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http://mainichi.jp/select/world/news/20080304k0000m030137000c.html
【ジュネーブ澤田克己】不発弾が市民に被害をもたらすクラスター爆弾について、今年中の条約締結を目指す「オスロ・プロセス」と、北大西洋条約機構(NATO)の双方に加盟する国に対し、米国が「(条約案は)受け入れがたい内容だ」と警告する書簡を送ったことが分かった。アフガニスタンなどでの共同作戦への支障を理由としている。禁止条約に消極的な米国が急成長するオスロ・プロセスを警戒、圧力をかけたとみられる。
外交筋によると、書簡は昨年12月から今年1月にかけ、双方に参加する英独仏カナダなど約20カ国に送られた。日豪など他の同盟国にも同様の内容が伝えられた模様だ。
米国は「米軍の弾薬庫からクラスター爆弾を撤去すれば米国や同盟国の兵士の生命を危うくする」と強調。「この爆弾なしでは、NATOや他のパートナー国の安全を我々が保障することは困難になる」と警告した。
さらに、条約案が加盟国の爆弾使用だけでなく「いかなる国や組織によるクラスター爆弾の使用等も支援、奨励、勧誘してはならない」としている点を問題視し、NATO諸国が新条約に加盟すればアフガンやイラクでの作戦などが「困難に直面する」とした。
さらに条約案が、違反した個人に刑事罰を含めた国内法で対処するよう求めている点も取り上げ、「NATO加盟国との協力を犯罪にすることを選ぶ国とは、対等な仲間として戦えない」と不満を述べている。
米国はイラク戦争などでクラスター爆弾を大量に使用した。禁止条約作りに消極的で、オスロ・プロセスに参加しない方針。書簡では、米軍の中でも特に陸軍と海兵隊にとってクラスター爆弾は主要な火力となっており、「重要だ」とした。
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