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シロウトに等しい背広組を大臣と制服組の間に介在させ、陸海空を分割統治させ、間違っても防衛省が一体として機能する事はない
http://www.asyura2.com/08/senkyo47/msg/856.html
投稿者 TORA 日時 2008 年 3 月 01 日 19:04:21: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu163.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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シロウトに等しい背広組を大臣と制服組の間に介在させ、陸海空を分割
統治させ、間違っても防衛省が一体として機能する事はありえない。

2008年3月1日 土曜日

日本テレビ ウェークアップより 内局経由が時間のかかった原因だ


◆あたごの事故狂想曲 2月29日 太田述正
http://blog.ohtan.net/archives/51154434.html

 さて、朝日の社説に戻りますが、「だれも全体像を把握できず、バラバラに対応している」のは、国民の「期待」通りに防衛省が機能している、ということであって、今更のように呆れてみせた上でトカゲの尻尾切り的に大臣辞任要求を掲げるのは、「左」メディアが防衛省問題を取り上げる際の定番の偽善であると言うべきでしょう。

 自衛隊を軍隊として機能させないという確固たる国民的コンセンサスがあり、しかもこのコンセンサスに基づき、自衛隊、特に自衛隊の運用についてどシロウトに等しい背広組を大臣と制服組の間に介在させ、陸海空を分割統治させ、間違っても防衛省が一体として機能するなんてことがないようにしているのですから・・。

 こうした背景の下、背広組キャリアが制服組以上に退廃し、腐敗するのは当然のことなのです。

 防衛省キャリアは全員守屋だ、と私が口を酸っぱくして言い続けてきたことを思い出してください。ただし、退廃・腐敗ぶりの発現形態は人によって様々だとも申し上げてきました。どうです、増田君だって守屋とは違ってクリーンかもしれないけれど、やはり丸でダメ人間だったでしょう。

 しかも、歴代の大臣は、戦後初期を除いて、外交安全保障のこれまたどシロウトばかりです。吉田ドクトリンという戦後日本の国是を墨守してきたことの当然の帰結です。

 石破大臣は、軍事オタクではあるようだけれど、外交安全保障のどシロウトであることに変わりはありません。なまじ本人にその自覚がないだけに、むしろ始末が負えないのです。

 それでも私が事務次官なら、海幕(あるいは統幕)に事故調査委員会を即時に立ち上げさせ、その組織にフリーハンドを与えて原因究明に着手させるべきだし、広報については、背広組であることにはこの際目をつぶって、内局の広報官に一元的に担当させるべきだ、と大臣に意見具申したことでしょう。大臣、事務次官や海幕長も広報官が認めた範囲でしか対外的に発言しない、それ以外の者には一切対外的に発言させない、という前提で・・。

 しかし、そんな発想や対応は現在の背広組キャリア幹部には求むべくもありませんし、また仮にそのような意見具申を受けたとしても、石破氏なら飲まなかったでしょうね。


◆石破防衛相自ら当日聴取 2月27日 神浦元彰
http://www.kamiura.com/

海上自衛隊のイージス艦と漁船の衝突事故で、石破防衛相ら首脳4人(石破防衛相、増田防衛事務次官、斉藤統合幕僚長、吉川海幕長)が、海上保安庁の事情聴取前に直接、あたごの航海長をヘリで呼びつけ、大臣室で事情を聞いていたことがわかった。あたごの航海長をヘリで移送する際は「けが人を運ぶ」と海保から許可を受けていたが、航海長を連れてくることは伏せていた。また石破氏はこれまで、直接事情を聞いたことを説明しておらず、「密室」での首脳4人による捜査前の聴取は批判を招きそうだ。

 航海長は事故後6時間後の19日午前10時頃にヘリに乗り、市ヶ谷(東京)の海幕に向かった。海幕で約1時間にわたり事情を聞かれ、メモに従い「衝突2分前に緑の明かりを発見、1分前に漁船を見つけ全速後進で避けようとした」などと述べたとみられる。さらに、これとは別に大臣室で、首脳4人が航海長に事情聴取し同様の説明をしていたとみられる。航海長は午後2時半ごろ、再びヘリで戻ったという。

 石破氏はこれまで、航海長からの聴取内容を海幕からの報告を受けたとだけ説明していた。また防衛省は航海長のヘリ移送を、「事前に海保の許可を受けていた」と説明していたが、海保の第3管区は26日、「防衛省側から聴取の連絡を受けたのは聴取後だった」と発表した。

