力では短期間で解決できる問題ではない。
もし延期の話が福田首相の方から出たのであれば、外務官僚は予定通り行うべきである、と申言すべきであった。もし外務官僚がそれを言い出して福田首相が従ったとしたら、外務官僚は大きな間違いを犯したことになる。
予定通り早期の中国主席の来日を実現する事だ。中味のない来日でも友好親善をアピールするだけでいいのだ。外務省は、ただでさえ外交問題が山積しているというのに、このような不毛な問題を抱え込んでしまう愚を犯したのだ。
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