★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK47 > 725.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://mainichi.jp/select/world/news/20080227k0000m040166000c.html
パキスタンとアフガニスタンで医療支援や水源確保事業などを続ける福岡市のNGO「ペシャワール会」(現地代表・中村哲医師)が、アフガン東部のナンガルハル州で、イスラム教の伝統的教育施設「マドラサ」の建設を始めた。孤児や貧困世帯の子供たちの養育が目的。マドラサは国連ですら建設を手がけたことがなく、非イスラム国の団体によるマドラサ建設は極めて珍しい。
マドラサは「神学校」と訳され、聖職者を養成する寄宿学校。10歳前後の子供たちにコーランや読み書きなどを教える「寺子屋」の役割もあり、イスラム圏に広く存在する。
アフガンのマドラサは90年代、旧支配勢力タリバンの幹部が育ったことで知られ、01年の米同時多発テロ後は「過激思想の温床」とみなされ、米軍による報復攻撃の対象にもなった。
会によると、建設場所は同州シェイワ郡で、会が農業用水路造成を進めている場所の近く。同郡は近年、隣国パキスタンなどから大勢の難民が帰還する人口急増地だがマドラサがなく、教育を受けられない子供が増えている。事情を知った会が郡政府に支援を申し出た。
約1万4000平方メートルの敷地に、300人収容の校舎と寮のほか、600人収容できるモスクも備える。総工費は二千数百万円。昨年12月に着工し、6月ごろまでに寮以外の工事を終え、開校させたい考え。運営費は郡政府や地元の篤志家らが出資する。
中村医師(61)は「マドラサは住民の精神的なよりどころだけでなく、孤児を育てるなど福祉施設の機能も持ち、地域安定に大きな役割を担っている」と建設意義を話している。【阿部周一】
▽イスラム圏の政治や文化に詳しい宮田律・静岡県立大准教授の話 イスラム社会の核となるマドラサの建設は着眼点が良い。日本のNGOが建設に携わることで、世界で強まる文明の衝突構造を弱める働きも期待される。同時にマドラサで過激思想が育たぬよう、運営を経済的に安定させることも必要だろう。
毎日新聞 2008年2月27日 2時30分
■関連情報―
☆『医者、用水路を拓く
〜アフガンの大地から世界の虚構に挑む〜』
http://www.sekifusha.com/
中村 哲
定価1890円
「100の診療所より1本の用水路を!」パキスタン・アフガニスタンで1984年からハンセン病とアフガン難民の診療を続ける日本人医師が、戦乱と大旱魃(かんばつ)の中、1500本の井戸を掘り、いま、全長13キロの用水路を拓く。白衣を脱ぎ、メスを重機のレバーに代え、大地の医者となった著者が、「国際社会」という虚構に惑わされず、真に世界の実相を読み解くために記した渾身の現地報告。
【目次】9・11事件とアフガン空爆/爆弾よりパンを/復興支援ブームの中で/沙漠を緑に/取水口と沈砂池の完成/第一次灌漑の実現へ/沙漠が緑野に/人災と天災/第一次工事13キロの完成
■関連投稿―
講演会:「水確保で救われる命」アフガンで支援活動、中村さん訴え−−岡山(毎日新聞 岡山)
http://www.asyura2.com/08/wara1/msg/229.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 17 日
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK47掲示板
フォローアップ: