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IWAKUNI迫る爆音【深層を追う】 [5]普天間の受け皿 用地の拡大、関心の的 (中国新聞)
http://www.asyura2.com/08/senkyo47/msg/797.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 28 日 17:47:44: twUjz/PjYItws
 

(回答先: IWAKUNI迫る爆音【深層を追う】 [4]愛宕山 赤字開発、国見逃さず (中国新聞) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 28 日 17:45:34)

http://www.chugoku-np.co.jp/iwakuni/Bakuon/Ib08022301.html

[5]普天間の受け皿 用地の拡大、関心の的 '08/2/23

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 ▽沖縄で移転候補に浮上

 「知事、『岩国』を言いましょう」。元沖縄県知事の大田昌秀(82)は、県幹部が発した言葉を覚えている。二期八年の知事生活の最終年にあたる一九九八年のことだ。

 日米政府が全面返還に合意しながら、移転先で行き詰まっていた普天間基地。県内部で本土への移設の可能性を探る中で、前年に沖合移設が着工していた岩国基地(岩国市)の名前が上がったのだ。「沖縄の苦しみを本土に移しても、問題は解決しない。米軍は本国に帰るべきだ」。大田は持論を曲げず、話はその場では終わった。

 米海兵隊のヘリコプター部隊などが置かれる普天間基地。宜野湾市の面積の四分の一を占め、学校など市街地に囲まれて「世界一、危険な基地」とも呼ばれる。返還は九五年の沖縄の少女暴行事件を契機に、日米特別行動委員会(SACO)の議論で打ち出された。

 米内でも選択肢

 ところが、沖縄の全基地の返還アクションプログラムを策定していた大田は九八年二月、国が代替施設として提案した名護市の辺野古沖の海上ヘリポート案を拒否する。

 事態を、どう打開するのか―。沖縄の関係者の目は岩国の沖合移設にも注がれていた。七〇年代に二度にわたり、岩国から海兵隊の部隊が沖縄に移転した経緯もあった。

 沖合移設に関心を持っていたのは、米国側も同じだった。知事時代の大田は、基地問題に関する米国内の動きを逐一、マークしていた。米下院軍事委員会のメンバーなどからは、こんな情報がもたらされていた。「岩国は埋め立てで広大な土地を造っているから、普天間をあそこに移せばいい、という話も出ている」

 普天間基地などの返還を決めた九五―九六年のSACOの協議。米側の関係者によると、同じ沖縄の嘉手納基地への統合をはじめ、移転先にはさまざまな案が浮上していた。その中では岩国も選択肢の一つだったという。結果的に、岩国には空中給油機部隊の十二機だけが移ることでSACOの議論は決着した。

 知事選の公約に

 大田は九八年十一月の知事選で苦杯をなめる。普天間の代替施設は「辺野古沖」で動きだしたが、反対運動の活発化などで難航を極めた。そうした中、大田県政で副知事だった吉元政矩(71)は二〇〇二年の知事選に立候補し、岩国への普天間移転を公約で提案した。当選には及ばなかったが、岩国側に波紋を広げた。沖縄の目線は岩国から消えていなかった。

 〇五年五月。米連邦議会が設置する「海外基地見直し委員会」が、結論と勧告をまとめた。厚木基地(神奈川県)の空母艦載機部隊の岩国移転を盛り込んだ在日米軍再編の中間報告が出る、五カ月前のことだった。

 ブッシュ大統領にも提出された委員会の報告書には、こんな記述があった。「普天間基地に配備されている海兵隊航空部隊・施設は、嘉手納基地と岩国基地のいずれか、または両方に移転すべきである」。艦載機部隊の移転は織り込んだ上で、岩国のさらなる活用に言及していた。

 沖合移設は、墜落の危険や騒音の軽減が本来の目的だ。しかし、自治体や住民の側から、米軍基地の大規模な「拡大」を要望した例はほかにない。だからこそ他の基地の負担の受け皿として注目され、日米両政府が出した最終的な結論が「艦載機」だった。(敬称略)

 ※「深層を追う」はおわります。岩国基地取材班の岩崎誠、金崎由美、田中美千子、荒木紀貴が担当しました。

【写真説明】市街地に囲まれた普天間基地。かつて移転先として、岩国基地が検討されたこともあった(沖縄県宜野湾市)


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