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イージス艦「あたご」は事故1分前まで自動操舵だった。大惨事から20年、潜水艦なだしおの乗組員は今も沈黙を守ったままである
http://www.asyura2.com/08/senkyo47/msg/504.html
投稿者 TORA 日時 2008 年 2 月 21 日 13:31:25: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu162.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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イージス艦「あたご」は事故1分前まで自動操舵だった。大惨事から
20年、潜水艦なだしおの乗組員は、今も沈黙を守ったままである。

2008年2月21日 木曜日


◆20年前の潜水艦「なだしお」東京湾衝突事件を振り返る 2月20日 日暮れて途遠し
http://blog.goo.ne.jp/taraoaks624/e/98995aa4d8f30db8f6782448e866ea89

20年前に今回と同じような場所、条件下で起きた事故とはどういうものだったのか。
イージス艦漁船衝突の詳細を伝えるテレビ報道でも断片的に紹介されている。
「真相はこれだ!『昭和』8大事件を撃つ」祝康成(新潮文庫)から抜書きしてみた。(全体の約60%程度の分量になります)
相手の船を右舷に見る側(航路回避義務がある側)が自衛艦側であったこと、組織的に事実隠蔽の陰が見えることなどいろいろと相似形が見えて参考になります。(中略)

ある海運関係者は、大惨事の原因を次のように推測する。
「事故のあった浦賀水道は、世界でも屈指の過密航路。当時、1日当たり700 隻以上の船が往来していた。しかも南北に航行する船と、横須賀港に出入りする東西方向の船が交差するため、衝突の危険性は常にあった。信号機のない交差点みたいなものです」

加えて「自衛隊の船舶は特別」と、こう言う。
「自衛艦は海上衝突予防法で定められた避航船(他船の進路を避けねばならない船舶)の時でも、民間船が避けるのが当然と思っている。レジャー船なんか蹴散らされていますよ。“おまえらは遊んでいるんだから、自分たちに航路を譲るべきだ”という意識でしょう。近藤さんは、海外の航路が長いから、自衛艦と民間船の関係が良く分かっていなかった。逆になだしおは衝突寸前まで、第一富士丸が避けるはず、と思い込んでいたんじゃないかな」

近藤もこう言う。
「それまでは大型船で外洋に出ていたので、洋上の潜水艦は1、2 度見た程度です。船仲間からは、ギリシャ船というのが“あまりルールは関係ない、気をつけなさいよ”と言われていたんですけどね。ただ、ルールがある以上、ちゃんと守るべきだし、それは自衛隊だろうと同じでしょう。ですから、民間船たるもの、自衛隊の船が来たら無条件に進路を譲るべき、という考え方はとても納得できません」

海難事故の原因究明は、運輸省(現国土交通省)の外局である海難審判庁で行われる。なだしお事件の審理は昭和63年10月3日から始まった。新聞記者が語る。「とにかく、なだしお側の行動に疑問が多すぎた。海上保安庁へ通報したのは事故21分後、という事実も明らかになっており、おかげで巡視艇の現場到着が大幅に遅れた。

一方、富士丸の側にも間題があって、定員44名のところ、48名が乗っていたとか、正確な乗客名簿が作成されていなかったとか、杜撰な点が多々あった」
しかし、審理で最も注目されたのは、なだしおの航泊日誌の書き換え疑惑だった。
「平成元年11月15 日の朝日新聞がスクープしてね。衝突時間を3 時38 分から40 分に書き換えた跡があった、というもの。審理の中で、山下艦長の命令で部下がやったと確認されたが、艦長は“鉛筆の字をペンで清書しただけ”とよく分からない弁明に終始した」

もっとも、2分遅れたことがなだしお側にとってどれだけのメリットがあるのかはっきりせず、この間題はうやむやのまま終わっている。
「ただ、あの一件で、なだしお側の証言はあてにならない、組識ぐるみの改竄も平気でやる、と分かった。他にも何か隠してあるんじゃないか、と疑いの目が向けられた」(中略)

裁判は真相解明とは程遠い、なんとも不可解な灰色決着で終わる。横浜地裁の判決(平成4 年12 月)は山下啓介に禁固2 年6 カ月、近藤万治に禁固1 年6 カ月(いずれも4 年の執行猶予付き)というもの。ちなみに海難審判では一審こそなだしお側に主な過失があったとする裁決が下されたが、二審は「過失は同等」と一転している。
司法記者が語る。

「過去の船舶事故で禁固2 年を超えるものはほとんどないから、判決そのものは軽いとはいえない。ただ、公判の証人尋問で、なだしお側の乗組員の証言がガラリと変わったことが不自然だった。検察の調書の内容を本人がことごとく“違います”“分かりません”“忘れました”と否定し、とぼけたのです。事前に意思の統一があったとしか思えない。

司法記者が続ける。「山下艦長も最後までN1(最高スピード12ノット運転)の試験計画と操艦判断のかかわりを全面的に否定し続けた。乗組員はだれ1人として、検事調書の記述を認めなかった。これでは検察はお手上げ。自衛隊の一致団結した組織防衛の前に敗れたのです。結局、N1計画と事故の関連性は限りなくクロに近いものの、裁判は真相が解明されないまま、うやむやで終わった」

(近藤が)裁判を振り返ってこう語る。
「自衛隊の人の法廷証言が、検事調書とことごとく違っていたのはね… 正直に言ってもらえると信じていたのに、統一した回答になっていたのは、やはり情け無かったです」
民間人30人の命が失われた大惨事から13年。潜水艦なだしおの乗組員は、今も沈黙を守ったままである。


(私のコメント)
昨日は外務省のヒマさかげんと緊張感のなさを書きましたが、自衛隊も外務省に劣らずヒマで緊張感がない。だから漁船が錯綜する東京湾の出入り口で護衛艦と漁船が衝突事故を起こしたりするのだ。ニュースによれば護衛艦「あたご」は衝突1分前まで自動操縦だったそうだ。東京湾の出入り口の漁船のたくさんいる場所で自動操縦で突っ切ろうとしていた。

護衛艦が7700トンもある大きな船だから漁船を避けながら走れというのは非常識だ。しかし「なだしお事件」からみても教訓はほとんど生かされていないようだ。最近は事件が起きるたびに「事件の再発を防ぐ為に全力を尽くす」という文句が流行のようですが、緊張感がなくては再び事故は起きるだろう。

思い起こされるのは13年前の「なだしお事件」ですが、その時の事故の場所も状況もよく似ている。「日暮れて途遠し」のブログを読んでもらえれば分かるように「なだしお事件」も乗組員全員に緘口令が引かれて検察調書にも全員が署名していない。捜査が自衛隊の壁に塞がれてしまったからですが、戦後の文民統制の大原則はどうなっているのか。

自衛隊が軍隊か軍隊でないのか憲法上微妙なところですが、悪しき部分の戦前の軍隊の伝統は生きているようだ。戦前においても警察と軍隊の揉め事があって「ゴーストップ事件」と呼ばれていますが、交通規則違反を咎められた軍人が警察官と揉めたという事件です。「なだしお事件」も今回の「あたご事件」も海上の交通事故であり交通規則は守るべきだ。

「ゴーストップ事件」は軍が統帥権まで持ち出す大事件となり、軍は軍服を着ている限りにおいては軍の命令指揮下にあり、交通規則も警察の指示には従わないという慣習が出来てしまった。戦争中ならともかく平時においても軍隊のトラックが交通規則を守らなかったら交通事故が起きる。今回の海上の交通事故も同じケースであり、戦前の伝統が甦ってしまったようだ。


