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3月2日10時0分配信 日刊ゲンダイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080302-00000015-gen-ent
道路役人の言いなりとなって、ムダ遣いを擁護してきた冬柴大臣。やっぱり“事情”があった!? 大臣の地元・兵庫で壮大な道路計画が実現しつつある。
兵庫・淡路島から和歌山市を結ぶ「紀淡海峡大橋」――。総全長11キロ、「明石海峡大橋」を抜いて世界最大となるビッグプロジェクトだ。
この“夢の架け橋”の総工費は確実に1兆円を超えるが、案の定、採算性は度外視である。
「淡路島は人口15万人。かつて大阪湾を横断する3つのフェリーが運航していたが、利用者が少なく、いずれも廃止に追い込まれた。大橋完成で、和歌山への移動が約2時間縮まるそうですが、利用者はどれだけいるか……」(淡路島住民)
今では無用の長物といわれる3本の「本州四国連絡橋」の借金1兆3000億円だって、われわれのガソリン税である道路特定財源で肩代わりさせられていた。にもかかわらず、福田政権は冬柴大臣が中心となり、懲りずに無謀な計画にゴーサインを出そうとしているのだ。
「紀淡大橋の構想を盛り込んだ『国土形成計画』を3月末にも閣議決定します。この計画は、いわば“道路整備の憲法”。閣議決定以降はこの計画に従って道路整備が進められる。ほかにも、東京湾をまたいで千葉と横須賀を結ぶ『東京湾口道路』など計6本の海峡横断道路の構想が含まれています」(政府関係者)
アキれた話だが、すでに道路役人は6本の海峡道路の「調査費」と称し、94年度から総額77億円のガソリン税を投入。毎年、億単位のカネを天下り財団に渡してきた。
「随意契約で調査を受託してきたのは(財)海洋架橋・橋梁調査会。元建設省道路局長の山根孟理事長以下、理事の半分が国交省OBです。前身の『海洋架橋調査会』は本四橋建設でも調査を請け負い、甘い見通しばかり立てていました」(野党関係者)
紀淡大橋の調査報告も「完成1年で近畿の雇用者所得を533億円押し上げる」「完成10年で、四国のGDPを約4000億円押し上げる」とバラ色の試算ばかりだ。
常々、道路財源のムダ遣いに「国民が不快と思うならやめる」と国会で答弁してきた冬柴大臣。地元の巨大計画ぐらい、率先して止めさせたらどうか。
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