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(回答先: Re:ケインズ経済学ではっきり「有効需要の創造」については述べられています。 投稿者 ミスター第二分類 日時 2008 年 2 月 21 日 08:25:12)
ご返答ありがとうございます。
ケインズ経済学の前提は、先ず貯蓄が存在することが前提になっています。これはマクロですので市場全体を合わした物です。そして、所得線が正常な資金量と生産量が1対1の状態の45度の状態を取り扱った理論です。この場合には乗数も存在し生産量をアップさせれば所得が波及的に伸びる(有効需要の創造)ことになっています。このようなとき、不景気の原因が、供給と需要の差により、生じる物で有れば、低金利や、公共投資、さらには補助金等による生産力強化が景気回復に結びつくでしょう。それに対して何ら異論はございません。
しかし今の状態はどうでしょうか。私はケインズ経済が適応できる場所に日本経済はいないと思います。(http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi)デフレ・インフレの一般理論第1章参照してください。
所得線の角度が下降し、貯蓄がなくなった角度の所得線上に日本経済が存在していると思います。所得線の角度の下降は急速に資金が大幅に市場からなくなった場合に生じます。これはバブルの崩壊により大借金を背負い、その借金が貯蓄以上に増えたことにより資金が市場に出回らなくなったからです。それ故所得線の角度が貯蓄量以上に下がった、デフレ線上に日本経済が存在していると思います。これは需給の差による経済不況ではなく、資金量と生産量の差による経済不況です。これがいわゆる恐慌と言われる資産の崩壊による経済不況なのです。(デフレ・インフレの一般理論第2章参照)
このようなとき、貯蓄が市場全体ではなくなっています。個人的にはたくさん持っているでしょうが、マクロの理論では零です。貯蓄のない状態では乗数理論は機能しません。また公共投資による需要創造も、所得が増えるに到りません。
それ故ケインズの有効需要の創造はデフレでは起こり得ないのです。理論的に不可能です。
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