◆ゴーストップ事件
http://ww1.m78.com/topix-2/gostop%20case.html

事件は1933年(昭和8年)6月17日、午前11時半ごろ、大阪市北区天神橋6丁目の交差点(通称天六信号)で起きた。曽根崎警察署の戸田巡査は、賜暇外出中(兵士の場合、公務とみなされ制服着用)の8連隊(第4師団)所属中村一等兵の信号違反を「オイコラ」と咎め、説諭に及び、もみ合いになり、そのまま天神橋7丁目派出所に拘引した。

中村は「軍人ヤゾ!オマワリの命令に・・・」と暴言を吐いたようである。また戸田が中村を数発殴り暴力をふるったところを目撃されている。

中村から報告をうけた第4師団の大阪憲兵隊はただちに大阪府警に「軍人には敬意を払え」と曽根崎署に抗議した。これに曽根崎署は「兵隊も交通規則に従うべきだ」と反論した。そのうえ、いずれかの手段(府警のリークと思われる)か大阪朝日が情報を得て、全国に報道された。

第4師団参謀長伊関大佐は「皇軍の存在にかかわる問題」だとして、大阪府警に抗議した。こういったことで、陸軍側がより執拗であった。新聞報道がきっかけとなったのであろう。ただ伊関は帝国陸軍ではなく「皇軍」といっており、荒木貞夫と関係がある人物と推定される。ところが粟屋府警本部長は「陳謝の必要なし」と発言したため、問題は中央に移った。

6月28日、伊関は「軍人の体は上御一人に捧げている、従って外出中でも軍服を着ていれば、軍の統帥権内にある。地方人のただなかで面目を潰された時は、昔の武士なら相手を切り捨て、切腹するほどのものだ」と声明を出した。これにたいして粟屋は「当日、軍隊行動をとっておらず、一般人と取り扱いは変わらない」といい返した。

7月3日、荒木貞夫陸軍大臣が第4師団司令部を訪問し激励した。そして7月17日、中村は大阪地検に戸田巡査を傷害罪で告発した。大阪地検は告発を受理したが、未処理のまま放置された。翌年、不起訴処分で終了している。

そのあと、兵庫県知事が仲介し、11月ごろ「手打ち」となったといわれるが、内容は現在に至るもはっきりしない。

この事件をどうみるべきだろうか?

まず、大阪府警の勇気を讃えるのが戦後一般的であるが、これは誤りであろう。休暇中の兵士(将校ではない)は陸軍服務規程等に従わねばならない。この意味で軍人として行動しているのである。戦前のプロイセン式軍法では、軍律に従うことだけが要求されるのであって、道路交通法などや一般刑法に問われることはない。休暇中といえども兵士は公的空間においては上官の命令にのみ従えばよいのであって、信号無視を命令されたならば、それに従う必要がある。すなわち軍律の適用される範囲が時間・地域(すなわち戦時における時空間)でなく、身分によって決定されるとすることに問題があった。すなわちプロイセン式軍法は制服を着た軍人や現役将校の軍事的・政治的行動について、軍律によってしか裁けない欠陥がある。

5・15事件は軍法会議によって裁かれ、微罪適用となった。同じく2・26事件では殺人の実行行為に及んだ下士官・兵士は微罪であった。つまり彼らは、「上官の命令に従った」のである。(後略)

(私のコメント)
「なだしお事件」も自衛隊という壁に阻まれて、検察の捜査は自衛隊員の黙秘によって闇に葬られた。知らず知らずの間に自衛隊員に戦前の「統帥権」が復活してしまって、文民統制に従わない自衛隊になってしまうのではないかという恐れを感じる。自衛隊は今回の事件に関しても幕僚は緘口令を引くべきではない。海上交通規則は軍事機密でも何でもないからだ。むしろ「あたご」のレーダーは漁船には効かない事が明らかになってしまった。

