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イージス艦衝突1週間 (その1) 揺れる情報、募る不信(毎日新聞)
http://www.asyura2.com/08/senkyo47/msg/719.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 27 日 10:34:07: twUjz/PjYItws
 

(回答先: あたご航海長【に石破】防衛相 自ら当日聴取【また】4首脳そろい【聴取しながら】説明で触れず(毎日新聞) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 27 日 10:28:00)

http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/archive/news/2008/02/20080227ddm003040091000c.html

クローズアップ2008:イージス艦衝突1週間(その1) 揺れる情報、募る不信

 千葉・野島崎沖で起きた海上自衛隊のイージス艦「あたご」とマグロはえ縄漁船「清徳(せいとく)丸」の衝突事故は26日、発生から1週間を迎えた。真っ暗な海に投げ出された吉清(きちせい)治夫さん(58)、哲大さん(23)父子の捜索が続く中、事故原因ではあたご側の人為的ミスが徐々に明らかになっている。情報を巡る防衛省の対応の不手際に加え、新たに事件の「キーマン」から石破茂防衛相ら幹部が直接、事情を聴いていたことが発覚し、防衛省への不信が高まっている。

 ◇防衛省、憶測呼ぶ密室聴取

 「反省点はたくさんある」。あたごの見張り員が衝突12分前に清徳丸を視認していたとの情報がありながら、長時間公表しなかったことで批判が集まり、石破防衛相は26日、衆院の委員会で謝罪した。

 防衛相は事故当日の19日夕、清徳丸の灯火とみられる「緑色の明かり」を見張り員が衝突2分前に視認したと発表。にわかに「緑の灯火」が注目された。

 この発表に先立ち、防衛省は第3管区海上保安本部の強制捜査前のあたごから、航海長をヘリコプターで連れ出して海上幕僚監部で聴取した。ところがこれとは別に、石破防衛相ら首脳4人が大臣室で航海長から事情を聴いていた。

 航海長は事故直前まで現場責任者の当直士官を務めていたキーマンだ。「聴取で防衛省に有利なように口裏合わせをしたのでは」と勘ぐられかねない。

 航海長は衝突2分前の午前4時5分、見張り員が右前方に緑色の明かりを見たと説明。漁船右舷にある緑灯が見えたとすると、衝突の予見性は低くなる。また当直交代は午前4時ごろで、視認が航海長の証言通りだとすれば、前任の当直員らが責任を問われない可能性は高まる。重要な証言であると同時に、防衛省には都合のいいものだった。

 しかし、同じ見張り員がその後「12分前」と改めて証言、19日午後8時半には石破氏にもたらされ、結局「2分前」は訂正される形となった。

 海自OBは「大臣や幕僚長が事情を聴いて、現場の士官が本当のことを正直に話すだろうか。海自も別にこそこそ事情を聴く必要はないはず。88年の潜水艦『なだしお』事故で証拠隠滅をし、強制捜査を受けた影響があるのだろうか」と話す。

 捜査が本格化した後の19日夜〜20日未明、携帯電話などで乗組員らから事情を聴いていた時には、海保から承諾を得ていない。吉川栄治海上幕僚長は26日の会見で、「事前に護衛艦隊司令部が得ていた情報を確認するためだったので、許していただけると思った」と釈明している。

 防衛省はここにきて、情報開示について「捜査に影響を与える情報は出せない」と消極姿勢に転じている。【加藤隆寛、本多健】

 ◇回避の機会、最低3回

 衝突を避けられなかった最大の要因は、回避行動の遅れだ。

 防衛省によると、あたごの艦橋外右側の見張り員が清徳丸のものとみられる灯火を最初に視認したのは衝突12分前の午前3時55分。その後、衝突2分前に同じ見張り員が右前方に緑の灯火を発見。両船の距離は1・5キロほどあった。

 灯火が速度をあげたために漁船と認識し、衝突1分前に手動操舵(そうだ)に切り替え全力後進をかけた。既に距離は約740メートル以内に迫っていた。10ノット(時速約18・5キロ)で航行中のあたごが急制動をかけても約700メートルは進む。清徳丸は前方約100メートルで右転したが、あたごは止まらず、ほぼ垂直に衝突した。

 回避行動を起こす機会は少なくとも3回あった。1回目は午前3時45分ごろから行われた当直交代の引き継ぎ時だ。前任の当直員は近づく漁船団をレーダーで確認していた。この情報が当直交代時にきちんと引き継がれ、事故時の当直士官らが当初から警戒していれば事故は避けられた。

 2、3回目は衝突12分前と2分前。当直時、艦橋外の左右と艦尾に見張り員がいる。この3人と、艦橋内の伝令、レーダー員、戦闘指揮所(CIC)のレーダー員はマイク付きヘッドホンで情報を共有する。伝令はヘッドホンからの情報を当直士官らに口頭で伝え、当直士官は操舵員らに指示を出す。見張り員の情報が当直士官に伝わり、適切な回避をしていれば、事故は避けられたかもしれない。

 「相手が避けてくれると思った」。3管などの調べに見張り員が話した言葉が、あたご側の姿勢を象徴している。ただ、統合幕僚監部の幹部は「見張り員は本来、そんな判断をする立場にない」と指摘する。見張り員1人の責任ではない。焦点となるのは、衝突1分前まで自動操舵を続けた当直士官の判断だ。事故時に艦長室で仮眠を取っていた最高責任者の艦長がどのような指示をしていたかも問われる。【鈴木泰広】

 ◇両船の位置が過失認定左右−−「刑事」と「海難」別判断も

 3管はあたごの回避の遅れと不適切さが事故原因との見方を強め、業務上過失往来危険容疑などで捜査している。両船の監視体制や回避行動、衝突に至る航法(航行方法)、位置関係が重要となる。

 海上衝突予防法は航法ごとに回避義務を定めており、過失の軽重が左右される。2隻の針路が交差する「横切り船航法」では、他船を右方向に見る船が右転などで避けなければならない。正面に向かい合う「行き会い船航法」なら、両船に同等の回避義務があり、互いに右転が義務付けられている。両船以外に第三船が近くにいて衝突の危険性がある場合は、回避義務に関係なく、状況に応じて最善の回避行動をしなければならない「船員の常務」が適用される。

 刑事責任を追及する3管とは別に、国土交通省外局の海難審判理事所が原因究明と再発防止を目的に調査、海難審判庁に審判開始を申し立てる。審判庁は業務停止などの行政処分を裁決する。

 神奈川・横須賀沖で88年に起きた海自潜水艦「なだしお」と遊漁船「第1富士丸」の衝突事故では、刑事裁判と海難審判で判断が分かれた。刑事裁判では横浜地裁は横切り船航法を適用し、なだしおに主因と認定。海難審判2審は、船員の常務を適用し両艦船の過失を同等とした。【村上尊一】

毎日新聞 2008年2月27日 東京朝刊

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