 冬柴国交相は海自がヘリで航海長を移送したことが判明したことで、26日の会見で「内部的な調査権はあるにしても、私の方(海保側)の了解を得てやるのが法の仕組み」と不快感を示した。一方、防衛省幹部は19日午後8時半には「9分前」という情報があったことを明らかにして、情報の精査に時間をかける必要があったと強調した。

私は防衛省や海幕があたごの航海長をヘリで呼びつけ、現場の状況を市ヶ谷(防衛省)で聴取したことは基本的に問題ないと思う。あたごにはヘリ(SH−60K)が搭載され、事故当時は陸上基地に駐機していても、あたご着艦や乗組員のヘリ搬送は可能であった。しかし事故調査を行う海保への事前通報は絶対に必要で、あらぬ誤解を受けないために最低限のことと思う。また危機管理の上から海自の指揮系統を無視してショートカットすることは、途中の組織に十分な配慮が必要である。横須賀の自衛艦隊司令部(総監部など)など指揮系統を無視された者の不満をかうからである。

 防衛省と海幕の幹部4人が、あたご航海長の状況説明を受けたことは隠すべきでなかった。堂々と航海長をヘリで呼びつけ、緊急の事情聴取を行ったと公表しても問題はない。当然ながら、海自は横須賀の自衛艦隊司令官(幕僚長など代理も可)も同席させるなどの配慮も必要であった。

 情報はむしろ積極的に公表する方が危機管理上では必要なことなのである。その上で、「あたご航海長の報告によれば、最初の漁船発見は衝突2分前に漁船の青灯を見た」と公表すべきだった。また公開した情報の訂正は回数が少なければ問題はない。むしろ確実な情報を公開するという理由で、情報の報告や公開が遅れると、あとで情報を訂正するよりも組織が受けるダメージは大きい。

 今回の様に、”航海長のヘリ移送”を隠し、”航海長からの直接聴取”を隠したことは、防衛省や海幕が事実を意図的に隠蔽し、情報操作を行っているという悪いイメージを国民に与えることになった。また海自組織の危機管理が指揮系統をまったく無視して行われた。これらは危機管理の最も悪い事例として海自の歴史に残ることなのである。

 また航海長の「衝突2分間」に気がついたという最初の報告だが、これは午前4時に当直士官が交代したことと関係していると思う。午前4時の交代前に当直士官についていたのがこの航海長である。4時以降はあたごの水雷長が当直士官として交代した。すなわち清徳丸の衝突時間が4時7分だから、衝突2分前では水雷長(当直士官)の責任が重大になり、衝突12分前ではあたご航海長(前の当直士官)の当直引き継ぎが不十分という責任が強くなる。この航海長がヘリで市ヶ谷に呼ばれ、「2分前」を説明した訳にはそのような背景が考えられる。また同日(19日)の16時18分に横須賀基地の護衛艦隊司令部の幕僚長が海幕に「12分前」を報告したのは、そのような航海長の責任逃れに怒った者たちの強い抵抗(批判)を感じることができる。

 またあたごの航海長が海自の指揮系統を無視し、一気に大臣室の呼ばれて、防衛大臣、事務次官、統幕長、海幕長に報告したことで、途中の指揮系統を無視された者の怒りもある。軍事組織や警察組織は指揮系統を通すことで、組織としての力を発揮できるように機能している。危機管理上、事故現場のものをトップに直接報告させる時は、途中の指揮系統の者にも同席させることが大事と思う。軍事組織では指揮系統に関するすべての司令部機能で共通の情報を共有する必要があるからだ。

 しかしそれにしてもイージス艦「あたご」の怠慢さと、海幕の危機管理能力の無さにはあきれるばかりである。海自はあたごが与えた傷を、海幕の事後処理のまずさで大きく深くしてしまった。これでは防衛省や海幕が事故の隠蔽や情報操作を行ったという批判から逃れることは出来ない。

組織改革が行なわれないのは官僚が情報を一手に握っていたい為だ


(私のコメント)
防衛問題は国会においても争点になりやすく、十分議論がなされているはずですが、今回のような事故が起きて、防衛省が軍事組織として機能していないことがよく分かる。北朝鮮から10以内にミサイルが飛んできますが、おそらくイージス艦から防衛大臣にその事が伝わるのは内局を通して2時間近くもかかるということだ。