自衛隊の護衛艦にテロリストの小船が近づいても、緊張感のない自衛隊の護衛艦は気がつかないだろう。レーダーも見張りも機能していなかったのだからたるんでいたのだ。しかし事件などが起きると戦前の皇軍の伝統が甦って警察の捜査も裁判も非協力的になり「見えない統帥権」が甦ってしまう。軍人が上官の命令だけに従えばいいというのならば五一五事件や二二六事件も起きかねない。戦後の海上自衛隊は上官だけではなく平時は一般の交通規則にも従わなければならない。

「なだしお事件」も海上自衛隊は検察の捜査に非協力的だったようだ。漁船の発見が遅れたことでも軍の機密もへったくりもなく、イージス艦はゲリラ的な攻撃に弱いことを晒してしまった。アメリカのイージス艦も中東でゲリラ攻撃で大きな損害を出している。「あたご」に関しても軍の機密を持ち出して口裏合わせをするのではないだろうか。そして自動操縦でほとんど見張りもしていないことを隠すのだろう。

「なだしお事件」も灰色決着であり、事件の真相はうやむやにされた。軍の面子が優先されてしまったことは戦前の「ゴーストップ事件」を連想させる。30人も事故で民間人が死にながら「なだしお」の艦長は二年の執行猶予だ。たぶん「あたご」の艦長は漁船のほうが悪かったとして起訴もされないかもしれない。こんなことを繰り返していたら海上自衛隊はますますつけあがって日本近海を自動操縦で走り回るだろう。

外務省も防衛省もアメリカの植民地である日本には必要のない官庁だ。だから職員はたるみきって、イージス艦の極秘情報も中国のスパイに奪われるような事件が起きる。憲法では自衛隊が軍隊でないのだから、スパイ防止法で取り締りも出来ないのだ。CIAの設立も見送られて自衛隊も外務省もたるみきっている。防衛事務次官は私腹を肥やすのに忙しくてゴルフざんまいだった。

どうしたら日本が目覚めて自立した国家になれるのだろうか? 自分の国は自分で守るといった基本的な常識が通用するような国にしなければ、政治家も役人も自衛隊員もたるみきって事故や汚職が多発するようになってしまった。日本人の目を覚まさせるには日米安保も廃棄して、北朝鮮からミサイルも飛んでこないと目が覚めないのだろう。


◆「海自は緊張感欠いている」! 2月20日 軍事評論家 佐藤守
http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/

勿論、現時点で2名の乗組員が行方不明である以上、全力で救出すべきことは当然であるが、事故再発防止の観点から見れば、冷静な事故調査が望まれる。

 ところで、産経は「主張」に「海自は緊張感欠いている」と書いたが、以前から私もそう感じていたのは事実である。一連のPCからの情報漏洩事件、イージス情報漏洩事件、対馬の海上監視隊隊員の上海旅行とハニートラップ、今回の「しらね」火災事故などなど、自衛隊OBとしては実に情けない事件事故が相次いでいることに「弛んでいる!」とチャンネル桜で叱咤したことさえあった。

 今回の事故は、事故調査が開始されたばかりだからこれ以上語るのは控えるが、上層部に「出世争い」でもあるのではないか?と勘ぐりたくなる。上が上ばかり気にして足下を見ないと、必ず「不祥事」は起きるものである。「こんごう」が、MD試射に成功して米海軍から賞賛されても「九仞の功を一簣に欠く」のでは意味がない。

 ただでさえも「前事務次官の不祥事」で防衛省の評判は地に落ちていることを講演先などで痛感する。せめて「防大時代になってから、海自は弛んだ!」「防大教育はどうなっているのか?」と言われぬように、もっともっと「緊張感」を持って日常勤務に励んで欲しいと思う。

 何よりも私が問題にするのは、“それ”を喜ぶのは「どこのどいつか!」と考えているからであり、2008年危機に備えて自衛隊だけでも常に緊張しておかなければ、この国は持たない、と懸念しているからである。

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