本来は海上幕僚長から大臣に直接伝達されるようになっていたはずですが、防衛省の内局を通した為に、2時間近くもかかってしまった。総理大臣に伝わるのはもっと遅くてテレビの報道のほうが早かったくらいだ。同じようなことは95年の阪神大震災の時も同じであり、村山総理大臣は翌日の午前中まで通常の仕事を粛々と行なっていた。

中央官庁は情報を一元管理することで、何事もそこを通さないと総理大臣に伝わらない。通常ならそれでいいのでしょうが、戦争や大災害が起きたときは緊急体制をとらないと事態に即応が出来ない。しかし中央官庁の役人は情報を一手に管理したいがために緊急体制を組むことは好まない。あくまでも情報は本省の課長、局長、事務次官、大臣に伝えないと臍を曲げてしまう。

中央がこうだから、末端のイージス艦「あたご」も危機管理がずさんになって、漁船団の真ん中をオートパイロットで突っ切るようなまねをするようになってしまう。現場の自衛官たちがこのように勝手なまねをするようになってしまって、東京湾から40キロ足らずの海上が漁船や商船の往来が激しいことを知らなかった艦長は艦長としての資格は無い。

先の大戦の時も、日本軍は平時と戦時の切替が出来ずに、人事も平時のまま行なわれていた。年功序列で指揮官が決まっていたのでは戦争も負けるのは分かりきっている。しかし現在でも平時と戦時の切替は行なわれず、情報は下から積み上げられて伝えられている。トップが知っていて中間管理職が知らないと面目が丸つぶれになる。

総理大臣と防衛大臣は軍事組織の司令官でもあるのですが、福田総理や石破大臣にそれだけの能力があるとは思えない。平時なら官僚組織に任せていてもいいのでしょうが、非常事態が生じた場合に、総理大臣が現場に直接指揮命令を出すことは出来ないことは阪神大震災のときに明らかになった。

いわば官僚統制が非常時になると崩れるのを恐れる内局が組織改革を妨害しているわけで、今回の事故も石破大臣が首になって組織改革は行なわれないかもしれない。結局のところ総理大臣も各大臣も官僚組織に乗っているだけで統率能力が無いに等しい。だから官僚主導で危機管理が行なわれて、対応に非常に時間のかかる体制になっている。

現場から中央官庁に情報が上がっても、それを大臣に伝えるかどうかは官僚が決めている。今回の事故も海上幕僚監部から大臣に直接伝えられる仕組みになっていたのですが、やはり内局経由で時間がかかってしまった。しかし何でもかんでも大臣に報告していたら大臣は夜も寝られなくなってしまう。

本来ならば軍事組織の指揮命令系統に事務員に過ぎない内局が入る事に問題があることであり、軍令と軍政が分かれていないために自衛隊は戦争ができる組織になっていない。戦前も軍事官僚が軍政にまで口を出してきて日本を誤らせてきたのですが、戦後は事務官僚が軍隊の指揮命令に口を挟むようになった。これは文民統制ではない。

このようなままなのも、日本が独立した国家でないために、総理も各大臣も官僚任せで国会答弁一つとっても官僚に聞かないと答弁が出来ないことからもよく分かる。これでは非常事態が生じても総理や防衛大臣は適切な軍隊の指揮命令が出来ないことは明らかだ。最近は官邸にもスタッフが整えられてきてはいますが、屋上屋を重ねるようなもので、大臣に見識が無ければ危機管理は無理だろう。

福田総理もやる気があるのかないのかわからない態度で、事なかれ主義がはびこってしまって毒入りギョーザ事件も危機管理の一つなのですが、中国になめられて日本に原因があるかのような事を言われてしまっている。この事件も現場から厚生省に伝えられたのは警察が動いてからで1ヶ月もかかっている。毒物テロの認識が無かったからで、保健所も毒物の混入を疑いもしなかった。

このように中央官庁や政治が機能しないようになると現場も勝手な事をはじめて「あたご」のような事故が起きる。これらを監視するのはマスコミの役目なのですが、マスコミも記者クラブ任せで調査報道などほとんど無くなり、最近ではブログなどを見ながら記事を書いている。

このような中央官庁の情報統制を打ち破るにはネットの有効活用が必要だろう。ネットのメールなら現場からトップへの直通の連絡も可能だ。私なども国会議員にメールやFAXなどを送った事がありましたが、国民も直に国会議員や総理大臣などへ手紙やFAXやメールなどを送って情報のショートカットを行なって官僚統制を打ち破るべきなのだ。

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